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タカラトミー「Omnibot 17μ i-SOBOT」緊急レポート
~31,290円のヒューマノイドロボット、ついに発売

Reported by 梓みきお

 つい先日(10月24日)に発売されたばかりのタカラトミー「Omnibot 17μ i-SOBOT(オムニボットワンセブンミュー)」。製品名が決まる前から長く追いかけてきたRobot Watchとしては、コレをレポートしないわけにはいかないだろう。

 まずは、i-SOBOTについて簡単に説明しておこう。i-SOBOTは、全身で17の自由度を持ちながら、31,290円という価格を実現した、完成品の二足歩行ロボットだ。身長16.5cm、重量約350gと小型で軽量なことも特徴。ジャイロセンサーや音声認識ユニットなど、ロボットらしい機能も一通り備えている。

 ネット通販系の店舗での実勢価格はおよそ2万円台後半の値付けが多く見られたが、27日時点では売り切れという店舗も目立った。次回入荷は11月下旬~12上旬ということで、再入荷に合わせて予約を受け付けている店舗も多いようだ。


店頭で活躍しそうな包装

 まず箱。「i-SOBOT」は完成品なので、収納ケースとしても利用し続けられるのは当たり前なのだが、正面がマジックテープで留められるフタになっている。

 二足歩行ロボットといっても、まだまだ知らない人のほうが多いし、店頭デモを行なうお店も少ない。しかし、この箱なら店頭にある状態で開いて実物を見ることができる。「コレが動く」となれば、お客さんの財布の紐も緩むのかもしれない。

 説明書はモノクロで36P。操作方法や「ゼロポジション」調整の方法などが書かれている(筆者が手に入れたロットは説明書の正誤表も付属)。そのほか、エネループ/充電器の説明書と、製品の保証書、操作方法の一覧表も同梱されていた。


外箱は290×100×270mm(幅×奥行き×高さ)という大きさ。350mlのジュース缶で比較 正面のフタを開けると、“見せる収納”になっている「i-SOBOT」とご対面 ただし、中身へのアクセスは箱の横から。この外箱は捨てずにケースにしたほうがいいかも

説明書 アクション一覧表。両面にぎっしり書いてある

付属のエネループと説明書。充電器は4本用の汎用品 付属の専用工具。調整が必要なときしか使わない。普段使うのは+ドライバー1本だ

 コントローラーは、あまり手が大きくない筆者でも包むように持てるほど小さい。電源には単3乾電池×3が必要で、これは別売り。ゴム製ボタンの感触は、ちょうどテレビのリモコンのようだ。

 裏にあるメインスイッチは、電源と同時に送信チャンネルを決められるようになっている。本体の受信チャンネル切り替えスイッチと同じところに合わせないとリモートコントロールモードでの操作はできない。


専用コントローラーは子供でも使える小ささ。手が大きい大人は逆に持ちにくいかも 裏側にあるメインスイッチ兼バンド切り替えスイッチ 電池ボックスはねじ止め

電源を入れていなくても機体は自立する。横のジュースよりちょっと大きいだけ 横からのショット。今気がついたが、ケーブル類がまったく見えない 背面のショット。スイッチの左側が電源、右側が赤外線のチャンネルスイッチだ。そのさらに右側には、将来の拡張性をうかがわせるモールドも

まず充電から、はちょっと悲しい

 さあ遊ぼう! ……と思ったら、付属しているエネループが充電されていなかった(その旨が説明書に書かれている)。

 エネループは充電状態が長く持つのがウリだし、エネループ単体で販売されているものは充電済み(すぐ使える)で販売されているのに、なぜなのだろう。箱を開けたらすぐ遊びたいのが人情だと思うのだが……。説明書には「アルカリ電池やオキシライド電池は絶対に使わないで下さい」と書いてあったため、盛り上がる気持ちをよそに、まずは充電ということになった。

 充電は付属の充電器でおよそ6時間。どうしてもすぐに遊びたい人は、予備だと思って購入した店頭で単4型のエネループを購入して帰ったほうがいいだろう。急速充電器も市販されているが、エネループの「自然放電が非常に少ない」という特徴を考えれば、実際に使うことを考えたら予備を持ち、使い終わったら充電して保管しておくほうが適していると思う。


単4型のエネループを充電するときには、充電器に斜めにセットすることになる 充電中はLEDが点灯する。これが消えれば充電完了だ

動かすとやっぱり楽しいロボット

 実測で6時間半ほど待って、やっと充電完了。ゆっくり充電しているからか、エネループの発熱はほとんどない。

 電池ボックスは腰の部分の2本のねじで留まっている。このねじは樹脂に食い込む“タッピングねじ”なので、あまり強くねじ込むと、ねじがきかなくなってしまう可能性があるので要注意だ。


コントローラーのねじをはずしたものと同じドライバーでOK エネループをセットした状態 電池を含む全装備重量は371g。軽い!

 電源を入れると、いきなりしゃべり始め、現在の自分の状態説明が始まる。そんなこと説明書には書いてなかったんで、素で驚いた。

 電源が入っている状態では、下半身のサーボモーターはガッチリ保持しているが、上半身は自由に動いてしまう。サーボ保護のためだろう。


【動画】電源投入直後。自分の状況説明を始める 【動画】電源が入ってる状態でも上半身のサーボは自由に動く

 ひとしきりリモートコントロールモードで動かしてみると、平らなところを歩いている分にはまったく転ばない。足裏が広いこともあるだろうが、完全に足を上げているのに安定している。

 効果音は設定で消すことも可能だ。消してしまうとなんだか味気ない気もするし、せっかくしゃべってくれるのだからつけておくことにした。


【動画】前進→左旋回→後退→前かがみ→のけぞりと再生 【動画】キックはコマンドで入力 何を入力したかはコントローラーに表示される

 リモートコントロールモードでは、電源の切り忘れ防止のためか、しばらく放っておくとi-SOBOTが自動でアクションすることがある。ほうっておかれる時間が長ければ長いほどグレるらしい(ダレるとも言う)。その一部を紹介しよう。


【動画】30秒ほうっておいたときのアクション。周りを見回してる感じ 【動画】1分放っておくと、鼻歌で“第九”

【動画】4分操作しないと、寝っ転がってしまう 【動画】6分間操作しないと、オートスリープに入ってしまう。「機能を停止します」というボイスがちょっとカッコいい

 リモートコントロールモードの操作方法が何かに似ていると思ったら、家庭用ゲーム機で行なう格闘ゲームだ。「→+P」とか、コマンドを入れて技を出すアレである。もっとも、i-SOBOTのほうは入力したコマンドをディスプレイに表示してくれるので、格闘ゲームのように慌てることはない。

 今度はモードを切り替えてみる。切り替えるたびにポーズをとりながら「●●モードです」と言ってくれるので、間違いは起きにくそうだ。

 まずスペシャルアクションモードに。『フラガール』を観て以降、なんだか頭がフラになっている筆者に最適なアクションがあったので「トロピカルダンス」をやってもらった。モードを切り替えた後にコマンドを入れて、「GO」を押すことでアクションが発動する。


【動画】モード切替時のアクション 【動画】トロピカルダンス。BGMも自前なのでなかなかゴキゲン

 思っていたよりもずっとダンスだ。残念なのは手の関節がフラダンスにはちょっと足りていないことだが、それを含めて愛らしい。

 最後にボイスコントロールモードにしてみる。特に音声登録なんかはしていないのだが、いきなりなのに五分五分くらいの確率で認識して動いてくれた。ボイスコントロールそのものに慣れればもっと成功率は上がるだろう。


【動画】「カッコいいね」の反応。座布団かよ! と突っ込みたくなった 【動画】「こんにちは」の反応。わりと適当にしゃべっても反応してくれる

 まずは発売後すぐということで、駆け足で紹介した。まだ試していないプログラムモードもあるし、次はぜひ、別の機体と一緒に遊ぶ機会を設けてレポートしてみたい。


URL
  タカラトミー
  http://www.takaratomy.co.jp/
  i-SOBOT公式サイト
  http://www.isobotrobot.com/

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2007/10/27 02:25

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