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六本木ヒルズアリーナに立つ「ジャイアント・トらやん」
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3月28日、29日に「一夜限りのアートイベント」として六本木地区で「六本木アートナイト」が開催された。28日夜6時から六本木ヒルズアリーナで開催されたオープニングでは、アーティスト・ヤノベケンジ氏の巨大機械彫刻作品「ジャイアント・トらやん」が火を噴いた。「ジャイアント・トらやん」は高さ7.2m、幅4.6m、奥行き3.1m。ボディはアルミニウム、鉄、真鍮、FRP、発泡スチロールでできている。ヤノベケンジ氏公式サイトによれば「巨大化したトらやん人形」で、「子供の命令にのみ従い、歌って踊り、火を噴く子供の夢の最終兵器」だとされている。
ヤノベケンジ氏はデビュー以降、終末世界を生きる「サヴァイヴァル」、そして自作の放射線感知服を着てチェルノブイリ訪問を行なった「アトム・スーツ・プロジェクト」を経て、「リヴァイヴァル」をテーマに実際に装着したり乗って動かしたりできる大型の機械彫刻作品や映像を制作してきたアーティスト。
「トらやん」とはもともとヤノベケンジ氏の父親まさのぶ氏が定年退職後に始めた腹話術人形「ケンちゃん」にアイデアを得た作品で、バーコード頭にチョビヒゲ姿で2004年に森美術館で開催された「六本木クロッシング」で初登場した。そして今年2009年に「ジャイアント・トらやん」として六本木に「帰還」した。
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「ジャイアント・トらやん」。身長7.2m
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背面
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頭部
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胴体。旋回する
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【動画】頭部の動き
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口から火炎を噴く
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「六本木アートナイト」のオープニングでは、ヤノベケンジ氏自身が会場全体に呼びかけ、会場全体からの呼びかけの合唱に応じて「ジャイアント・トらやん」が目覚め、腕や首を動かし、火を噴いた。東京都心のど真ん中で火炎を噴く巨大ロボット人形の姿に、会場内は大人も子どももどよめき、大いに湧いていた。音楽と光の演出を伴った巨大ロボットのリアルな姿は多くの人たちを惹きつけることができることを実感できるイベントだった。
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【動画】「トらやん、おきろ~」のかけ声で目覚める
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【動画】歌う「ジャイアント・トらやん」
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【動画】胴体をゆすり腕を振りながら歌い踊る「ジャイアント・トらやん」
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【動画】「トらやん、怒れ~」のかけ声で火を噴く
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【動画】ステージに向かってゆっくり移動
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【動画】台車に乗ってゆっくり移動している
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■URL
六本木アートナイト
http://roppongiartnight.com/
ヤノベケンジ氏公式サイト「YANOBE KENJI ART WORKS」
http://www.yanobe.com/
ジャイアント・トらやん
http://www.yanobe.com/aw/aw_g_torayan.html
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( 森山和道 )
2009/03/30 15:58
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