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第29回全日本マイクロマウス大会「ハーフサイズマウスプレ競技会」レポート
~15台がエントリー、決勝は32×32の巨大迷路に4台のマウスが挑戦


 2008年11月22日(土)~23日(日)に、つくば国際会議場において「第29回全日本マイクロマウス大会」が開催された。主催は、財団法人ニューテクノロジー振興財団。

 本稿では、来年度から正式競技となるハーフサイズマウスのプレ競技会についてレポートする。


ハーフサイズマイクロマウスとは

 マイクロマウス競技は、1980年の第1回全日本大会から29年間、基本的に同じレギュレーションで実施されてきた。競技会スタート当時は、18cm角の通路で構成された16区画の迷路に挑戦するのが大変な技術チャレンジだった。第1回大会には迷路の探索に成功したロボットがいなかったことからも、迷路を自走するロボットを個人で製作する難しさを想像できるだろう。

 しかし、今ではマイクロマウスの小型軽量化が進み、エキスパートクラスに出場するほとんどの機体は、手のひらに乗るようなサイズだ。

 そうした技術の進化がベースとなり、マイクロマウス委員会は昨年度の閉会式で、「現在の技術で挑戦するマイクロマウス」として、マイクロマウス競技のありとあらゆるサイズを1/2にした「ハーフサイズマウス競技」を提唱した。

 当初は、2009年度に開催される第30回全日本マイクロマウス大会から、エキスパートクラスをハーフサイズマウスに移行することも検討された。だが、参加者の間から「エキスパートだからチャレンジできる課題もある」という意見も寄せられたため、来年度は「ハーフサイズマウス」を新競技として独立して開催することになったという。

 今大会では、来年の正式開催に先駆けて「ハーフサイズマウス」のプレ競技会を実施した。初開催だけあって、予選にエントリーした15台は、参加者らが試行錯誤しながら設計した個性豊かなマウスだった。実際に16×16の予選迷路を走ったのは、その内の9台。その中から上位4台が翌日の決勝に進出した。


フレッシュマンクラスに参加したマウスとプレ競技会優勝のmm-nano(井谷優氏:日本システムデザイン(株))を並べて撮影 ハーフサイズマウスがいかに小さいか伝わるだろうか…… 個性豊かなハーフササイズマウス

予選技術チャレンジ

 ハーフサイズマウスは、前述のようにマイクロマウス競技のレギュレーションを基準として、すべてのサイズを1/2サイズにした。迷路は1区画が90mm、壁は厚さ6mm、高さ25mmとなる。マウスの寸法が1/2になれば、体積は1/8となる。これまでの経験を元に部品の選択から改めて検討しなければならず、技術チャレンジのしがいがありそうだ。今回エントリーしていない参加者も試作のハーフサイズマウスを持参してきている人が多く、盛んに情報交換が行なわれていた。

 細かな部品がぎっしりとハンダ付けされた小さな機体を見ると、「この大きさでロボットを作るのは大変だろう」と改めて思う。ハーフサイズマウスの難しさは、このサイズのロボットを造ることにあると漠然と思っていたが、予選をみて、それが大きな勘違いであるということを理解した。

 というのもマイクロマウスのエキスパートクラス経験者が、ハーフサイズマウスにエントリーしているにも関わらず、ゴールにたどり着いたのはわずか4台だったのだ。マウスが小さくなることで、センシングがシビアになりプログラムでの姿勢制御がとても難しくなるのだということが、予選競技を見てよく分かった。


迷路のスタート・ゴール地点の柱にはセンサーが埋め込まれていて、1/1,000秒で計測する ハーフサイズマウスの予選用迷路 ハーフサイズマウスの予選迷路図。赤が西回り60歩21折、青は南回り58歩23折。他にも西回りに54歩27折/56歩27折、南回りに56歩27折/56歩29折のコースがあるという

 予選に出場した中から、印象に残るマウスを紹介しよう。

 伊藤ひさし氏が製作した「はんしんよく(半身浴)」は、最近では珍しい上壁式のマウスだった。これは、センサーを搭載したフレームを壁の上に出して壁をラインのようにセンシングする方式だ。わかりやすく初心者向きなため、マイクロマウス大会の初期には上壁式が主流だった。

 伊藤氏は、「新競技としてチャレンジするのなら、初心に戻り技術検証をするのも必要」と敢えて、上壁式マウスを製作したという。しかし、予選で走らせてみると壁の誤認識が起きて、探索に失敗してしまった。これは、ハーフサイズマウスでは壁の厚みも半分になっていることが要因だという。ユニバーサル基板のピッチでセンサーを配置すると、コースを曲がる時に壁がセンサーの間に入ってしまって見失うのだ。

 対策としてはセンサーを2列に配置して隙間を埋めるというやり方も考えられるが、制御が複雑になる。「ハーフサイズマウスに上壁式は向いていないということが、実証されたので参考にしてほしい」と、伊藤氏からメッセージがあった。


【動画】はんしんよく(半身浴)(伊藤ひさし氏)は、上壁式マウスを製作しチャレンジした はんしんよく(半身浴)

 電気通信大学ロボメカ工房OBは、5人でチームを組みハーフサイズマウスに挑戦した。去年、委員会からハーフサイズマウスの告知があった時、「ハーフサイズマウスを後輩達が作るのは難しい。今後も競技会に参加できるよう、技術を伝承しておきたい」と考えたそうだ。そこで、今までエキスパートに個人で参加していたメンバーが集まり、得意分野を分担してハーフサイズマウスを製作したという。

 限られた予算の中で、小さくて性能のいい部品を選択するのに苦労したという。設計する時に、「初心者にも扱いやすいステッピングモーターを使う」と決めたため、センシングの精度を出すのが難しかったそうだ。「8×8の迷路を用意してテストしたが、こんなに難しい迷路には挑戦したことがない」と予選での探索走行に苦戦していた。


【動画】電通大HM(長谷川 信氏:電気通信大学ロボメカ工房OB)。5名のチームで製作した 電通大HM 【動画】ピンタ象亀(小島賢司氏:電気通信大学 量子・物質工学科4年)は、縦に長いマウスで体積を稼ぐアイデア

 森永英一郎氏の製作した「MF2008H」は、一見すると普通のマイクロマウスかと思うほど大きく感じた。森永氏は、マイクロマウス歴24年のベテランであるだけではなく、自身のウェブページ「マイクロマウス工房」で初心者向けのマイクロマウス製作講座を公開していることでも知られている。森永氏のBasicMouseを参考にして、マイクロマウス競技にチャレンジしている参加者も多い。

 ハーフサイズマウス競技実施のアナウンスがあった時、森永氏の元へ「もう競技を続けられない」という相談が届いたそうだ。森永氏が講座で紹介しているマウスは、ステッピングモーターを使っている。このモーターは初心者が扱いやすい半面、サイズが大きいという問題点がある。「ハーフサイズマウスを作るために、DCモーターを勉強するのは難しい」という参加者がいることに気づいた森永氏は、「ステッピングモーターでも、ハーフサイズマウスはできる!」ことを実証するために、あえてBasicMouseと同じ構成で「MF2008H」を設計したという。部品は抵抗を加えて、センサーの値を調整するなど工夫をしているが「回路はBasicMouseと全く一緒」だという。

 「MF2008H」は1回目の走行で1:6秒973を記録してゴールしたが、その後の全面探索ができなかった。探索走行をやり直して記録を縮めた後に最速走行にチャレンジ。通路ギリギリに見える大きさのMF2008Hが、スラローム走行を行なって観客だけでなく審査員も驚かせた。


【動画】MF2008H(森永英一郎氏)の探索走行。ゴールに引っかかって焦ったシーンもあるが…… 【動画】MF2008Hの最速走行。手前の階段状通路をスラロームして会場を沸かせた。記録は24秒754 MF2008Hが選んだ最速コース

 その他、決勝に進んだマウスを紹介する。


【動画】ロング10号機(小峰直樹氏)。ゴール手前で観客をひやりとさせたが、見事探索に成功。記録は50秒656 【動画】最速走行はカーブを曲がりきれずに、惜しくもリタイア

【動画】かむかむhalf(福井善朗氏)の探索走行。最初の直線で壁を認識するのに苦労していたが、その後は順調にゴールを目指した。記録は2分21秒789 【動画】かむかむhalfの最速走行。1分54秒430に記録を縮めた かむかむhalfの選んだ最速コース

【動画】mm-nano(井谷優氏)の探索走行。58秒577でゴール 【動画】ゴール後に探索走行を続けるmm-nano。探索終了後にスピードを上げて帰還するのが、Coolだ

【動画】mm-nanoの第二走行。記録は8秒508。違う次元にいると感じるスピードだった mm-nanoの選んだ最速コース

32×32の巨大迷路をハーフサイズマウスで攻略

 エキスパートクラス競技では、迷路のサイズ(16×16)と、ゴールの位置が“迷路の中央4区画分のスペース”と定められているが、ハーフサイズマウスではこの規定がない。大会の都度、迷路サイズとゴールの座標位置を発表することになっている。今大会の決勝は、32×32区画の迷路、ゴールは中央の2区画で実施された。

 直前まで迷路にかかっていたカバーを外した瞬間、出場者はもちろん観客席からも驚きを含んだ笑い声が起こった。全体の寸法はエキスパート競技と同じになるのだが、とにかく迷路が細かく入り組んでいて、見下ろしていると自分がガリバーになったような気分だった。

 予選の持ち時間は10分だったが、決勝は迷路面積が4倍になったにも関わらず制限時間15分間と短く、かなり厳しい条件になっている。代表的な短距離の経路には、下記で紹介したもの以外に西回り108歩31折、110歩31折、南回り102歩33折があるという。筆者は見つけることができなかったが、読者の皆さんはどうだろう? 制限時間内に最短経路を発見できるだろうか?

 ちなみにこの迷路図は、実際の走行迷路とは一部異なっている。迷路設営時にミスがあったためだが、「全員同じ迷路を走るのだから、問題なし」とそのまま処理された。これだけの迷路を考えるのも大変だが、現場で組み立てるのも一苦労なのだ。


決勝大会の迷路をオープン。この後、最終の壁を入れて完成する オープンされた32×32の迷路を見て、考え込む決勝出場者達

会場のモニタに表示された32×32迷路の映像。迷路の右中央にある顔は、筑波名物ガマを模している 決勝迷路図。赤が西回り106歩31折、青は南回り100歩57折。他にも経路は複数ある

 一番バッターのかむかむhalf(福井善朗氏:奈良先端科学技術大学院大学)が探索しながら迷路を進む様子を見守っていると、改めて32×32の迷路が広大に思えてきた。競技が始まってからも、観客席から「ゴールがどこにあるか分からない」という声が聞こえていたくらいだ。

 かむかむhalfは持ち時間15分間をフルに活用して探索走行をした。マウスが壁に当たって走行不能になってリスタートするたびに、ルートを変更し追加探索で次第にゴールに近づいていった。しかし、残念ながらゴールに達することができなかった。


【動画】5回チャレンジして少しずつ探索を進めていったが、惜しくもゴールできず…… かむかむhalf 福井善朗氏(奈良先端科学技術大学院大学)

 ロング10号機の製作者である小峰直樹氏は、今年開催された全地区予選に参加している。東北大会では、全国大会に先駆けてハーフサイズマウス大会が開催されており、ロング10号機が優勝した。実は決勝進出4名の中で、事前に32×32の迷路に対応していたのは小峰氏だけだった。他の3名が予選終了後に「これから決勝の対策をしなくては……」と言うのを聞きながら、小峰氏は余裕を見せていた。

 もちろん探索走行は1分6秒571でなんなくゴールして、会場から大きな拍手が起こった。ゴール後は、探索を続けながらスタート地点に戻り、オートスタートで第二走行へチャレンジ。帰路に見つけた短路を使い、記録を50秒656に縮めた。再びスタート地点に戻る時は、第一走行とは違うルートで追加探索をしていく。

 この決勝迷路のように広くて制限時間が短い場合には、第一走行で全面探索をするのではなく、走行する毎に探索範囲を広げ、現時点での短路を走って記録を縮めていくというのもひとつの戦略だ。

 ロング10号機は、第三走行でも2回目と同じ経路を選択した。ただし2回目は信地旋回で確実にクリアしたが、今度はスピードをあげてスラローム方向にチャレンジした。階段状の連続スラロームで壁に当たってしまい、残念ながらリタイア。その後、4回目と5回目の走行でも同じところで壁にぶつかってしまった。


【動画】ロング10号機(小峰直樹氏)の探索走行。1分6秒571で史上初32×32マウスを完走した 【動画】スタート地点を目指しながら探索走行を続けるロング10号機 【動画】第二走行は信地旋回で確実にゴールを目指した。記録は50秒656

【動画】第三走行以降はスラロームにチャレンジ。連続スラロームでの姿勢制御は難しいようだ ロング10号機の走行を見守る小峰直樹氏 ロング10号機が選んだ最短コース

 MF2008H(森永英一郎氏)は、探索走行でゴールに辿り着くまで3分2秒952かかった。小峰氏と同じ戦略で、探索を続けながらスタートへ戻り、オートスタートで第二走行、追加探索しながら戻る、を繰り返した。第二走行では、直線が多い西回りを選択して35秒544でゴール。迷路内に描かれた筑波名物ガマの顔の輪郭部分を見事にスラロームで走り抜けた。帰路は迷路の左下を探索してスタート地点まで戻った。第三走行は、南の直線ルートを選択し36秒171だった。

 5回目の走行では階段状の短路に挑戦したが、連続スラロームで壁に当たりクリアできなかった。審査員の田代氏からは「ここを斜め走行できると、速いんですけどね」というコメントがあった。


【動画】MF2008H(森永英一郎氏)の探索走行。ゴールまで、3分2秒952かかった 【動画】ゴール後に探索を続けながらスタート地点に戻るMF2008H 【動画】MF2008Hは、オートスタートで第二走行を始めた。記録は35.544。追加探索しながらスタートへ戻った

【動画】第三走行。追加探索を情報により前回とは違うルートを選んでいる。記録は36.171 【動画】最期に最短コースにチャレンジしたが、連続する階段状で壁にぶつかりリタイア MF2008Hが選んだコース。2回目が赤、3回目に青ルートを走った

 最期に、満場の期待を背負ってmm-nano(井谷 優氏:日本システムデザイン(株))が登場した。mm-nanoのサイズは長さ68mm、幅50mm、重量は120gと小さい。このサイズになるとスタートスイッチを押すだけで、マウスの位置がずれてしまい、スタート時の姿勢が崩れる。そのため井谷氏はマウスの前に指をかざして、センサーでスタートする方式を採用している。

 mm-nanoは、探索走行でほぼ迷うことなく南回りのルート最短距離を抜けて42秒307でゴールした。探索走行とは思えないスピードだ。その後は、この広い迷路内を全面探索してからスタート地点へ戻った。「全面探索はマイクロマウスの基本」という井谷氏のポリシーに基づいているそうだが、マウスの基本性能があって初めて可能となる戦略だ。下記の動画で、迷路内の探索を終えたmm-nanoがスピードを上げてスタート地点へ戻る点に注目してほしい。ちなみに、全面探索を終えてスタート地点へ戻るまでにかかった時間は、筆者の記録では約4分30秒だった。

 第二走行は13秒797で観客の度肝を抜き、その後の走行で同じルートを走って記録を更に13秒513へと縮めた。

 前日まで「32×32の迷路には対応できていない」と言っていた井谷氏だったが、ホテルに戻ってプログラムを確認したところ、過去にプログラムを組んだ時に迷路サイズを任意で指定できるようにしてあったという。決勝戦への対策は、1時間程のプログラムチェックと、現地の調整でクリアしたそうだ。


【動画】mm-nano(井谷 優氏)の探索走行 【動画】mm-nanoは、ゴールした後の全面探索に拘った。探索中の走りと、探索終了後ゴールに戻る走りの違いに注目 【動画】mm-nanoの最速走行。13秒513で優勝した

mm-nanoの選んだ最速コース。マップデータは実際の迷路に合わせて修正済 優勝した井谷優氏は、全日本マイクロマウスの最多優勝者だ

 1年前に委員会からハーフサイズマウスへの発表があった時には、課題の難しさに対して弱気なコメントをこぼす参加者の姿もあった。だが、プレ競技会を終えて、難しい課題を与えられるほど、それをクリアしようと喜々として取り組む技術者達の姿勢を改めて感じた。

 プレ大会開催によって、DCモーター(ロング10号機)だけではなく、ステッピングモーター(MF2008H)でもハーフサイズマウスの製作が可能であることが示された。井谷氏のmm-nanoを見れば「ここまでできる!」という思いが強くなる。ちなみに井谷氏は「まだ、斜め走行ができていない」というコメントをしており、来年度には大きく記録を縮めてくると期待できそうだ。

 そして何より、かむかむhalfの福井氏のチャレンジから、多くの学生が「自分達にも、ハーフサイズマウス製作ができる」という思いを得たのではないだろうか。

 今大会には日本人選手しか参加がなかったが、来年の正式大会には海外からのエントリーもあるだろう。既に伝えたようにエキスパートクラス優勝のNg Beng Kiat氏はハーフサイズマウスの設計を開始しているし、Nanyang Polytechnicメンバーは迷路を調達してから帰国した。2009年の第1回大会で、どのようなハーフサイズマウスが現れて、どのように迷路を攻略するのか楽しみだ。小さくて精密なモノ作りに長けている日本人技術者の活躍に期待したい。


URL
  ニューテクノロジー振興財団
  http://www.robomedia.org/index.html
  マイクロマウス工房 -森永-
  http://www8.big.or.jp/~morinaga/

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( 三月兎 )
2008/12/15 17:32

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