2008年7月20日(日)、5回目となる二足歩行ロボット競技会「わんだほーろぼっとか~にばる(以下わんだほー)」が東京・文京シビックセンターのシルバーホールにて開催された。
「わんだほー」は、参加台数40機程度と、それほど大規模な競技会ではない。だが、その40機のエントリーがものの数分で半分以上埋まってしまうほど、人気の大会である。大会の優勝者には2008年10月11日(土)~12日(日)の日程で行なわれる、第14回ROBO-ONEの決勝出場権が与えられることになっている。前大会終了時には、この大会(第5回)は「認定大会」から外れる予定だったが、秋の大会が横浜で行なわれるということで、急遽「認定大会」となったようだ。
もっとも、認定大会かどうかを気にしている人は全体の半分もいないというのが「わんだほー」の特徴であり、いいところである。
「わんだほー」は、まず最初に各参加者の「自己紹介」から始まる。せっかくロボットの大会に来たのに、友達の一人も作らずに帰るのは嫌だと思った、大会委員長・石川氏の体験から生まれた大会だけに、まずは「ロボットと参加者の顔を一致させる」ことから始まるのである。顔がわかれば声もかけやすい。交流して、知り合いを増やしていって欲しいというのが、「わんだほー」の目的の一つなのだ。
そして全参加者の自己紹介が終わった後に、「わんだほー」の一日のほとんどを占める「予選」が始まるのである。
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会場の「シルバーホール」は、名前だけ聞くと大ホールのように聞こえるが、実際には大きめの会議室。全席リングサイドといってもいいくらい、かぶりつきで見られる
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【動画】前回優勝者、くまま氏も「ガルー」とともに自己紹介からスタート
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● 予選前半はスピード競技とパワー競技
予選は全部で4競技行なわれるが、前半戦はスピードを競う「ダッシュ!2000」と、パワーを競う「ボトルトラクション」という2競技が行なわれた。
「ダッシュ!2000」は歩くスピードを競うものだが、スタートラインから1m先にパイロンがあり、それを回って戻ってくるまでのタイムを競う。真っ直ぐなら勢いでも行けるが、往復となると効率のいいコース取りが要求される。事実、予選開始前には念入りに試走する参加者が絶えなかった。
競技は2機1組で行なわれる。第1組は「Cavalier(えまのん)」vs「うし君(アリキオン・ママ)」の組み合わせだ。この組み合わせは、主催者が実績と想像される機体の能力をもとに、なるべく釣り合いが取れるように考えられている。
というのも、成績にはタイムだけではなく、各組の勝ち/負けも反映されるからだ。今回の第1組は、すでに決勝出場権を獲得している「Cavalier」と、お手伝いロボットプロジェクト用に開発したという「うし君」という、大型機同士の組み合わせになった。これくらい大型だと、2機でシェアしなければいけない180cmのコース幅はかなり狭く感じられる。
スタートダッシュで飛び出した「うし君」は、アナログコントローラーの強みを生かして正面を向いたままターンするが、回りすぎてパイロンを蹴ってしまう。一方の「Cavalier」は前進→横歩き→後進という、効率のいい「コの字型」のコース取りでゴールを目指した。「うし君」はパイロンを蹴った時点で、ゴールに向かうには横歩きがいいと判断したのが功を奏したか、9秒1で先着。「Cavalier」もほぼノーミスでまわったのだが、14秒7でのゴールになった。
全体を通してトップタイムだったのは、先日のROBO-ONE SoccerでMVPを獲得した「サアガ(イガア)」。そのスピードを十分に活かし、2位の「うし君」のタイムより2秒早い7秒1を記録した。
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【動画】「Cavalier」(奥)vs「うし君」(手前)。両大型機のコース取りに作戦が見える、気がする
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【動画】「黒かじろう」(左)vs「サアガ」(右)。「サアガ」の前進&横歩きが猛烈なスピードなのがよくわかる
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【動画】本誌のライターでもある石井英男氏の「fighting-γ」(奥)と「RB2000(助っ人)」(手前)の対戦。助っ人とは、人数調整のための予備メンバーで、このRB2000はJR PROPOのサポートとして来場していた澤氏の機体
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【動画】「マノイオー」(左)vs「Wegweiser II」(右)。「Wegweiser II」がターンに苦労していると見て、そっとパイロンをずらす優しいスタッフ
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2競技目の「ボトルトラクション」は、中身の入ったペットボトル(500ml)を積んだカゴを1分間で何cm動かすことができるかを競うものだ。フィールドは最大で200cmなので、ペットボトルを1本積んで200cm進むと「1×200cm=200cm」が記録になる……と、ここまでは単純なルールだが、ペットボトルの本数が自分の裁量で増減できるという点に、この競技の複雑な面白さがある。
例えば、2本積んで動かしきれば2倍の400cmという記録になる。しかし、3本積んだうえで150cmのところで時間切れになっても、記録上は3×150cm=450cmと、後者のほうが記録が上になる。かといって6本積んで60cmしか動かせなければ、記録は360cm。2本で400cmのほうが上になるのだ。自分の機体がどのくらいの重さまで、そして1分間で何cm押せるのかを知っていなければ、この競技で高得点を出すことはできないのである。
ちなみに、今回から「剛力ルール」というものが新設された。というのも、回を追うごとに運べる本数が増えてきたこの競技、前回はついにカゴを2つつなげて25本(1本約500gなので、12.5kg!)を運ぶ機体が出現。本来は2機同時に競技していくタイムスケジュールなので、競技の進行上もスムーズさに欠けてしまうことから、使えるカゴは1つに制限され、大量に運びたい参加者向けに大きなカゴと1.5Lのペットボトルが用意された。
1組目の「Cavalier」vs「うし君」からその「剛力ルール」が活き、のっけから1.5L×5本(Cavalier/15本相当)と7本(うし君/21本相当)という強烈な対決が実現。「Cavalier」はカゴを蹴る形で123cm動かし、それに加えて今大会では押すことができた機体にはボーナスポイントとして20cmプラスされるので、記録は1,865cm。うし君は途中でカゴが引っかかりながらも200cm押し切り、4,220cmを記録した。
「剛力ルール」用のカゴは、標準のカゴのようにキャスターが付いていないので動かしにくく、パワー自慢の機体でも標準のカゴを使用していることが多かった。「トコトコ丸(ちーむトコトコ)」の製作者・網野氏は「両方で練習してみたが、同じ重さを積んでも標準カゴのほうが運びやすかったので」とコメント。
しかし、カゴが1つしか使えないこともあってペットボトルを積み増すことができず、記録はあまり伸びなかったようだ。昨年トップだった「ガルー」も標準カゴを使ったが、500ml×17本を200cm引ききって3,400cmと自己ベストを更新した。にもかかわらず、「剛力ルール」で最長不倒記録を更新した「うし君」を上回ることはできなかった。
ボトルトラクションの見どころは「自重よりも重いもの」を動かすために、各参加者が工夫してくるモーションである。例えばトップの「うし君」は、両足で推進力を生むことでパワーを出していたし、「ガルー」は肩につけたデュアルサーボ(1軸に2個のサーボを組み込むこと)を活かすために、下半身から力の入ったモーションを作っていた。木製ロボット(風)の「Kinopy(小田利延)」は担いで引っ張るモーションを作っていたが、引っ張る力は弱かったようだ。
モーションを特に作らずに歩く勢いで押してしまう機体も少なくなかったが、やはり好記録を狙うなら、特化したモーションを作ったほうがより重いものを動かせるようだ。
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【動画】トップの「うし君」(奥)はタイムロスをものともせずゴール。動画は途中で引っかかったところで止まっているが、ちゃんとゴールしていた
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【動画】腕一本で引っ張っているが、踏みしめる下半身の動きや、手をつなげたままうまく移動するモーションなど注目点が多い「ガルー」
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【動画】小型機ながら全身を使ったモーションで18本を運んだ「サアガ」(手前)
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【動画】自機の能力をしっかりと把握して、10本を積んだ奥のレーン「ガシャペリオンMk-II(SLAN)」と8本を積んだ「T-Storm(tom-i)」。押しきったのは「T-Storm」だが、記録は183cm運んだ「ガシャペリオンMk-II」のほうが上になった
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【動画】「よいしょっ」と担ぐモーションの「Kinopy」(手前)。7本はちょっと重かったか、40cmしか動かすことができなかった。ともあれ、見てるほうも力が入るかわいいモーション
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【動画】カゴいっぱいに積んでも、完全にこぼしてしまったらスタートからやり直しというルール。誰が最初にやるのかと思ったら、スタート直後に「で・か~る(道楽、)」(手前)が見事にやってのけた
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● 予選後半の2競技は「運」も大きな要素になる
予選3競技目は「サイコロシュート」。フィールドは180×180cmの正方形で、向かい合う辺同士がゴールとして設定される。相手ゴールにボールがわりのぬいぐるみサイコロを入れれば得点になるのだが、得点は相手ゴールに入ったときの「サイコロの目」。シュート1本が、1点にも6点にもなるというわけだ。
対戦相手は前半の結果を元に、当日ほぼ同レベルの成績を収めている相手と戦うことになるので、拮抗した試合になることが多い。試合そのものは拮抗しているのに、点数は大差がついてしまったりするのが、この競技の面白いところであり、理不尽な(褒め言葉)ところだ。
この日別記事の取材のために訪れていたライター・大塚氏は、幸運の女神に見放されたロボットを見て「理不尽ですな」と一言。筆者もそう思います。
さらに理不尽なのは、予選の前半で全体の1位をとっても12~14ポイントなのに、このサイコロシュートは出目がそのままポイントになるという点である。極論すれば、シュート2本と「ボトルトラクション」の1位が同じ価値になってしまうのだ。しかし、この理不尽を乗り越えなければ予選は突破できない。
そして不思議なのは、それだけ理不尽なルールにも関わらず、上位陣はちゃんと一定以上のポイントは必ず獲得しているのである。最後はサイコロの目だが、サイコロをゴールに入れなければどうしようもないのだから、ゴールを割れるだけの操縦テクニックと機体の能力がなければ、高得点は望めない。うまくできているのである。
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【動画】「ガルー」(奥)vs「T-Storm」(手前)。ガルーがサイコロを持ち上げようとしたところで、見事にオウンゴール。しかも5点
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【動画】もう一つ同じ対戦で。シュートの本数は圧倒的に勝っていた「ガルー」だが、サイコロの目が……
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【動画】機体ごと飛び込んで、ラグビーばりのゴールを見せた「だんだだん(オマタ)」(右)
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【動画】背面投げを見せた「トコトコ丸」(右)
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【動画】「ATACO(ひろき)」(右)対「ガシャペリオンMk-II」(左)。基本的に直接的な攻撃はNGだが、サイコロを持っている状態のときはOKなのだ
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【動画】「ゼルファー(白風M)」(手前)対「デシュミット(GR2)」(奥)。両方が市販機ベースということもあり、能力も拮抗
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予選の最後を飾るのは、ここまでの3競技の得点によって振り分けられた即席チーム同士でのチーム戦「キューブ」。5個ある正六面体を、より多く自陣に引き込んだほうが勝利。勝ったほうのチームの機体には全員均一に8点、負けたほうは2点、引き分けの場合は双方に5点が与えられることになる。
ただ押すだけなら、大きなロボットがブルドーザー的に押し込めば済むが、引き寄せなければならないのがミソである。しかもゴールは安全地帯ではなく、フィールドから落とされてしまえば中立地帯に戻されてしまう。決して広くはないフィールドで無理をすれば落下→失格なんてワナも待ち構えている。個々が頭を使いながら、チームとしてどういう作戦で行くのか、役割分担はどうするのかを決めなければ勝利は近づかない。
チーム分けは、上位の機体/真ん中くらいの機体/下位の機体(例えば1位/10位/20位の3機が組み、相手は2位/11位/21位といった具合になる)が組み合わせられているので、それぞれの機体をどう活かしているかに注目すると、見ていても面白い競技だ。
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同チームになったT-Stormのtom-i氏(奥)とFighting-γの石井英男氏(手前)が作戦会議
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【動画】その組の戦い。フィールドの外に機体が落ちたら試合から外されてしまうのと、キューブが落ちたら中央に戻されるルールがわかる。作戦は……活きなかったようです
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【動画】「うし君」チーム(左)対「ガルー」チーム(右)。最初にルールを勘違いしていた「うし君」は、相手陣内にキューブを放り込んでいる
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【動画】「トコトコ丸」チーム(左)対「Gram(芝浦工業大学SRDC)」チーム(右)。「Gram」チームは作戦がしっかり見て取れるうまい戦い方。「トコトコ丸」チームは序盤で1機少なくなったのが痛かった
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ここまでの予選の得点を集計し、上位4機が決勝トーナメントに進む。今回トップ通過を果たしたのは、全ての競技で圧倒的な能力を見せた「サアガ」。2位の「うし君」に9点もの大差をつけた。3位に「ガルー」が入り、4位には「T-Storm」が滑り込んだ。
最後に行なわれた「キューブ」でもいい動きを見せていた「Gram」は、ボトルトラクションで記録28cmというブービー記録を出して苦しい中、4位まで2点差に詰め寄ったものの、結局5位に終わった。
決勝に進めなかった残りの機体がすべて登場する「ランブル」は、無線コントローラーの関係で複数に分けて行なわれ、その「Gram」がたび重なる無線コントローラーの不調をこえて優勝した。先日のROBO-ONE Soccerでも活躍しており、今後注目の機体である。
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ランブル優勝の「Gram」(右)。決勝に進出できなかった鬱憤はここで晴らしたか
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【動画】バトルに強そうな「iv(遊)」の周りには、他の機体があまり近寄らないあたりが、ある意味で見どころ
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● ミセス対決、リターンズ
大会の〆となる「決勝トーナメント」は格闘戦。これだけバリエーション豊富な予選競技を越えた上位4機だけに、スピード、パワー、操縦テクニック、そして忘れちゃいけない「運」までも兼ね備えた精鋭たちである。大型機にあわせて、今回は90cm四方のリングが2つ分増えたリングで行なわれることになった。基本的にはROBO-ONEのルールにのっとっているが、積極的に技を出して欲しいということから、スリップダウンは取らないというローカルルールになっている。
まず準決勝第1試合は、「サアガ」vs「ガルー」。機体こそ変わっているが、前回の決勝の顔合わせである。どちらもスピードは一級品だが、「サッカー専用機として作ったんです」という「サアガ」が、ROBO-ONE軽量級で優勝している「ガルー」にどこまで迫れるかが注目された。
試合は、両者のスピードがいかんなく発揮された、史上まれに見る名勝負となった。前回「ガルー」に負けた「ナアガ」のつかみ技を、そのまま縮小コピーしたようなモーションから投げ技をかけようとする「サアガ」に対して、接近されないようにジャブを打ち、あわよくばダウンを奪おうとする「ガルー」。めまぐるしく位置取りを変える2機の戦いは、フィールド上で行なわれている「2D」の世界のはずなのだが、「3D」で行なわれている宇宙世紀のバトルのような錯覚を覚えたほどだ。
延長までもつれ込んだものの、最後は軽量(といっても2kgジャスト)の「サアガ」をリング外に弾き飛ばした「ガルー」が勝利。3大会連続の決勝進出となった。「4kgまでは投げられるように作ったんですけど、うまく掴めなかった。悔しい」とは、「サアガ」製作者のイガア氏の弁。
準決勝第2試合は、「うし君」vs「T-Storm」。どちらも格闘が専門ではないという機体同士だったが、さすがにここまで残ったロボット。しっかりとしたバトルを見せてくれた。とはいっても、5kgをゆうに越える「うし君」が相手では「T-Storm」の攻撃は当たっても効果がない。結局「うし君」が3ノックダウンをストレートで奪って決勝に進んだ。
また3位決定戦では、「サアガ」が「T-Storm」を背後から掴み、逃げようとするところを無理やりバックドロップするという、なかなか見られない大技をフィニッシュホールドにとして決め、勝利。3位に輝いた。「逃げようとしたんだけど、逃げられませんでした」とtom-i氏。ちなみにこの動画のスーパースロー映像が大塚氏の別記事に掲載されているので、そちらもぜひ見てほしい。
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【動画】「ガルー」と「うし君」による決勝戦
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決勝の顔合わせ、「ガルー」のくまま氏と「うし君」のアリキオン・ママ氏は、前々回の決勝と同じである。そのときはアリキオン・ママ氏の「ありまろ7」が優勝し、ROBO-ONEの決勝出場権を得ている。今回はどちらに軍配が上がるのか……再び実現した「奥様対決」という背景だけではなく、純粋に勝負として楽しみな一戦となった。
開始早々に「ガルー」がパンチを打ち込み、それで方向が変わった「うし君」が自らリングアウトしてしまう。これはアンラッキーだった。すぐさま「うし君」は近距離での打ち合いからガルーを引っ掛け、1-1のイーブンに持ち込む。
ここから試合はこう着状態に。スピードに優る「ガルー」が間合いを自在にコントロールしながら、スキを見てパンチを打ち込むが、「うし君」は自重があってなかなか倒れない。服を着ているのと、「うし君」の足がうまく滑って「ガルー」のパンチがなかなか効果的な攻撃にならないのだ。
それでも繰り返しパンチを繰り出す「ガルー」は、「うし君」をリング際まで追い詰め、押し出して2-1とリード。最後まで互いに攻めたものの、その後は決定打が出ずに、「ガルー」が前回に続き2連覇を達成して、第14回ROBO-ONEの決勝出場権を獲得した。
今大会のガルーは、以前別の大会のときに大型機「Cavalier」対策として導入した肩のデュアルサーボが活きた形となった。下半身は直前に開催されたROBO-ONE Soccerのときの仕様ということで、パワーとスピードがハイブリッドされた機体になっていたようだ。
くまま氏は「大型機苦手だったんで、どうかと思ったんですよ」と、ほっとした表情。「今回は(ボトルトラクションのために)足のグリップを強くしていたので、その踏み込みと肩の力で重い相手でも何とかできました」と、僅差の戦いだったことを強調していた。2回目の決勝出場権獲得となったが、「わんだほー」の石川委員長からは「これでガルーは殿堂入り。もう優勝しても決勝出場権はあげません」というアナウンスもあった。
初めて参加した、という方も多かった今回の「わんだほー」。感想を聞いてみると「面白かった。今回はモーションが間に合わなかったが、次回こそは」と、早くも次回への意欲を見せる人も。また、観戦していた人からは「ROBO-ONEでも見られない、というより、ROBO-ONEでは見られないバトルが見られるのがいい」という興奮気味のコメントもあった。
実際、この「わんだほー」は、他の競技会のように足の裏のサイズなどを明確に規定しておらず、製作者が「作りたい二足歩行ロボットを作りたいように作って」持ち込める大会になっている。
例えば3位になった「サアガ」は、足の長さに対してかなり大きな足の裏を持っていた。だからこそ生まれたのが、準決勝第1試合のすばらしいバトルであり、バックドロップなのではないだろうか。技術的な挑戦を行なうことが、目的の一つとなっているROBO-ONEならまだしも、一般的な競技会であれば「楽しめる」大会であればいいのではないか?
だからこそ、これだけ多くの人が「わんだほー」に参加したいと思い、「わんだほー」の予選のためにモーションを作って来るのではないだろうか。筆者はそんな思いを持った。
次回は来年の1月に開催される予定(会場未定)の「わんだほー」。詳細は公式サイトにあらためて公開されるので、ぜひチェックしてほしい。
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「サアガ」の足裏は、ボトルトラクションのために非常に大きいものになっていた。「縦は足の長さの90%くらいになっているんじゃないですかね」(イガア氏)
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「ストライダー(高瀬輝)」の機体はほぼノーマルのKHR-2HV。SDFはセルフディフェンスフォース=自衛隊のことで、高瀬氏は自衛隊の学校に通う学生さんなのだ
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元々ロボットが好きだったが、部活がなかったので2年間ラグビー部にいた。しかし新設申請がやっと通ったので満を持して参加→参戦となったという。応援団も駆けつけていた
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「フルフィ」の製作者のカイン技師氏によると、「かわいくない歩き方はしないなど、自分で制約かけてるぶん、最近はちょっと厳しいですかね(笑)」とのこと
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【動画】面白い肩のつくりをしていた「厄魔(湘南工科大学ロボット技術研究会)」
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全員集合+全機集合。お疲れ様でした!
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■URL
わんだほーろぼっとか~にばる
http://www.page.sannet.ne.jp/y_ishikawa/wndrb/
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( 梓みきお )
2008/08/05 00:30
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