● 「Embedded Technology 2007/組込み総合技術展」が開催
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【写真1】「Embedded Technology 2007/組込み総合技術展」。Intel、日本TI、日本アルテラ、ザイリンクス、ルネサステクノロジなど、代表的なデバイスベンダが出展
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11月14日~16日の3日間、組み込み技術製品が一堂に会した展示会「Embedded Technology 2007/組込み総合技術展」が、パシフィコ横浜で開催された。主催は組込みシステム技術協会(JASA)。21回目となる本展示会は、組み込み技術の応用分野の中で、「デジタルコンシューマ」「オートモティブ」「モバイル/ユビキタス」「FA/ロボティックス」の4つの分野にフォーカス。国内外の主要な半導体ベンダをはじめ、OS、ミドルウェア、開発ツール、ボードコンピュータ、計測機器など最新技術が展示された。本レポートでは、本誌に関連する「FA/ロボティックス」分野の製品やイベントを中心に紹介する。
まず、ロボットの頭脳や制御系で使われるチップ系では、Intel、日本TI、日本アルテラ、ザイリンクス、ルネサステクノロジなど、代表的なベンダーが製品を出展していた【写真1】。Intelは、同社のEIA(Embedded Intel Architecture)を中心にしたデモやサードパーティ製のソリューションを紹介。また、PLD/FPGAベンダーは、主力デバイスや開発設計ツールなどを展示していた。たとえば、ザインリンクスは65nmプロセスのFPGA「Vertex-5」や低消費電力で駆動するCPLD「CoolRunner-II」を、また日本アルテラは低コストな「MAX IIファミリ」などを紹介。
PICマイコンを提供するマイクロチップ・テクノロジー・ジャパンは、モータ制御関連のチップなどを展示していた。同社では、ステッピングモータ、ブラシレスDCモータ、制御が難しい誘導型のACモータ用の「PICファミリ」や、DSPを内蔵した「dsPICファミリ」などの専用チップを幅広く取り揃えている。最近、dsPICは電源をフルデジタル化する用途などに多く用いらるようになったという。また、つい先ごろ発表されたばかりだが、同社初となる32ビットの「PIC32ファミリ」の紹介もあった。PIC32ファミリは、MIPS32アーキテクチャをベースとし、周辺回路も内蔵している。
ネットワーク/通信系では、ロボットへのネットワークの実装や、車載系ネットワーク、ZigBee関連の製品が多かった。たとえば、日本電気通信システムズは、組み込みシステム向けのIPv4/IPv6デュアルスタック「Qlism」を実装したロボットのデモを行なっていた。Qlismは、独自の通信規格を採用するFA機器やメカトロ製品でもIPネットワーク化ができ、わずか30KBほどの小容量での実装が可能。デモでは、Qlism実装ボードを教材用のロボットアームなどに組み込んで、IPv4やIPv6によってリモート操作を実現していた【写真2】【写真3】。
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【写真2】日本電気通信システムズのデモ。IPv4/IPv6デュアルスタック「Qlism」を実装し、ロボットアームをネットワーク化。こちらはIPv4に対応
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【動画1】IPv4/IPv6デュアルスタック「Qlism」の実装例。telenetでノートPCから制御ボードに制御信号を送って、ロボットアームを操作
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【写真3】車両ロボットに「Qlism」を実装し、動作をコントロール。ロボットアームと同じ仕組みだが、Qlismはデュアルスタックのため、こちらのデモではIPv6に対応させているという
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車載系のネットワークテクノロジーでは、次世代のLANプロトコルとして「FlexRay」を利用したデモが数社で見られた。現在、車体のネットワークとして、CANやLINが標準規格として普及している。最近ではボディ周りだけなく、よりきめ細かい車内制御や走行系制御を実現するために「X-by-Wire化」が進展しつつある。とはいえ、これらの制御はデータ量も大きく複雑なため、高速で信頼性のあるネットワークが求められる。
FlexRayは、CANと比べてデータ伝送の信頼性が高く、伝送速度もCANの10倍に相当する10Mbps。ノードごとに一定のタイミングで送信権を与えるタイムトリガ型の通信方式によってデータを伝送するため、イベントドリブン型を使うCANのような遅延が発生しないというメリットもある。応答時間が保証されるため、ステアリングやブレーキなどの制御ネットワークに利用できる。
NECエレクトロニクスらは、このFlexRAYコントローラを内蔵したマイクロプロセッサなどを利用したデモを実施【写真4】。FlexRAYはもちろん、CAN、LINによるネットワークも構築し、ヘッドライト、ブレーキ、操作盤などを制御していた。また、FlexRAYとCANのプロトコルを変換するゲートウェイもあった【写真5】。同様にルネサステクノロジも、FlexRAYコントローラを内蔵したマイクロプロセッサを出展し、デモを実施していた。
数多く出展されていたZigBee関連製品の中で目を引いたのは、ルネサステクノロジのブースで紹介されていた「ZigBee-PLC連携」というアイデア。ZigBeeによる無線通信が難しい場所でも、電力線通信を経由してネットワーク化できる点が面白かった【写真6】。
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【写真4】NECエレクトロニクスのブース。FlexRAY、CAN、LINすべての車載ネットワークを構築してクルマを制御。ここではヘッドライトはLIN、ブレーキはFlexRAY、操作盤はCANを利用
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【動画2】車体制御のデモ。FlexRAYによるステアリングの遠隔制御。このほか、CAN、LINによる制御も行なわれていた
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【写真5】FlexRAYとCANのプロトコルを変換するゲートウェイ。制御対象によって、ミラーなど低速でも間に合うようなものはCANを使い、ブレーキなど高速な制御が必要なネットワークではFlexRAYを利用。用途に応じて使い分けをする
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【写真6】ユニークな「ZigBee-PLC連携」のアイデア。ZigBee-PLCの連携は、あまり聞いたことがない。ZigBeeによる無線通信が難しい場所でも、電力線通信を経由してネットワーク化できる点が面白い
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組み込み用OSも数多くの出展があった。ルネサステクノロジは、リアルタイムOS「μT-Kernel」を組み込んだ「M16C/62P Starter Kit」を展示していた。μT-Kernelは、T-Engineフォーラムの標準OSである「T-Kernel」と互換性があり、小型組み込み機器用に位置づけられている。
T-Kernel上のアプリケーションプログラムをμT-Kernel上に移行したり、T-Kernel上のさまざまなデバイスドライバをμT-Kernel上で利用することができる。8/16ビットのマイクロプロセッサに対応し、MMU(Memory Management Unit)を持たないチップでの使用を想定しているため、小さいサイズのメモリでも動作する。
同社では、評価ボードを利用して、μT-Kernel上でのアプリケーション開発が容易になることをアピール。レゴマインドストームに同評価ボードを搭載し、光センサや超音波センサからの入力によって、ロボットを前後に駆動したり、腕を動作させる事例を示していた【写真7】。
一方、NPO法人「TOPPERSプロジェクト」は、会員13社の共同ブースでTOPPERSを実装した応用製品を紹介。TOPPERSプロジェクトは、ITRON仕様の技術をベースにした「μITRONカーネル」の公開により開始されたもの。組み込み分野の次世代リアルタイムOSとして、Linuxのようなオープンソースソフトウェアにすべく、幅広い普及を目指している。展示されていた成果物として目立ったものは、電子ピアノ、ロボット、プリンタへの組み込みだった【写真8】。
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【写真7】ルネサステクノロジは、リアルタイムOS「μT-Kernel」を組み込んだ評価ボード「M16C/62P Starter Kit」を展示
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【動画3】デモではレゴマインドストームに評価ボードを搭載し、センサからの入力によって、ロボットを駆動させていた
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【写真8】NPO法人「TOPPERSプロジェクト」の共同ブースにて。ロボットにTOPPERSを実装した応用例
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トラスト・テクノロジーは、ロボット開発サービスについて紹介していた。同社の「ロボモジュール」は、ロボットを構成する制御ボード、拡張ユニット、操作ソフトウェア、制御ソフトウェアライブラリなどで構成され、これらを必要に応じて組み合わせてロボットを容易に開発できる。
デモでは、ロボモジュールの専用ソフトウェア「TrustMotion」を利用した2足歩行ロボットの操作が行なわれていた【写真9】【写真10】。このソフトウェアは、3Dでロボットのモデル(DXF形式やVRML形式のCADデータにも対応)を構築したり、自作ロボットの自由度に合わせてモーションをGUIで簡単に制作できる。ロボットとの通信インターフェイスは、RS-232C、USB、TCP/IPをサポートしており、任意の制御ボードの利用も可能だ。また通信方式は有線だけではなく、無線(Bluetooth)にも対応できるようになっているという。
北斗電子は、ルネサステクノロジのSH2タイニーマイコン「SH7125」を搭載したCPUボードを組み合わせ、フィードバック制御実験が可能な2輪型の倒立制御学習キット「PUPPY II」のデモを実施【写真11】。制御ボードにはモータドライブ回路のほか、ジャイロセンサやロータリエンコーダなども搭載されている。また、同じようにレゴで2輪倒立するデモも行なわれていた【写真12】。
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【動画4】ロボット同士で通信しあい、一方のロボットが「起きろ!」と掛け声をかけ、もう一方のロボットを起こすというデモ
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【写真9】トラスト・テクノロジーのブース。同社の「ロボモジュール」(制御ボード、拡張ユニット、操作ソフトウェア、制御ソフトウェアライブラリなど)を組み合わせて開発した2足歩行ロボットと、専用ソフトウェア「TrustMotion」によるデモ
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【写真10】こちらも、「ロボモジュール」を組み合わせて開発した2足歩行ロボット。RCサーボは近藤科学製
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【写真11】北斗電子のフィードバック制御実験が可能な2輪型の倒立制御学習キット「PUPPY II」のデモ。ルネサステクノロジのSH2タイニーマイコン「SH7125」を搭載したCPUボードを利用
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【写真12】他ブースでは、レゴマインドストームを利用した
2輪倒立振子ロボットのデモも行なわれていた
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センサ系では、ウェアラブルコンピュータを常に身にまとっていることで有名な塚本教授(神戸大学)率いるグループの展示が目を引いた。同研究室では、ユビキタスコンピューティングのための各種センシングシステムやデバイスを紹介【写真13】。たとえば、センサ情報をホスト側で推測し、推測が外れたデータのみを回収する放送型配信方式システムや、複数の異なるセンサデータを一元的に扱える「MTシステム」の小型タイプなどがあった。
前者は、センサ情報をすべて集めるのではなく、効率よいセンシングが可能になる。後者は3種類のセンサデータのサンプルから基準となる空間をつくり、状態判定が行なえるシステムだ。また、ルール処理エジンを搭載したセンサノードは、「if~thenルール」に基づいてイベントを発生させることができ、加速度データを収集し、設定した動作や姿勢を検出。ルール処理を施すことによって、さまざまな入力インターフェイスに応用が利くという。
マクニカブリリアントテクノロジーカンパニーでは、Cypress社が提供するPSoCを利用したUSBタイプのセンサシステムのデモをしていた【写真14】。PSoCは、プログラマブルなSoC(System On Chip)であり、コアとなるマイコンまわりの周辺機能をユーザーの用途に合わせてモジュールとして組み込んで、さらに構成を変更できる。いわばPLDとASICの中間に位置するようなデバイスだ。PSoCのアプリケーション例では、近接センサ(静電容量式)、照度センサなどが組み込まれたUSBデバイスを紹介していた。
ロボットとは直接関係ないが、ハードウェア設計において、半導体デバイスや高密度実装基板などから発生するノイズをスキャニングして可視化するシステムはユニークだった【写真15】。このシステムでは4軸ステージで磁界プローブを走査して、磁界の強度分布を計測する。結果はスペクトラムアナライザに表示したり、専用ソフトウェアでデータを分析できる。ノイズ源の特定が難しく、どこからノイズが発生するのか分からないような場合、半導体の電磁妨害(EMI)対策として、このようなツールが威力を発揮するという。
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【写真13】神戸大学の塚本教授率いるグループの展示。複数の異なるセンサデータを一元的に扱えるシステムなど、ユビキタスコンピューティングのためのセンサシステムやデバイスを紹介
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【写真14】マクニカブリリアントテクノロジーカンパニーは、Cypress社のPSoC事例を紹介。近接センサ(静電容量式)、照度センサなどが組み込まれたUSBデバイスのデモ
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【写真15】NECエンジニアリングのノイズ可視化システム。半導体デバイスや高密度実装基板などから発生するノイズを磁界プローブを走査して、専用ソフトウェアで分析
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● 頂上決戦!「ETロボコン チャンピオンシップ大会」も催される
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【写真16】組込み総合技術展の併設イベントとして、パシフィコ会議センターにて、「ET ソフトウェアデザインロボットコンテスト」のチャンピオンシップ大会も開催された
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また今回、組込み総合技術展の併設イベントとして、「ET ソフトウェアデザインロボットコンテスト(ETロボコン)チャンピオンシップ大会」も開催された【写真16】。ETロボコンは、LEGO MINDSTORMSで製作したロボットによって、走行タイムとUML(unified modeling language)などの設計モデルを競う競技会。今年で通算6回目を迎える。チャンピオンシップ大会では、選手権大会に進んだ181チームの中から優秀な成績をおさめた24チームが参加し、ロボットカーのタイムトライアルレースを繰り広げた。
このETロボコン競技は、1周20mのコースを2周するタイムレースだ。ハードウェアについては、「LEGO Mindstorms」で組み上げた大会指定の車体を使用する。このコンテストの本来の目的は、いかに良いソフトウェアを作るかという観点から分析・設計モデルが重要になる。
ロボットの機構にはそれほど際立った差異はないようで、どちらかというとシステム開発におけるソフトウェアの設計コンペという位置づけが強い。そのため、分析から実装までを統一して表現するUML(Unified Modeling Language)などでソフトウェアの設計図を描き、それをC++、Javaなどのオブジェクト指向プロラグムへと、うまくマッピングしていけるかどうかが勝敗の分かれ目になる。実はこのあたりが大変難しく、考え方(モデル)はよくても、その設計を具体的な実装に反映できないと、最終的に目に見える形でタイム結果につなげられない。これがETロボコンの難しいところでもあり、醍醐味でもあるようだ。
さて、タイムレースの具体的な内容についてだが、タイム審査では車体がスタート地点から中間ゲートを通過し、ゴールゲートを通過することで1周とみなされる。競技コースにはインとアウトの2通りのルートがあり、それぞれの走行の合計タイムを競い合うことになる。
コースにはさまざまな難所が設定されている【写真17】【図1】。たとえば、インコースには鋭角な曲がり角が設けらた「Zクランク」がある。また、アウトコースには点線で描かれた「ショートカットコース」があり、時間を稼げる近道となっている。これらをクリアするとボーナスタイムが与えられる。Zクランクを1週目に走破すると10秒、2週目では20秒、ショートカットコースは5秒が走行タイムから減算されるというルールだ。
また、ゴールゲート付近にも坂道がある。ゴールゲートを無事通過し、オーバーランもないと(ゴールラインから50cm以内に車体を停止)、さらにボーナス点10秒が得られる。とはいえ、難所に挑戦しても逆に完走できないというリスクもある。試技は2回行なわれるので、1回目の走行でリタイアしてしまうと、2回目では無難な作戦を取るか、あるいは一発逆転を狙うか、作戦も変えていかなければならない。チャレンジして高得点を得るか、確実に得点を稼ぐかという戦略は、それぞれのチームによって考え方も変わってくるようだ【写真18】。
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【写真17】ETロボコン競技のコース。昨年と同様のもの。1周20mのコースを2周するタイムレースになっている
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【図1】競技コースにはインとアウトの2通りのルートがあり、「Zクランク」や「ショートカットコース」などの難所が設定されている
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【写真18】試合は前半と後半2回に分けて試合が行なわれた。レース前の準備の模様。会場の照明の影響も考慮する必要がある
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試合の結果は、魚の街・焼津から参戦したプログラマーチーム「浜当目」が見事優勝の栄冠に輝いた。浜当目のモデリングは、ライントレースの中にドルフィンジャンプや、Zクランク、ショートカットなどのバリエーションがUMLでうまく表現されていた。また同じ東海地区からの「たこっと」も準優勝の座に着いた。上位にあまり大学チームがいないことが少し気になったが、3位入賞して善戦した「TPU-IR」は、東京工芸大学ロボット研究会による混成チームだった【写真19】。
本大会の入賞者は以下のとおり。
【優勝】「浜当目」(東海地区 静岡県焼津市、個人参加)
【準優勝】「たこっと」(東海地区 静岡県浜松市、個人参加)
【3位】 「TPU-IR」(関東地区 神奈川県厚木市、個人参加)
【特別賞】「あずまひろしはじめました」 (関東地区 東京都千代田区 、東洋ソフトウェアエンジニアリング)
【特別賞】「AEK RUNNER2007」(関東地区 神奈川県アンリツエンジニアリング、厚木市)
今回のチャンピョンシップでは、3位までがすべて個人の参加者が入賞していた。先に行なわれた本選では企業参加チームが3位までの入賞を独占していたため、その結果も対照的だった。予選・本選で入賞できても、必ずしもチャンピオンシップで勝てるとは限らないようで、この競技の難しさを物語る結果となった。残念ながら本選で優勝した強豪の「De La Gracias」(ユニブレーン)も入賞を逃してしまった【写真20】。また、本選で準優勝だった「あずまひろしはじめました」は、この戦いでユニークな走りをみせ、特別賞を受賞した【写真21】【動画】。
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【写真19】学生として3位入賞を果たした東京工芸大学ロボット研究会「TPU-IR」のインタビュー
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【写真20】最後の試合を締めた2強豪チーム、「De La Gracias」(ユニブレーン)と「なんだいや」(リコーソフトウェア)。De La Graciasは、第二試合では残念ながらリタイヤとなってしまった
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【写真21】それぞれ特別賞を受賞した「あずまひろしはじめました」(東洋ソフトウェアエンジニアリング)と「AEK RUNNER2007」(アンリツエンジニアリング)
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【動画5】「あずまひろしはじめました」と「AEK RUNNER2007」の戦い(第二試合)。両者ともにオーバーランもなく、ゴールラインから50cm以内に車体を停止。特に「あずまひろしはじめました」はゴール直前で一度停止し、間をおいてゲートに滑り込んだ。拍手喝采の嵐、うまい!
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■URL
社団法人組込みシステム技術協会
http://www.jasa.or.jp/top/
ETロボコン
http://www.etrobo.jp/top.html
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・ 「ET×ロボット2007 パート1」レポート(2007/06/14)
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( 井上猛雄 )
2007/12/07 17:13
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