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決勝に出場したロボットたち
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3月22日と23日、後楽園ホールにて「第13回ROBO-ONE IN 後楽園ホール」が開催された。「ROBO-ONE」は小型二足歩行ロボットによる格闘主体のロボコン。22日には予選と「ROBO-ONE宇宙大会」選抜競技、23日にはトーナメント形式のバトルである本戦が行なわれた。
エントリー総数は112台。機体重量3kg以上の「重量級」優勝はMARUファミリー製作「グレートキングカイザー」、3kg以下の「軽量級」優勝はチョン・ヨンソンさん率いる「チームTaekwon-V」製作「Taekwon-V」、そして両者のバトルで「総合優勝」を勝ち取ったのは「グレートキングカイザー」だった。軽量級、重量級優勝者にはそれぞれ賞金として100万円が送られた。2日間の大会の様子をレポートする。
● 予選 ~資格審査の傾斜角3度のスロープに半数以上が脱落
エントリー総数は112台のうち、予選競技を突破したロボットは47台。翌日、そのなかの上位21台と、事前に行なわれたROBO-ONE出場権認定大会で勝ち残った8台を加えた合計29台で、トーナメントが行なわれた。
おおよそ半分のロボットしか予選を突破できなかったことには理由がある。これまでの「ROBO-ONE」では、予選前に審査員たちによる「資格審査」が行なわれ、それを通過した機体/チームが予選に出場する流れとなっていた。予選に出場した人達は曲がりなりにもマイクを持ってロボットを披露することができた。だが、資格審査に落ちたチームは持参した自作ロボットを人前で動かすことさえできなかった。
それが今回から大きく変わり、「資格審査」そのものが観客の前で行なわれるようになった。これにより、少なくとも一度は観客の前でロボットを動かすことができるようになった。ただし、マイクを持ってロボットを本格的にリングで動かすためには、資格審査を突破しなければならない。また、これまでは予選出場時に何らかの事情で遅れが出たときに、後回しにしてもらうことができた。今回からは事前に決められた予選出場順序が守られるようになり、間に合わない機体はそこで失格となった。
今回、資格審査として行なわれた第一関門は、ゴムで出来たスロープを上がって下り、規定のラインを超えること。スロープは一番高いところで1cm盛り上がっており、おおよそ3度の傾斜角度を持っている。時間は40秒以内で、2回挑戦できる。
たった1cm、たった3度だが、これに多くのロボットが苦戦し、坂を上る途中で方向がずれたり、登り切ることができなかったり、一番変化の激しい登りから下りへと変わるところで一気に転倒したりした。その結果、半分以下の47台しか突破できなかった、というわけだ。
また、スロープ越えには重量級(機体重量3kg以上)は不利だと判断されたのか、重量級のエントリーが委員会の想定よりも少なく、翌日のトーナメントも予定の16台に満たない13台で行なわれた。前回のROBO-ONEでは韓国勢が上位を席巻したことからも分かるように、ROBO-ONEでは韓国勢は大きな実力のある勢力なのだが、韓国からのエントリー数が少なかったことも重量級台数が少なくなってしまった理由の一つである。傾斜3度のスロープは、日本海よりも越えにくかったわけだ。
このスロープ越えは、出場権を既に獲得して予選免除された機体にも義務として科された。失敗すると決勝出場権を獲得していても資格失効となってしまうが、8台のロボットはさすがに難なくスロープを乗り越えて、決勝に出場した。
ロボットはうまく制御されればされるほど、その動作は「当たり前」に見える。通過した機体を見ると、何が難しいのかさっぱり分からないが、失敗した機体の動画とも見比べて欲しい。
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【動画】「Taekwon V」
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【動画】「Neutrino-BLUE」。巧みな左右の足運びに注目
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【動画】走り抜ける「ナガレグレイ」
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【動画】「Cavalier」
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【動画】上半身を布をかぶせたままの「GAT」
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【動画】スローペースで足を運ぶ「黒かじろう」
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【動画】「HAUSER」
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【動画】「だんだだん」。製作者たちはかぶり物で登場
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【動画】「RL03 Indra」。一番変位が大きくなるところでいったんしゃがむ作戦で成功
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【動画】「ダイナマイザー」。足裏を外側から、ならい接地しているのがよく分かる
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【動画】「shA-Do(シャドウ)」。安定した綺麗な歩行で難なく成功
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【動画】「まゆろぼ Ravie」
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【動画】「クロムキッド」。上位陣はどれもまったくスロープを問題にしない歩行
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【動画】「アリキオン」
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【動画】「Aerobattler MON☆(モンスター)」
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【動画】後ろ向きでスロープを歩く「レグホーン」
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【動画】「automo 03(オートモ・サンダン)」
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以下は失敗した機体の一部である。こちらも見て成功した機体の動きと見比べてほしい。
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【動画】「MiniMAX」のスロープチャレンジ。頂点を超えて数歩歩いたところで振動を吸収仕切れず失敗
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【動画】「いせまる(初号機)」のスロープチャレンジ。スロープを登り切れず失敗
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【動画】「レイヤードサンダース」のチャレンジ。後ろに転倒して失敗
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【動画】「Nero」。台から落下
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【動画】「Metallic Fighter」。直進できず台から落下
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【動画】ゴムに足をとられてくるっと180度回転してしまう「Purple Star」
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スロープを越えたあとに、予選のデモとなる。今回の規定演技は「ダイナミックなダンス」。ダンスのなかには規定動作として「180度回転ジャンプ」と「ロンダート(側方倒立回転跳び1/4ひねり)」を取り入れること、となっていた。おそらくROBO-ONE委員会としては、動力学的な機体制御を行なわせたかったものと思われる。
しかしながら実際には、ロンダートといっても単にゆっくりと逆立ちした後に下半身を回転させて着地させるだけのロボットが多く、また音楽のリズムに乗った動作をするロボットもほとんどなく、残念ながら、「ダイナミック」どころか「ダンス」というにもほど遠かった。今回は上半身に重心があることという規定もあった。それと、スロープを越えることがくわった結果、多くの参加者は規定動作のジャンプ、ロンダートをこなすことで一杯一杯になってしまったのかもしれない。
そもそもROBO-ONE以外でも、まともに「ダンス」を見せた二足歩行ロボットは、かつてソニーが開発していた「QRIO」と、ホンダ「ASIMO」、産業技術総合研究所の「HRP-2」くらいしかない。いずれも全身を協調させた運動制御の一例として見せたものだ。しかもそれらは楽曲や照明とロボットの動きをシンクロさせて演出されて、初めて一般人に披露されたものである。今回の予選競技は図らずも、ホビーロボットではダンスを代表とした全身運動協調制御によるダイナミックな動きはまだまだ難しいことを示す結果となった。
いくつかのロボットのデモを画像・動画で紹介する。なお以下で紹介するロボットは全てスロープ越えを成功させている。
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【動画】「DOKA 1」のロンダート。多くのロボットが肘までついて逆立ちしていたが、このロボットは手先だけで逆立ち
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【動画】「Taekwon V」のロンダート。逆立ちから起きあがるときに空中にジャンプしている
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【動画】「DarkHorse4」の180度回転ジャンプ
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【動画】韓国から家族で参戦「ギルドンイ」のロンダート
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【動画】「YOGOROZA-V」の軽快な動作デモ
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【動画】手拍子に合わせて体を動かす「ナガレイエロー」
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【動画】上半身の板をぐるぐる回転させる「GAT」
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【動画】拍手で綺麗なロンダートをする「九共大ZERO」
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【動画】大きな手で逆立ちする「クロムキッド」
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【動画】「グレートキングカイザー」の予選デモ
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【動画】「グレートキングカイザー」の予選デモ2 小型機を大型機に打ち上げさせて着地させる
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【動画】「トコトコ丸」の舞は会場でも大人気
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【動画】もっともダンスらしい動きを見せた「OmniZero.5」。予選一位
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【動画】片足ジャンプやロンダートを行なう「OmniZero.5」。規定動作をする前に合図動作をするところも手慣れたものだ
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【動画】逆立ちジャンプや連続ロンダート、得意の型を披露する「YG3旋風丸リベンジ」
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● 宇宙大会選抜競技 ~「KZR-X3」が3回連続着地に成功するも、惜しくも歩行に失敗
22日には予選競技のあと、ROBO-ONEバトルそのものには関係ない宇宙大会選抜競技が行なわれた。ROBO-ONE委員会では2010年頃に宇宙での二足歩行ロボットによる格闘大会を行ないたいとしている。ROBO-ONE宇宙大会だ。合計4台の重量1kg以下の小型ロボットと制御コンピュータほかを搭載した「ROBO-ONE衛星」を打ち上げる予定だが、その4台のうちの1台を選ぶことが目的だ。
宇宙大会選抜競技は、小型ロボットを高さ50cm以上、1m離れたリングの上に手で放り投げて着地させるというもの。手を離れたあと着地するまでのおおよそ0.5秒~0.8秒程度のわずかな時間、ロボットは自由落下、いわゆる無重量状態になる。その状態での機体制御と着地時の衝撃制御技術を培うことが目的だ。
これまでのチャレンジで大勢が失敗したが2月に「光子力研究所」チームだけが一回着地することに成功していた。今回は着地しただけではなく、着地したあとに歩くことが成功要件として加わり、さらに難易度は上がった。だが、最初は無謀とも思えたチャレンジだったが一度成功者が出ているだけに、参加者たちには観客の期待が集中した。
そのプレッシャーのなか、見事3回の着地に成功したのがKAZZさん製作「KZR-X3」だ。3回着地に成功し、うち2回は着地後歩行にも成功した。残念ながら3回とも着地・歩行成功とはいかなかったため、審査通過とはならなかったが快挙と言えるだろう。なお制御方法の基本はマジンガアBパーツと同じなので、詳細は「ROBO-ONEonPC/Sat. 2nd」のときの記事をご覧頂きたい。宇宙大会選抜競技の模様を他のロボットのチャレンジと合わせ動画でご紹介する。
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【動画】「Petapina」1投目。惜しくも失敗
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【動画】「Petapina」3投目。両足で着地するが失敗
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【動画】「G-Tune」1投目。ロボットの出す音に合わせて投擲するが着地の衝撃を吸収しきれず失敗
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【動画】「G-Tune」3投目。着地には成功するがリングから落ちてしまう
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【動画】「KZR-X3」1投目。成功
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【動画】「KZR-X3」2投目。成功
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【動画】「KZR-X3」3投目。着地には成功するが、足首部分の変形により歩行時に転倒してしまう
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着地に成功した「KZR-X3」。足の輪ゴムは足首がターンしてしまわないため
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宇宙大会選抜競技を終えて疲れきった表情のKAZZさんと「KZR-X3」
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【動画】「ナガレブルーコスモ」。着地した瞬間、さまざまな部品が飛び散るが立ち上がりには成功
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【動画】「マジンガアBパーツ」1投目。規定の高さを超えた位置から投げていることを示す柵持参で挑戦するが失敗
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【動画】「マジンガアBパーツ」2投目。勢いよく投げすぎて失敗
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【動画】「マジンガアBパーツ」3投目。同じく勢いよく投げすぎて失敗
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こうして宇宙大会選抜競技はまた次回に持ち越しとなった。このあと、ROBO-ONEグランドチャンピオンの「グレートキングカイザー」と、ROBO-ONE実行委員長の西村輝一氏による「ARRC-X」の対戦がエキシビジョンとして行なわれたあと、「鳥の詩」で知られるシンガーソングライター「LIA」のミニライブを挟んで表彰式が行なわれた。予選通過一位は前田武志さん製作「OmniZero.5」となった。
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試合に臨む西村委員長。たまには自分で試合をしてみたかった、とのこと(photo:平沼久奈)
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対するは「グレートキングカイザー」を駆るマルファミリー(photo:平沼久奈)
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【動画】「グレートキングカイザー」VS「ARRC-X」。試合はグレートキングカイザーの勝利に
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表彰式の模様
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予選一位を獲得した前田武志さんと「OmniZero.5」
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● 本戦 ~総合優勝は「グレートキングカイザー」
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軽量級・重量級それぞれの上位4機体と製作者たち
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翌23日の本戦では、軽量級上位16台(認定枠6台)、重量級13台(認定枠2台)がバトルを行なった。バトルはどれもなかなかの名勝負で、各試合はおおむね無難に運んだ。全体的に、勝ち進むべき機体・チームが順当に勝ち進んでいった、という印象だ。
軽量級決勝戦は前回チャンピオン「ガルー」VS 韓国の強豪「Teakwon V」。どちらも動きが素早く攻撃を繰り出しまくるロボットだが、どちらも安定性にも優れている。非常な接戦となったが、最終的にはより勝負に強い「Teakwon V」が勝った。
なお軽量級3位決定戦は、得意の組み技に持ち込もうとした瞬間「ガルー」に突きを決められてバランスを崩して転倒して敗れた「レグホーン」と、「Teakwon V」に負けてしまった、空手の胴衣をまとったロボット「automo03(オートモ・サンダン)」の戦い。「automo03」も「Teakwon V」を吹っ飛ばすほどの強力な踏み込み横パンチを持つロボットだが、こちらは「レグホーン」の繰り出す猛烈な攻撃が最終的に勝負を決めた。
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【動画】軽量級三位決定戦。「automo03」VS「レグホーン」(photo:平沼久奈) 試合全体の模様はこちら
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【動画】最後は「レグホーン」が得意の投げ技で勝利を決めた。(photo:平沼久奈)
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【動画】軽量級決勝戦。非常に手数の多い「ガルー」VS「Teakwon V」(photo:平沼久奈) 試合全体の模様はこちら
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【動画】両者ともお互いのリーチを気にして踏み込みが浅くなかなか攻撃があたらない
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【動画】立ち上がりざまにストレートを食らって倒れる「ガルー」。これで「Teakwon V」の勝利が決まった
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重量級決定戦は、身長85cm、まるで3歳児のような外見の大型ロボット「ファイブ」と、いまのROBO-ONEのシンボル的ロボット「キングカイザー」をさらに強化・大型化した「グレートキングカイザー」。「ファイブ」は外見だけではなく、中身もかなりしっかりしたロボットで、他のロボットを腕でなぎ倒しながら決勝戦まで勝ち上がってきた。だがやはり「グレートキングカイザー」には勝てなかった。
なお重量級3位決定戦は、どちらも準優勝を2回した経験があり、どちらも「無冠の帝王」の風格が漂っている「OmniZero.5」と「ivre-VIN」の戦いとなった。予選一位通過の「OmniZero.5」だが、戦闘に特化しリングの半分をキルゾーンにできるリーチの長いアルミ棒製の腕を持つ「ivre-VIN」の前に敗れた。体がいまのリングには大きすぎることもわざわいした。なお「ivre-VIN」はこれまでにも「キングカイザー」に負けていたが今度も敗北して3位決定戦に挑むことになった。
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【動画】重量級三位決定戦。「ivre-VIN」にダイナミックな攻撃をしかける「OmniZero.5」(photo:平沼久奈) 試合全体の模様はこちら
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【動画】「ivre-VIN」の攻撃でダウンする「OmniZero.5」
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【動画】リングから落下する「OmniZero.5」
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【動画】重量級決勝戦。「ファイブ」VS「グレートキングカイザー」 試合全体の模様はこちら
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「ファイブ」の姿が大きく、操縦者から機体の姿が見えなくなるときも(photo:平沼久奈)
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ファイブのパンチ。圧倒的なリーチを誇る(photo:平沼久奈)
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そうして総合優勝決定戦は、今回は軽量級とはいえ優勝経験もある韓国の「Teakwon V」vs 前回大会で「次回、韓国から日本にチャンピオンベルトを持ち帰る」と宣言した「グレートキングカイザー」。激しい戦いだったが、最終的に「グレートキングカイザー」が勝利をおさめた。
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【動画】相手の動きに合わせて機体を旋回させて横パンチを放つ「グレートキングカイザー」(photo:平沼久奈)
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【動画】勝負を決めた「グレートキングカイザー」の横パンチ。勝負強いはずの「Teakwon V」がまるで吸い込まれるようにキングカイザーの攻撃範囲に入っていってしまっている(photo:平沼久奈)
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● 総合優勝機体「グレートキングカイザー」
優勝したグレートキングカイザーは35サーボを使った25軸のロボット。サーボの数は増やしたものの、メンテナンス性を維持するためネジの数は変わらないように設計されているそうだ。外装は柔軟かつ丈夫なEPPが使われており、外装をクッションとしても使えるようになっている。クッションがないと転倒しただけでフレームが変形してしまうそうで「大型機になると外装が必須になる」と製作者の丸さんは語る。
設計のコンセプトは、「GPチャンピオン」機体でもある以前の「キングカイザー」に勝てる機体であること。それも「カリカリにチューンした機体を6割の出力で動かしているような感じ」だという。そのため機体全体に余裕があり、ハイパワーでありながらサーボやフレームを壊すことなく安全に、かつ必要なときにはきっちりと動けるようになっている。ここにも丸さんのハードウェア、ソフトウェア、そして「マネージメント」技術が生きている。
なお「グレートキングカイザー」を操縦していたKEN君が今回もっともやりにくかった相手は長い腕を持った「ivre-VIN」だそうだ。「ivre-VIN」は最後は長い腕がグレーとキングカイザーの体にひっかかり、自らリング下に落下してしまった。
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優勝した「グレートキングカイザー」
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製作したMARUファミリー
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優勝後の記念撮影
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【動画】重量級準決勝戦「グレートキングカイザー」VS「ivre-VIN」 試合全体の模様はこちら
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【動画】お互いの腕が絡み合って激しく両者が回転するシーンも
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長い足でキックを繰り出すivre-VIN(photo:平沼久奈)
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【動画】延長戦までもつれた試合は「ivre-VIN」の落下で勝敗が決まった
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● 「ROBO JAPAN」10月に開催
大会終了時、次回の「ROBO-ONE」は、今年10月11日~13日に「パシフィコ横浜」にて開催される予定のロボット展示会「ROBO JAPAN(ロボジャパン)」のうち、二日間を使って開催されることが発表された。「ROBO JAPAN」は「世界初のパーソナルロボットの展示会」として2000年、2002年、2003年に同じくパシフィコ横浜で行なわれたロボットイベント「ROBODEX」の後を継ぐ形で開催される大規模なロボット展示イベントだという。なお「ROBO JAPAN」の問い合わせ先等はまだ設置されていないとのことだ。
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【動画】重量級第一回戦「メカくまたろう」VS「クロムキッド」。映画「ベストキッド」の鶴のポーズのような姿勢をとる「メカくまたろう」に会場が爆笑
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【動画】ベスト8機体による「ランブル」の様子
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【動画】「ファイブ」の腕を持って歩かせる製作者の岩気氏
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■URL
ROBO-ONE
http://www.robo-one.com/
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・ 「第12回ROBO-ONE in 高松」開催 ~総合優勝は韓国チーム「GADGET2」、軽量級優勝は「ガルー」(2007/09/25)
( 森山和道 )
2008/03/28 18:52
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