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リアル人体型ロボット「アクトロイド」がスラリ足自慢&小顔に

~ココロ、「アクトロイド-DER2」を発表

 株式会社サンリオの関連子会社で、「動刻」と呼ぶロボットの開発、企画制作などを行なっている株式会社ココロは、リアルな外見を持ち、空圧で動作する人体型ロボット「アクトロイド」の新型「アクトロイド-DER2」を、サンリオ本社で開催中の新製品内覧会で公開した。

 既にレンタル事業を行なっている「アクトロイド-DER」の2台目となる。なおDERとは「ドラマティック・エンターテイメント・ロボット」の略称。

 「アクトロイド-DER2」の人体部分の身長は165cm。可動箇所は47点。表情だけではなく手足を動かしたり体をひねることもできる。アクチュエーターはココロが独自に開発した「エアサーボシステム」が用いられている。ココロ独自開発のサーボバルブを経由して空圧でアクチェータを精密に制御するもので、小型かつ低騒音で、なめらかな動きを実現した。

 「DER2」は、さらに小型のシリンダーを使うことによって、以前のバージョンよりもほっそりしたボディを実現した。見た目にも、より日本人女性らしいプロポーションになっている。

 今回、新規に開発された点は、脚部にもシリコンで皮膚外装を作り、素足を表現したところ。これによってミニスカートなど足を出す衣服をまとえるようになり、衣装のバリエーションが大幅に広がったという。たとえば服を着せてロボット自身にその服の説明をさせるといった用途にも使える。

 皮膚表面のシリコンゴムの組成も、「愛・地球博(愛知万博)」で出展されていた受付用ロボット「アクトロイド-expo」の運用経験を踏まえて改良し、より丈夫で自然な質感へと改良されているという。なお万博ロボットの持っていた音声認識・翻訳機能等はない。

 体は実物のモデルを型どりしたものだが、頭部は粘度原型で作られている。顔の彫りが深く、若干、鷲鼻になっているが、設定では18歳のハーフとのことだ。名前はない。なお顔の形は造形者の好みが反映されているという。

 「DER」全体の重量は100kg。左足のなかにフレームとエアホースが入っており、下の台込みの高さは190cm。本体の横または背面にコントロール/バルブユニットとコンプレッサーを配置して使用する。


アクトロイド-DER2。スリムになった 「小顔」になった頭部 内覧会ではハローキティのTシャツを着てアピール

笑顔を振りまいていた 手のしわもリアルに再現。ただし指紋はない 指先にはつけ爪

血管のふくらみまで再現された足 今回外見上の大きな違いとなった「足」

 内覧会ではおよそ2分間の動きをナレーション込みで披露していた。動画をご覧頂きたい。来場者たちも「人間そっくり」、「足がリアル」と驚いていた。


【動画】全身動作の様子(音声ナシ) 【動画】自己紹介 【動画】顔の表情を中心に

 レンタル費用は5日間の基本料金で40万円。1日延長料金は8万円。設置・撤去のための技術者派遣人件費は10万円で、その他交通費等は実費となる。演出変更費用は30万円~50万円。

 アクトロイドは2003年11月に開催された「2003国際ロボット展」で初お披露目された。

 その後、大阪大学石黒研究室の「アクトロイド-ReplieeQ1」の研究成果や、万博での受付ロボット「アクトロイド-expo」運用経験などを踏まえて、ココロではATRの「ジェミノイド」のような研究用プラットフォーム、産総研の産学官連携プロジェクト「ユーザー指向ロボットオープンアーキテクチャ」(UCROA)等で進めている実用化開発、そして「DER」シリーズのようなアミューズメント系へと展開している。(同社によるアクトロイドの歴史)

 今後、「DER2」には、歌を歌わせることを検討している。ココロ営業部 動刻営業課 営業担当の木戸佳弥子氏は「リアルな外見だからこそ面白いことをやらせたい」と語った。


URL
  ココロ
  http://www.kokoro-dreams.co.jp/
  サンリオ
  http://www.sanrio.co.jp/welcome.html
  【2005年3月23日】【愛・地球博】ロボット&新エネルギープラント編(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0323/expo05.htm

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( 森山和道 )
2006/10/06 02:16

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