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ZMP、miuroを利用した次世代音楽配信サービスを首都大学東京と共同で研究開始
~miuroの新たな使い方を提案するSDKも受注開始


ZMP代表取締役社長の谷口悟氏(左)と、首都大学東京システムデザイン学部の高間康史准教授
 株式会社ゼットエムピー(ZMP)は17日、ロボット技術を導入した新しいソリューション開発において、首都大学東京と共同で研究していることを発表した。

 同日に行なわれた「Car Robotics:自動車の1/10スケールモデルをプラットフォームとして開発」に引き続き、「RoboticsとWeb Intelligenceによる次世代音楽配信サービス」の発表内容をお届けする。


「RoboticsとWeb Intelligenceによる次世代音楽配信サービス」

 今回はZMPを代表的する製品の1つである自律移動型の音楽ロボット「miuro」の新たな方向性に関する発表となった。ユーザーの音楽聴取履歴などから判断して、インターネット経由でしかるべきサービスから自動的に好みの楽曲を探し出してかけてくれる機能の「音楽レコメンデーション」の展開へ向け、首都大学東京と共同研究を開始することとなった。システムデザイン学部の高間康史准教授とのコラボレーションである。高間准教授は、Webインテリジェンスの研究をしており、情報のレコメンドも手がけている分野の1つだ。

 miuroの現況だが、音質やデザインの良さ、インターネット接続によりコンテンツを流せること、自律移動で人についてくることなどの機能が評価され、初期ロット500台は完売し、現在は品切れという。同じモデルを追加生産する可能性もないわけではないが、現在は、新たな機能を追加したバージョンを数千から1万程度のオーダーで生産する方向で検討しているという。そのために、どのような機能を追加するかの研究が進められており、今回の高間准教授との共同研究開始もその一環というわけである。

 なお、miuroが目指すゴールは、「ミュージック・コンシェルジュ」だという。コンシェルジュとは、フランス語で本来はホテルでの案内やチケットの手配をする係のことを指す言葉だが、そこから何かの案内をするという意味で、近年はさまざまな所で用いられている。つまり、ここでは“音楽の案内係”を目指すということだ。となると、当然ながらユーザーの好みの楽曲を、シチュエーションなどを考慮しつつ選曲する音楽レコメンデーション機能が重要となってくる。今後のモデルでは、ユーザーのそばにいてライフログを蓄積して好みの音楽のレコメンドを行ない、携帯電話の音楽ダウンロードサービスのようにコンテンツ流通の活性化を図り、利便性を高めていくという。さらに発展的な展開としては、シチュエーション・ターゲティングを行なうとし、広告やネットサービス業者向けのビジネスも検討中だそうだ。また、音楽以外の音声情報の提供(電話機能や災害情報通知、緊急伝達など)も考えており、日常的にユーザーに使用してもらえる存在を目指すとしている。


miuro。システムデザインフォーラム in 秋葉原でも活躍していた 共同研究概念図と役割分担

今回の共同研究の目的・趣旨

 今回の共同研究は、音楽レコメンドを含めて複数の研究がある。その1つが、「Webインテリジェンス:情報の高度活用」。情報が氾濫している状況で、今後はいかに素早く目的の情報を手軽にユーザーが引き出せるようにできるかがポイントとなるので、情報取得の際のインターフェイスとして、ロボットの可能性に注目している。ロボットならではのコミュニケーションで、情報をより身近な存在にしようというわけだ。

 2つ目は、「マスコットロボット(nuvo)によるテレビ番組推薦」。利用者の趣向・状況を考慮したテレビ番組情報を、マスコットロボットにさせるというもの。現在視聴している番組に対し、どれだけ満足しているかという点を画像認識でユーザーの表情を読むなどして把握し、満足していれば無理に推薦はせず、退屈そうにしている時に裏番組の推薦を行なうようにするなど、タイミングも含めて研究も行なっている。

 そして3つ目が、「音楽レコメンドの魅力」だ。幅広い年齢層に対し、また個人の趣向に対し、どれだけ好みの音楽を推薦できるかという点である。定額の音楽配信サービスを検定しているということで、世の中にある無数の曲の中から好みの曲を選んで聴ける仕組みを検討しているという。そのためには、ユーザーの状況や嗜好を獲得する技術もポイントとなる。ただし、視聴楽曲情報の取得は容易だが、日本では権利問題が非常に厳しいため、サービス実施までにはまだクリアすべき大きな点がいくつかあるようだ。

 最後に4つ目は、「インターフェイスとしてのmiuroの魅力」。自律移動機能や追随機能、タッチインターフェイスなどを備え、ユーザーとのコミュニケーションがしやすいのが特徴である。さらに、ユーザーの嗜好や周囲の状況などを獲得する能力を備えることもできるなど、拡張性も持つ。また、コミュニケーションをしやすいというだけでなく、したくなる存在感やかわいさなども有しており、エンターテインメント性が高いこともより活用すべき要素としている。


次世代音楽配信サービスについて

 続いては、次世代音楽配信サービスについての解説が行なわれた。共同研究の役割分担としては、ユーザーサイド(miuro~インターネット間)がZMPで、サーバーサイド(インターネット~データベース間)が首都大学東京(高間准教授)ということになる。ZMPはロボットテクノロジーを駆使し、音楽を楽しむためのプロセスの自動化と、簡単操作と自走性で、生活シーンやシチュエーションに応じた再生履歴、嗜好を収集する部分を担当。高間准教授は、状況・タイミングを考慮した情報推薦技術と、異種メディア連携に基づく情報推薦の研究への活用を担当する。具体的には、レコメンドエンジン(協調フィルタリング)、広告配信エンジン、コンテンツ配信エンジンなどである。両者の中間のインターネット部分に関しては、両方がアクセスするので、それぞれ携わる形だ。

 なお、イギリスでは音楽に関する著作権があまりうるさくなく、CBSグループが運営する「LastFM」というサービスが音楽レコメンド機能を有しており、1,500~2,000万人のユーザーが利用しているという。ユーザーの再生履歴をデータベース化することで好きそうな曲をレコメンドし、好みの近い人が有している「自分が持っていない曲」を聴かせてくれるという仕組みだ。

 ただし、日本では著作権が非常に厳しいため、同じ仕組みのサービスは不可能。そこで、有線やCS放送などに多チャンネル音楽サービスはあるので、権利的にはそれらと同じようにしてクリアしつつ、ユーザーの聴きたい楽曲だけを自動的に選んで流せるようなサービスを目指しているというわけだ。ちなみに、最初はユーザーが楽曲の好き・嫌いなどの設定を行ない、再生履歴を蓄積していく必要があるので、まったく最初からユーザーの好み通りに曲を流すというのは難しい(アーティストやジャンルといった分類で流すことは可能だが)。


現在のサービスの課題とは

 続いては、現在のサービスの課題が取り上げられた。まず第1に、プロセスに課題があるとする。音楽を楽しむまでの4つのプロセスが煩雑で、それぞれのステップで利用を諦めてしまうことが多々あるという。4つのプロセスとは、動機付け→サービスへのアクセス→選曲→転送・再生だ。まず動機付けの時点で、音楽以外への誘惑がある。そしてサービスへのアクセス時も、インターネットを利用することからメールや他サイトへの誘惑があるという具合だが、この2つは致し方ないだろう。特に問題なのはこの後で、実際にサイトへの利用登録や利用時に選曲をする段階になると、煩雑さに加え、音楽レーベルの提携・未提携などによる楽曲の偏りなどの問題もあったりする。そして最後に転送して、やっと再生となるわけだが、そこでも煩雑さが待っているというわけだ。

 次の課題として取り上げられたのがインターフェイス。ユーザーが曲ごとに好き・嫌いを選択することでレコメンド精度が上がっていくわけだが、既存のシステムではPCで行なう必要があり、使い慣れない人には煩雑この上ない。また、いちいちPCに向かって操作しなければならないという点による不便さもある。

 さらに3つ目の課題として、インターフェイスの問題に含まれるのだが、タギング(タグ付け)のことも挙げられた。タグの設定により自分の嗜好の分類が可能なわけだが、その入力もPCで行なう必要があり、これもまた煩雑かつ不便というわけだ。ちなみに、近年のタギングの傾向として、アーティストやジャンルによる分類・整理から、生活シーンやシチュエーションなどに変わってきており、聴きたい曲を探す時に、シチュエーションや生活シーンの入力もマウスやキーボードからしなければならないため煩雑というわけだ。


課題をロボティクスで解決していく

 前述した課題は、ロボティクスの導入によって解決できるという。課題のその1の「音楽を楽しむプロセスの煩雑さ」については、プロセスを極力自動化してしまうことで、取り除くことが可能だ。miuroなら、ユーザー自身が近づくだけでスイッチが入り、好みの楽曲をかけてくれる。逆に音楽を聴きたくない気分だったら、停止させるだけである。

 課題その2の「インターフェイスの煩雑さ」も、miuroなら解決しやすい。現行miuroは本体を傾ければ音量の調節ができるといった仕組みを持つので、かかっている楽曲の好き嫌いは、例えばmiuroをなでたら「好き」、「嫌い」な場合は叩くとして、レイティングをアップダウンさせることができる。個人的な意見としては、叩くというのはしかっているみたいなので、指で軽くトントンとつつくとか、画像認識技術を要するがジェスチャーで人差し指を左右に振る(ついでに「ちっちっ」といってもいい)など、複数の方法を用意するといいかもしれない。

 「生活シーンやシチュエーションのタギング」の問題は、楽曲選びに関しては、miuroがユーザーの後をついていくため、ある程度は自動的に解決できる。各部屋にビーコンを設置し、あらかじめそこがどのような部屋かを設定しておけば、部屋の識別は簡単だ。miuro本体に部屋を判別させるような、画像認識機能を持たせる複雑な機能は必要がない。あとは時間を見れば、かなりのシチュエーションを判別できる。例えば、場所が寝室で、時間が深夜だったら、「就寝前に聴きたい」楽曲となるし、同じ寝室でも時間が朝なら、「起きやすい」楽曲という具合。場所と時間の両方を見れば、すべてではないにしても多くの状況を判別できる。ただし、自分でタギングする場合は別の話になってくるので、文字入力などについては工夫が必要と思われる。


課題は、聴くまでの手続きの煩雑さなど 課題1は、miuroを利用してプロセスを自動化

課題その2のインターフェイスの煩雑さは、操作性が簡単なmiuroで解決 miuroなら時間はもちろん、場所の判別も容易に可能

より優れたレコメンドにより目指す次世代音楽配信サービス

 現行miuroにわずかな機能の追加でユーザーサイドに関してはかなり実現できるわけだが、ZMPとしてはさらなる改良を考えている。まず、インターフェイスについては、画像認識技術を用いたジェスチャーによるものを検討中だ。ジェスチャーによって、好き・嫌いをイージーに伝達できるようにするという。

 さらに画像認識を含めた改良要素としては、「場の演出」がある。環境センシングを行ない、ユーザーの状況を判断しようというものだ。音楽を聞き入っている、1人でデスクに向かっている、お客が複数いてパーティを開いているといった状況の判別を、環境センシングで精度を高めるとしている。また「個人」だけでなく「家族」といった、より高度な複数人の認識も検討。家族団らんの時に、みんなが好きな曲をかけたり、優先すべき人の嗜好に合わせたりといった具合だ。

 そのほか「コミュニケーション性」についても、さらなる改良を考えている。たとえば楽曲をかける前にユーザーに対して呼びかけるなど、より身近に感じられるような仕組みだ。

 ZMPは、ユーザーのそばにいつもいるmiuroだからこそ、レコメンドエンジンデータベースをかけ合わせることで、より高性能な音楽レコメンドサービスが可能になると考えている。将来的には、音楽再生履歴をユーザーが所有する携帯音楽機器やカーナビ、ステレオなどのさまざまな機器へ展開したいとも考えているそうだ。


miuroの将来機能に関するインタビュー結果

 ZMPではミュージック・コンシェルジュmiuroに関するインタビューを実施しており、今回は3人分の結果が披露された。なお、レンタルmiuro(月額1,000円)×光インターネット×定額制音楽配信サービスを基本設定とし、各種オプション機能もmiuroに追加されているという将来的な設定だ。月額1,000円という額はもちろん仮のものであり、このぐらいの料金なら、レンタルしてもらえるだろうという額だ。実際に商業的に採算が取れるか否かといった点まで踏み込んで計算されたものではないので、サービス提供時は大きく異なる可能性もある。

 設問は、購入に関しての「すぐに申し込みたい」「前向きに考えてみたい」「申し込みはしないと思う」、miuroの機能の「自動音楽配信」「レコメンデーション」「自律移動」「タッチインターフェイス」、オプション機能の「電話」「遠隔カメラ」「火災報知」「災害情報通知」「緊急伝達」「遠隔家族伝達」となっている。

 都市型男性(既婚子供なし、47歳、集合住宅在住)、都市型ノンPCシニア女性(既婚子供1人、64歳、一戸建て在住)、地方型1人暮らしシニア女性(67歳、山間部一戸建て在住)をサンプルとして紹介したが、「前向きに考えてみたい」か「すぐに申し込みたい」という結果。年齢が総じて高めで、機械操作に関するリテラシーは特に女性2人はあまり高くはないが、操作性のよさなどが気に入ったということだ。

 この3人以外の結果も加えて、週に1回以上音楽を楽しむ人には好評だったそうである。好評だったポイントとしては、「好みの曲をかけてくれる(レコメンド)」、「簡単操作(タッチインターフェイス)」、「そばにいてくれる(自律移動)」。「そばにいてくれる」機能の派生として、オプションの各種社会的・公共的機能も概ね望まれているようである。


都市型男性のインタビュー結果 都市型ノンPCシニア女性のインタビュー結果 地方型1人暮らしシニア女性のインタビュー結果

異種メディアを連携したシチュエーション・ターゲティング

 続いては、「異種メディアを連携したシチュエーション・ターゲティング」についての解説となった。ターゲティングとは、インターネット業界におけるコンテンツや広告を出し分ける技術のことを指している。これにmiuroを連動させることで、現在聴いている楽曲や、現在いる場所、そして時間に応じてユーザーが閲覧しているPC上のWeb表示を最適化したり、反対に現在閲覧しているWebコンテンツに応じて、音楽をレコメンドしたりするといったことが可能になる。より「今この瞬間」=シチュエーションにターゲティングしたコミュニケーションが可能になるという。

 要するに、寝室で寝る前にインターネットをしているという状況で、miuroがレコメンドで「就寝前の曲」としてクラシックをかけていたとすると、場所×時間×音楽ということで、Webの内容はクラシック全集のCDに関する表示や、クラシックコンサート情報になる。洋楽のバラードを聴きながら旅行についての検索などを行なった場合、洋楽のバラード好きの人に人気の宿泊施設などが表示される。

 今度は、場所×時間×Webで音楽をレコメンドするとしたら、例えばスキー用品などを探している場合、その状況からmiuroがスキー用品を購入したくなるようなウィンターソングを流すという具合である。音楽の合間には、広告音声を配信し、スキーリゾートがいついつにオープンするといった情報も流せる。このように、広告にも結びつけた使い方にもさまざまな可能性があるmiuro。当然ながらターゲットとして、広告会社、検索サイト、ECサイトなどを掲げている。


miuro SDKの受注を開始

 最後に紹介された話題は、17日から国内向けに受注をスタートしたmiuroのSDK(Software Development Kit=開発用ソフトウェアのセット)。WindowsとLinuxの2つのOSで利用できる、miuroのハードウェアとmiuro向けアプリケーションを仲立ちする、各種APIのセットである。


miuro SDKの概念 miuroのシステム・ハードウェア構成

ZMP営業部マーケットコミュニケーションの神田忠氏
 このSDKを利用することで、音楽配信サービスだけでなく、miuroを活用したさまざまなサービスの検討ができるとしている。miuroには、カメラやビーコンレシーバ、照度センサー、マイクなどさまざまなセンサー・機器類を追加可能で、ソフトウェアと組み合わせれば、多彩な使い方を考案できる。

 今回の発表はZMP営業部マーケットコミュニケーションの神田忠氏が担当したのだが、最初に神田氏が登場した際、おおよそ10m程度の距離を、miuroがずっとついて移動するというところを披露。現行機種でも追随機能はあるのだが、ここまでの長距離を確実に移動できるほどではない。ユーザーがビーコンを持つことで、それを頼りに5~6mぐらいの距離からでも近寄ってこられるようになるそうで、miuroのペット感覚がより増すというわけだ。なおZMPとしては、SDKを利用して多くの企業やプログラマなどに新しいmiuroの使い方を提案していただきたいとしている。


神田氏の後をmiuroが追っているところ 上部にビーコンセンサーを取り付けたmiuro。SDKを利用することで、こうした新しい試みが可能になる ユーザーが持つビーコン。大きめだが、実際にはもっと小型にできるという

 最後にまとめとして発表されたのが、実際にレコメンデーション音楽配信サービスの話が、通信業者などとの間で進んでいるということだった。携帯電話の音楽ダウンロードサービスのような形になるか、有線やCS放送の多チャンネル音楽放送のようになるか、それとも独自のスタイルになるかは、今後のZMPと先方企業との話し合いによって変わっていくとする。miuro SDKは、通信会社、音楽コンテンツ会社、広告会社、検索エンジン、ECサイトなどに配布(もしくは配布予定)しているそうで、まだ具体的な名前は明かせないそうだが、サービスについてのより具体的な話は、2009年の段階で改めて発表するとしている。

 ステップ1が2007年の初期ロットの販売、ステップ2が2008・2009年のmiuroによるアプリケーションの研究・開発、ステップ3が2009・2010年のさまざまなアプリケーションの音楽プラットフォームとして世界展開をしていくというビジョンも合わせて発表された。海外からの引き合いも結構あるそうで、意外なところから新型のmiuroが出てくるかも知れないという。miuroの次の展開を期待しよう。


レコメンデーション音楽配信サービスとシチュエーション・ターゲティングの想定顧客 miuroに関しては、2007年から2010年にかけて4年間に渡る3ステップでの計画を掲げている

URL
  ZMP
  http://www.zmp.co.jp/
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.zmp.co.jp/data/miuro_Pressrelease_20081217.pdf
  首都大学東京
  http://www.tmu.ac.jp/

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( デイビー日高 )
2008/12/24 11:38

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