12月12日(金)より、神奈川県川崎市にあるサンピアンかわさきにおいてサービスロボット中級安全技術者「第1回中級認定講座」が開講する。主催は特定非営利活動法人 国際レスキューシステム研究機構(IRS)。費用は受講料9万円+受験料9,000円(計6日間分)。募集人数は25名で、申込みの締め切りは11月30日(日)。受講には、今年の6月に実施されたサービスロボット初級安全技術者「第2回初級認定講座」の資格が必要。
少子高齢化に向かう日本社会において、近未来的に生活の中で同居することになるであろうサービスロボットの産業が現在立ち上がりつつある一方、安全の常識である国際安全規格を正しく理解し、運用できる人材が不足しており、安全技術者の育成はサーボスロボット産業発展のために急務となっているという。そこでNPO国際レスキューシステム研究機構/NPO安全工学研究所は2007年度より「サービスロボット安全技術者育成プログラム」を開始した。同講座はその一環である。
今回行なわれる講座では、以下の能力を有するサービスロボット中級安全技術者を育成し、資格認定が行なわれる。
1.国際安全規格の真髄を理解し、サービスロボットに応用する能力
2.国際安全規格の考えに則った、人とサービスロボットとの「共存の原則」を正しく理解する能力
3.機械安全の概念に則り設計・運用上の安全コンセプトを作成し、適切な低減されたリスクを実現する能力
4.残留リスク管理を利用者に移譲するための関連図書を完成する能力
受講後には試験が実施され、合格者に対して「サービスロボット中級安全技術者」の資格認定証が授与される。資格の有効期間は3年で、3年経過時に継続講習を受講すれば資格が3年延長される。
講座の内容は以下のとおり。
■12月12日(金)
1.サービスロボットの安全性確保の概念
1-1.設計者責任と安全認証
1-2.安全認証例
■12月13日(土)午後のみ
2.サービスロボットの電気・制御・機能安全の基礎知識
2-1.安全設計での電気的注意点(EMC、IP保護等級、感電、制御盤の色や配置等)
■12月14日(日)午後のみ
2-2.制御安全、機能安全の概要
■12月18日(木)
3.安全コンセプトの実践演習
3-1.安全コンセプトの作成手順「隔離の原則」⇒「共存の原則」の条件と関連基本概念(リスク低減、合理的代替設計等)
3-2.実習1(安全コンセプトの実例)。wakamaru等を例に説明
■12月19日(金)
3-3.実習2(リスクアセスメントとリスク低減)。実際のロボット開発資料に基づく演習
3-4.実習3(関連図書作成手順)。実習2のロボットに基づく関連図書(RAシート、仕様書、取説等)の完成
■12月20日(土)
認定試験の実施。筆記(選択問題、記述式)、実技(関連図書作成)
■URL
サービスロボット中級安全技術者「第1回中級認定講座」
http://www.rt-solution.jp/anzen/home.html
応募用紙(PDF)
http://www.rt-solution.jp/anzen/entry_sheet.pdf
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( 小林 隆 )
2008/11/13 15:15
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