5月3日~6日のゴールデンウィーク連休中、長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」内で、テムザックのロボットが集合した「ロボフェスタin HUIS TEN BOSCH」が行なわれた。
ハウステンボスはオランダをモチーフとした(江戸時代、長崎にオランダの出島商館が存在したことによる)テーマパークであり、ハウステンボスの存在する地域の住所が「ハウステンボス町」となっているほどの広い面積を有する。九州でも著名な観光地として知られ、日本国内はもとより海外からも数多くの観光客を集めている。
「ロボフェスタin HUIS TEN BOSCH」は、そのハウステンボスのゴールデンウィークのイベントとして行なわれたもので、長崎県・長崎県教育委員会・佐世保市・佐世保市教育委員会が後援となっていた。会場は、屋内のユトレヒトプラザと屋外のアートガーデン特設会場の2箇所に設けられ、それぞれの会場でロボットがデモンストレーションを行なった。
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花の美しいハウステンボス。奥に見えるタワーが、ハウステンボスのシンボルタワー「ドムトールン」
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ドムトールンから見下ろしたハウステンボス内。オランダの古い建物を模した建物が並んでいる
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ハウステンボス内には、「愛・地球博」にも出ていた『グランオデッセイ』などのアトラクションもある
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● KIYOMORIも登場したユトレヒトプラザ会場
ユトレヒトプラザは、ハウステンボスのシンボルタワーとなっているドムトールンのすぐ下にある建物だ。
ここに特設会場が設置され、テムザック4と番竜の登場するロボットについて学ぶことのできるデモンストーレーションと、テムザックの二足歩行ロボット「KIYOMORI」によるデモンストレーションが時間を決めて行なわれた。
テムザック4と番竜の登場するデモンストーレーションは、「ロボットについて学ぼう」という目的で、司会の女性とテムザック4との掛け合いで進行。主にテムザックのロボットを紹介しながら、途中番竜の段差登りなどを交えて、ロボットの仕組みなどについて学べるプログラムとなっていた。
KIYOMORIのデモンストレーションでは、鎧姿のKIYOMORIが登場。そのなめらかな歩行に客席からはどよめきが起こったほどだった。KIYOMORIはなぜか英語でスピーチした後(海外に行った時のバージョン?)、床机に座って立ち上がるデモを披露。それから舞台の後方へと歩いて去っていき、ハンガーに吊り下げられるまでを観客に見せていた。KIYOMORIの稼働時間が短いこともあって(バッテリの関係で15分以内しか活動できない)、KIYOMORIが動いている時間は正味5分ほどの短いものだった。
テムザックのロボットのショーの他に、ユトレヒトプラザ会場では、イーケイジャパンによるロボット工作教室、佐世保工業高等専門学校が製作したロボットのデモンストレーションも行なわれた。
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ユトレヒトプラザ。会場前から行列ができていた
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ユトレヒトプラザ内の特設ステージ
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テムザック4とマスタースレイブ操縦システム
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記念撮影用のテムザック4と番竜
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愛想をふりまくテムザックのPRロボット。テムザックの中ではT-2シリーズと呼ばれているサービスロボットの1台で、まだ正式名称がないので会場では「Pちゃん」と呼ばれていた
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記念撮影用に停止しているPRロボット
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佐世保工業高等専門学校のムーンウォーカー2。映画「ロボコン」にも登場したムーンウォーカーの後継機
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ムーンウォーカー2の足。自動車用のバッテリーを足に仕込んで重心を下げている
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イーケイジャパンによるロボット工作教室
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テムザック4と番竜が登場したデモンストレーション
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テムザック4はマスタースレイブで動いていた
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実際に体を動かして、腕関節についてのお勉強
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テムザック4のお使いデモ
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番竜の段差登り
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ステージの様子
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KIYOMORI登場。その歩行にどよめきが起こっていた
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英語でスピーチしていたKIYOMORI
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床机に座るパフォーマンス
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床机に座るKIYOMORI
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立ち上がって戻っていくKIYOMORI
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影を見ると、そこに実際の鎧武者がいるように見える
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KIYOMORIの停止作業が見られるのは珍しい
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会場の後方から。手前は、ロボリアを操縦して宝探しをするゲーム
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● 援竜も操縦できた屋外イベント
屋外のアートガーデン特設会場には、T-52とT-53の2台の援竜が登場。不審物に見立てたドラム缶をT-52が撤去するデモを見せた後、T-53がアームを使っての風船割のデモを披露し、集まった観客たちを驚かせていた。
普通ならばデモだけで終了しそうなものだが、今回のイベントでは1回300円の有料でT-53援竜の操縦が体験できた。
操縦体験ではまずT-52に乗り込んでコックピットがどんなものか体験(こちらは内部を見るだけだった)。T-52の前で記念写真を撮影し、いよいよ操縦体験となる。
操縦体験に使われたのは小型のT-53。インストラクターと共にT-53の操縦席に入り、T-53のアームを動かして風船割りの操縦体験を行なった。
T-53は新潟県の地震の復旧作業にも参加したレスキューロボットであり、そのレスキューロボットを実際に操縦できるとは、貴重な体験だっただろう。
今回のイベントは、ハウステンボスという有名観光地で行なわれたことだけでなく、KIYOMORIの登場やT-53援竜の操縦体験などサプライズに満ちたものだった。評判がよければ、また別の観光地でこのようなイベントが開催されるのかもしれない。
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アートガーデンの入り口にあった看板
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T-53(左)とT-52の、2台の援竜
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ポーズを取るT-52。大きいだけあって迫力がある
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T-52による危険物の除去デモ
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危険物を持ち上げて――
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移動させてデモは完了。左端に見える塔がドムトールン
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遠隔操縦でポーズを取るT-53
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ここからは人が乗り込んで操縦
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風船割りのデモを見せた
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T-52のコックピットには乗り込むだけだった
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T-52とドムトールン
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T-52の前での記念撮影
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T-53の操縦体験
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当日はテレビカメラも来ていたようだ
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アームで風船をつかんだところ
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ドムトールンから見下ろしたアートガーデン
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会場のアップ
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■URL
ハウステンボス
http://www.huistenbosch.co.jp/
テムザック
http://www.tmsuk.co.jp/
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( 大林憲司 )
2008/05/14 12:28
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