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鈴鹿サーキット「Hello! ASIMO Special」レポート
~テクニカルライブやキャラクタショーに新型ASIMOが登場


キャラクタショーにもASIMOが出演
 ASIMOに会いに三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキットへ行ってきた。鈴鹿サーキットは、本田技研工業が1962年に建設し、F1や夏の鈴鹿8時間耐久ロードレースで有名な場所だ。そのサーキット併設の遊園地「ゆうえんちモートピア」にある「モビステージステージ」で、「Hello! ASIMO Special」として、ASIMOのショーが開催されている。

 3月20日から新しいプログラムが始まり、全てのステージに新型ASIMOが登場すようになった。楽しいASIMOショーのようすをレポートする。

 「ゆうえんちモートピア」の入園料金は、大人1,600円、小学生800円、幼児(3歳以上)600円。駐車料金は、4輪車は1,000円、2輪車は無料だ。


ASIMOのテクニカルライブ

 3月20日(木・祝)~ 4月25日(金)まで、毎日、ASIMOの最新技術を紹介するテクニカルライブがある。土日祝日は11:00、4月7日~25日の平日は、13:00/15:00、3月24日~4月4日の平日は、11:00/13:00/15:00に行なう。

 Hello! ASIMO テクニカルライブがはじまる前、客席に座ってカメラの準備をしていると、ステージに突然、ASIMOが登場したので驚いた。こうしたステージの時は、場内の来場者をステージに集めたり、前説があったりするのに、何の前触れもなくはじまるのか!? と思ったら、ASIMOが自分で前説を始めた。こういうこともあるので、客席には早めに行こう。

 ASIMOは、一旦、準備のためにステージから去って、改めて登場した。「みなさん、こんにちは。鈴鹿サーキットへようこそ」というASIMOの挨拶でテクニカルライブがはじまった。

 テクニカルライブでは、ASIMOが自己紹介をしながら、司会の女性と掛け合いでASIMOの開発目的やスペックを紹介する。その後、歩く速度や歩幅を変える歩行のデモや、位置を認識してボールのキック、階段昇降や、片足立ちで足を揺らしてバランスを取ったり、ステージ上を走ったりとASIMOの運動機能を披露した。

 TVやネット動画では何度も見ているものの、こうしてASIMOの走りを実際に見ると、やはり驚く。客席からも、「おぉ~~っ」と声があがっていた。


ゆうえんちモートピアのメインゲート ASIMOショーが行なわれるモビステージ。屋根があるので雨天でも大丈夫 場内のショップでは、ASIMOグッズが販売されている

【動画】ASIMOが登場し、「鈴鹿サーキットへようこそ」と挨拶 【動画】ASIMOが自分で位置調整してボールをキックする 【動画】ASIMOは足裏センサを使って、階段昇降もスムースだ

アシモとあそぼう! & ASIMO チャレンジキッズ

 午後には「アシモとあそぼう!」の公演を見た。こちらは、子ども達がASIMOと一緒にゲームやダンスをするコーナーになっている。このコーナーは幼児向けなので、プログラムにも「アシモ」とカタカナで記載されている。

 「アシモとあそぼう!」は、3月20日(木・祝)~4月20日(日)の土日祝に開催。時間は13:00と15:00だ。

 ステージに登場したASIMOが、「お友達のみんなこんにちわ。ASIMOです。今日は一緒に楽しく遊びましょう」と語りかける。ASIMOが客席に呼びかけて一緒に準備体操を始めた。手足を滑らかに動かすが、ASIMOは前屈が苦手なようだ。後ろの席のお父さんが「身体が固いなぁ」と呟いて子どもたちの笑いをとっていた。毎日、トレーニングしているから、きっと前屈もできるようになるだろう。

 準備体操が終わると、司会の女性をASIMOが呼んでステージがはじまった。

 ASIMOは、「早くお友達と生活できるようになるために、毎日トレーニングしている」という。ステージでは、ASIMOが日頃から行なっているトレーニングという設定で、走ってみせた。

 基本的には、先ほどのテクニカルステージと同じなのだが、走る前に足首を回して気合が入っているふりをするなど見せ方が違うのと、何よりASIMOも動きは何度見てもすごいので、見飽きない。

 ほかには、ASIMOと子ども達が体を動す“まねっこゲーム”や“ジェスチャーゲーム”でASIMOの機能を披露した。ジェスチャーゲームの2問目で、ASIMOが両手を水平に大きく広げて、体を横に揺らしたジェスチャーをした。指名された子は「鳥が空を飛んでいるところー」と元気に答えた。ちょっと違うんじゃないかなー……と思ったが、ASIMOは拍手して「正解です」と言っていた。

 モビステージの“モビ”はモビリティのモビだから、ほんとの正解は飛行機だったと思う。ASIMOはロボットだけど、空気を読んでステージを盛り上げるタイプらしい。という感じでなごやかに楽しく、ASIMOと遊ぶことができる催しだ。


【動画】まずは準備体操。ASIMOは前屈がちょっぴり苦手らしい 【動画】ASIMOと子ども達が、一緒にマネっこゲーム

【動画】足の準備体操をして、気合いを入れて走るASIMO 【動画】ジェスチャーゲーム。ASIMOが会場の空気を読んで盛り上げる

 この「アシモとあそぼう!」のステージ15分前に、客席で待っている子どもたちに抽選券が配布される。抽選に当選した子はASIMOにドリンクをオーダーする「ASIMOチャレンジキッズ」に参加できる。1回のステージで抽選券の配布は30枚。3人の子どもにチャレンジ権が贈られる。

 イチゴシェイクやコーヒーなど4種類の中から2つのドリンクを選んでPDAで注文すると、ASIMOがステージの端にいる男性のところまで歩いていき、例えば「うさぎちゃんのオーダーを受け取りに来ました」などとオーダーした子どもの名前を呼びながら、ドリンクを受け取る。

 受け取った後も、ちゃんと受け取り確認をし、「うさぎちゃんにお届けするお飲み物を受け取ります」と言って方向転換して、子どもが待つテーブルまでドリンクを運ぶ。

 抽選券配布に一番乗りしていた男の子も見事に当選して、ステージに上がった。彼は、ASIMOがドリンクを持ってきてくれた後、「めっちゃドキドキしたぁ!」と笑顔で答えていた。

 ASIMOが最後の挨拶で、「チャレンジャーのみんな、今日のチャレンジがみんなのいい思い出になると嬉しいなぁ」と客席に声を掛けていた。この男の子は、きっといつまでもASIMOが目の前にドリンクを持ってきてくれたことを覚えているだろうなぁ……とうらやましく思った。


オーダーのドリンクを運ぶASIMO テーブルへ丁寧にドリンクを置く 【動画】子ども達の名前を呼び、オーダーの確認も完璧にこなす

コチラ&ASIMOシアター「モビィのものがたり」

 最後はASIMOが鈴鹿サーキットのキャラクタ“コチラ”達と一緒に舞台に立つ「コチラ&ASIMOシアター」だ。実は筆者も鈴鹿サーキットに行くまで、ASIMOがキャラクタショーに出ているとは知らなかった。ASIMOがキャラクタと一緒にショーに出演しているのは、ここ鈴鹿サーキットだけだという。

 シアターは、3月22日(土)~4月6日(日)の毎金・土・日、4月12日(土)、13(日)、26(土)~29(火・祝)と、5月の毎土・日・祝にある。時間は、日によって変わるので要確認。

 キャラクタショーのストーリーは季節によって変わる。今回は、オンボロ車「モビィ」が主人公のストーリーだった。内容についてはネタバレになってしまうため、内緒にしておく。ASIMOがキャラクタ達と一緒に歌って踊り、子どもたちもステージ前で一緒に踊りだす。そしてHONDAらしいメッセージが込められた楽しくてハートウォーミングなお話だった。

 ASIMOは、このショーに一昨年の秋から出演しているという。ASIMOは他のキャラクタ達と比べると、まだまだ新人っぽさが抜けない演技と台詞回しだったが、ロボットのASIMOが普通にキャラクタショーに出演しているというのに驚いた。

 二足歩行ロボットで芝居をしたりドラマを作る、または漫才をするという試みは、他でも行なわれているが、いかんせん身長40cmのロボットではステージにあがっても客席から見えない。

 これは実はかなり厳しい問題で、せっかくロボットバトルやショーを見に行っても、客席から見るのはスクリーンやモニタに映ったロボットだということが、ままある。ASIMOのサイズと運動能力なら、こうしてキャラクタショーにも出られるのだというのが新鮮な驚きだった。


オンボロ車のモビィとASIMOは友達。モビィの言葉が分かるのは、ASIMOだけだ 子ども達もステージ前に飛び出して、一緒に踊り出す ASIMOの右側にいるのがコチラ。宇宙恐竜ファミリーだ

ASIMOに会いに行こう!

 とまぁ、こんなふうに鈴鹿サーキットで1日中、アシモ三昧してきた。もちろん、鈴鹿サーキットにはアシモのショー以外にも楽しい乗り物やイベントがたくさんある。

 園内に「帰ってきたでんでんむし」という横断幕があったので、なんだろう? と思ったら、鈴鹿サーキットには、2005年まで30年以上親しまれていた名物ライド「でんでんむし」があったという。それが3年前に撤去されたのだが、この3月に新しく施工されて大人気。お父さんお母さんが、子ども達を連れて懐かしくでんでんむしに乗っているという。

 遊園地の乗り物だけではなく、3歳児~小学生までレベルに合わせてバイクに乗れる「モトフィールド」がある。私が訪れた日は、午前中はかなりの雨が降っていたにも関わらず、キッズバイクやジュニアバイクのコーナーで、子どもたちがレインコートを着てバイクに乗っていた。

 鈴鹿サーキットは“夏に8耐をやるところ”というイメージが強かったが、親子で1日楽しめる施設だった。モータースポーツを見に来た人や、遊園地を楽しみに来た人にも、世界で一番有名な二足歩行ロボットのASIMOショーを楽しんでほしい。

 これだけ知名度の高いASIMOなのに、まだまだ目の前で動くASIMOを見たことのある人の方が少ないのだ。それはロボット好きの個人として残念でならない。これからも、ここに行けばASIMOに会えるよ! という情報を掲載していくので、ロボットを見に行って「すごいなぁ」「おもしろいなぁ」と楽しんでほしい。

 鈴鹿サーキットへのアクセスは、新名神高速道路(草津田上IC~大津JCT~亀山JCT間)が開通し、これまでより便利になった。この春休み、家族揃って鈴鹿サーキットに出かけて、ASIMOと遊んでみてはいかがだろうか?


春のNewでんでん誕生祭も開催中 キッズバイクのモトフィールドでバイクレースに挑戦 のりもの研究所ではカートを組立、テスト走行する実習ができる

URL
  鈴鹿サーキット
  http://www.mobilityland.co.jp/suzuka/
  鈴鹿サーキット アシモ情報
  http://www.mobilityland.co.jp/hello-asimo_s/
  ASIMO
  http://www.honda.co.jp/ASIMO/

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( 三月兎 )
2008/03/26 16:32

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