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月刊ROBOTウォッチング ~ショッピングセンターから博物館まで!? 全力疾走の11月
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Reported by
MANOI Producer Okamoto
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皆さんこんにちは。最近はすっかり原稿〆切りを守らない! が定着してしまった“MANOIのプロデューサー”こと京商のokamotoです。今月は2008 KYOSHOアスレチクスヒューマノイドカップ(以下アスリートカップファイナル)があったので遅れてしまいました。楽しみにしてくれている皆様、本当にゴメンナサイ。編集担当のKさんも、お願いだから許してください。わざとじゃないです。えっ!? 「今月はともかく先月は?」ですか、ウ~ン、返す言葉がありません。来月からは心を入れ替えて頑張ります……。
さて、今月はアスリートカップファイナル特集だろうと思っていた皆さん。残念ですが、それは来月みっちりご紹介したいと思います。11月も色々頑張ったMANOI君とROBOT業界を、出来るだけわかりやすい言葉で、そして、皆さんに近い目線でROBOT業界を紹介するのが私の使命(誰も頼んでないかも?)なので、今月も楽しみながら「月刊ROBOTウォッチング」を始めたいと思います。肩肘張らずにお気軽にお付き合いください。
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【写真1】大好評!イオン熱田ショッピングセンターでのMANOI君の体験操縦
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11月の第1週はアスリートカップファイナルの前哨戦として、MANOIファンクラブの人口密度が最も多い名古屋市での公式記録会がイオン熱田ショッピングセンターで開催されました。ショッピングモールでの大会は私も初体験。今まではロボット専門店とか家電系ショップでの開催というのはありましたが、モールの入口という一等地という事もあって、流石にギャラリーの多さが段違いでした。時間で区切らないと体験操縦はエンドレス。2日目が終わった時には私もスタッフもフラフラでしたが、一番ダメージを受けていたのは体験用のMANOI君だったかも……。ホームポジションはズレるわ、ビスは無くなってるわで、終了後のリカバーがモ~大変でした。【写真1】がその体験操縦の様子です。アシスタントの龍崎サヨchanの「これから体験操縦を始めま~す」の掛け声で、ド~ンと人が並んでしまった時には、「ヤベッ、たぶん終わんねェ……」と心の中で呟いてしまいました。マキではありましたが、無事に終了して本当に良かったです(ホッ)。龍崎サヨchanの手腕に大感謝! でした。
【写真2】は、わざわざ九州から名古屋の記録会に参加してくれた小野寺さんご夫妻。そして【写真3】が小野寺さんの愛機「リッコデヤンス」です。あのギャラリーの面前でのパフォーマンスは度胸がついたと思いますよ。アスリートカップファイナルの前哨戦/予行練習には持ってこいだった事でしょう。小野寺さんのお母さんが手作りした和服に身を纏って、楽器演奏をしながらの応援団風のパフォーマンスは、観客の皆さんからいっせいに拍手を受けていたので、度胸と一緒に自信も身につけたかもしれません。
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【写真2】アスリートカップファイナルの前哨戦? 小野寺さん夫妻のパフォーマンス
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【写真3】大勢の観衆の前で頑張った小野寺さんの愛機「リッコデヤンス」
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【写真4】恒例!MANOIファンクラブ主催懇親会in名古屋
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そして、【写真4】は恒例のMANOIファンクラブ懇親会の1コマ。これが無ければ記録会じゃありません! もちろん、私の楽しみの1つであり、とっても貴重な情報源でもあります。しかも今回は関東/中京/関西/九州とバラエティに溢れる顔ぶれとなり、今年のレギュレーションに対する皆さんの評価や感想、さらには来年度に向けての提案まで飛び出し、メチャメチャ有意義な懇親会でした。名古屋名物の手羽先も2~3個口にしただけで、ひたすら喋り続けてしまいました(あまりの勢いに後半は浮いてたかも……!?)。
公式記録会最後の【写真5】は、今回の会場を紹介して頂き、さらに当日には物販もしていただいたロボネットさん。しかし担当の堀田さん(男性の方)は、私の性格を知り尽くしています! 物販要員として連れてくるスタッフが毎日毎日可愛いんですよ~、コレが! 私なんか毎週ロボネットさんとイベントがしたい、と言うか、彼女達と仕事が出来るなら、私を雇ってくれませんか!? って感じです(笑)。彼女達に販売して頂いた製品は得意のRC6輪戦車「ガンローラー」と、2チャンネルRCヘリコプターの「ロボホッパー」【写真6】です。
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【写真5】私も一緒に仕事がしたい、ロボネットさんの物販コーナー
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【写真6】今やイベント時の物販の定番になった「ロボホッパー」
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また、先月の月刊ウォッチングで書いた2.4Gの話が好評だったので、今月もその話を少ししたいと思います。2.4Gにはフィックスタイプとホッピングタイプの2種類があるのはご存知ですか、フィックスもホッピングもその名の通り、フィックスは周波数固定型で、ホッピングは周波数移動型を意味します。固定型は送受信機で繋がった周波数をず~っと維持しますが、ホッピングは一定のアルゴリズムで絶えず周波数を移動させています。何故そんな事が必要かというと、電波はモーターやエンジンのノイズに侵食されてしまうケースがあるからで、絶えず良い条件の周波数帯を探しながら移動していた方が、信頼性が高まるという考えからです。
ちなみに「ロボホッパー」はフィックスタイプ。屋外型RC関連のプロポはホッピングという傾向にあります。えっ!? 「周波数が移動していると移動中はノーコンになるはず」ですか? その点はご安心下さい。周波数の移動はサーボのスピードより全然速いので、まったくその心配はありません。それからもう1つ、2.4G受信機は電波を見つけられなくなると「止まる」ようになってます。これは世界共通のルールで、この機能がないと販売できません。ROBOTの大会で2.4G系のものがたまに動かなくなるのを目にしますが、一旦送受信の関係が途切れてしまうと、ROBOTはリセットの状態になりますので、これは覚えておくと良いかもしれません。RCヘリコプターの受信が途切れてエンジン全開で飛んでいったら危ないでしょ。それを回避するためのルールなのです。
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【写真7】「走れ! ポストマン」司会のお2人と「ポストくん」
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そして名古屋から帰ってくると、今度はTBS/MBS系で毎週日曜日の22時に大好評放映中の「地球感動配達人 走れ! ポストマン」の収録に参加しました。私の役割は司会の三宅祐司さんのフリに合わせて、専用に用意された台&イスに座った状態から、番組のキャラクター「ポストくん」をリアクションさせる、というモノです。【写真7】が司会の三宅祐司さんと内田恭子さん。この写真も番組PR用という事で特別に許可を頂いて掲載しております。そして、もう1つ嬉しい仕事があります。TV番組でよく「この後スグ○○○!」みたいな映像がCMの前後で放送されますが、それを収録する際に内田さんに「ポストくん」を手渡す! というのも私の仕事です。天下のウッチー(アドバイザーの内村君じゃないですよ)とほぼ毎週このやり取りが出来るなんて! まさに「ポストくん」さまさまです(笑)。司会のお2人とも実に感じの良い方で、普段TVで見かけるそのまんまです。
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【写真8】「走れ! ポストマン」収録時に控え室で作った新モーション
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【写真8】は控え室で作った新ネタで、そのうち番組でも紹介されるかもしれません。イメージとしては100m走の世界記録保持者で、このポーズの後にダッシュ(ポストマンは走る)という構図を考えてます。番組の内容も感激必至の内容なので、皆さんも「走れ! ポストマン」を宜しくお願いいたします。
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【写真9】高校生の相談を受けたROBOT業界テーブル
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次にご紹介するのは学校関係の催しです。私が講師を仰せつかっている東京テクノロジー・コミュニケーション専門学校(以下TECH.C.)が、系列の専門学校と合同で行なう「お仕事体験フェスタ」に参加してきました。【写真9】の様なブースを用意して、将来どのジャンルに進もうか悩んでいる高校生にアドバイスするという内容でしたが、正直私では力不足だったかも? と反省しています。私のテーブルの前に座ってくれる高校生さん達は、きっとROBOTが大好きな人達で、技術的な質問が多いんだろうな~、なんて思ってましたが、とんでもありません。「これからの日本のROBOT産業はどうなるか?」「景気の低迷によってROBOT業界の雇用にどう変化があると思うか?」などなど、意外と言っては大変失礼ですが、今時の高校生は真剣に将来を考えているんですね。私の高校時代は将来どころか明日の心配すらしてませんでしたから、彼らの意気込みに終始圧倒されっぱなしでした。こんなダメダメなおっさんが相談相手で本当に恐縮でしたが、皆さんの熱意には誠心誠意で答えたつもりなので、どうかご理解下さい。
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【写真10】TECH.C.在校生(大内君)も頑張ったROBOT体験コーナー
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【写真10】は別会場に用意したROBOT(現状製品)説明コーナー。ここではアドバイザーの柳さんと、TECH.C.在校生の大内君が応対しました。私も時折このコーナーにも顔を出したのですが、こちらでは高校生というよりも、在校生の大内君が熱心に説明している姿が目につきました。彼のことは昨年の4月から授業を通じて知っていましたが、そのころから比べると実に立派になったな~、などと柄にも無く感慨深く見てました。まったくROBOTがわからない高校生にも根気強く、そして丁寧に説明する姿勢。10代の1年はスゴク成長が早いと改めて実感です。ROBOT業界を目指す学生の皆さん、いつも授業では言っているのですが、確かにROBOT業界も例外にモレず順風満帆ではありません。しかし、逆風には向かっていくからこそ真っ先に抜けられると思います。背を向けてしまえば結果的に最も長く逆風の中に居る事になってしまうので、どのジャンルを目指すにしても熱意と努力は絶対です。アインシュタインを目指すなら別ですが、努力さえすれば必ずそれなりのレベルには到達できるので、これからも頑張って下さい。私も皆さんを雇用できる産業にROBOT業界が育つよう、業界人としてこれからも頑張ります。
11月は記録会、TV収録、学校関係の催しと続きましたが、この後は公共機関主催のイベントをご紹介します。【写真11】は神奈川県青少年センターで開催された「ロボフェスタ2008」のMANOIブースです。写真の左から「童夢カーボンPF」「ポストくん」「オートPF」「まるいち」「MANOI AT(体験操縦用)」とかなり豪華な顔ぶれで望みました。来場者数百人のイベントではありましたが、何気に密度の濃い、ROBOT好きには堪らない内容だったかもです。【写真12】は「MANOI AT」を使って学業の成果を披露していた湘南工科大学ブース。彼らは以前にアスリートカップの自律クラスに参加したことがあるので、流石に機体はしっかりと仕上がっていました。湘南工科大は京商からも近いので、今後も何かあればお手伝いしたいと思います。
そして【写真13】は彼らの自作大型機です。私は子供達の前で「オイオイ危なくないのか~!?」なんて邪推してましたが、サーボに近藤科学製4000シリーズを丁寧に配列して、こんなにデカくて重い機体もしっかり制御していました。なかなかしっかりとした技術力! 次回のアスリートカップには是非再度チャレンジして欲しいな、なんて考えていた次第です。ちなみに来年もこの「ロボフェスタ」は計画されているそうで、何気に楽しいイベントとして覚えておくと“お得”かもしれませんよ。私も来年は自律でガンガン動く大型機が見てみたいです。頑張れ、湘南工科大!
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【写真11】神奈川県立青少年センターでの「ロボフェスタ2008」MANOIブース
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【写真12】過去にアスリートカップにも参加した湘南工科大のデモ用「MANOI AT」
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【写真13】湘南工科大生が作った大型機
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【写真14】博物館用シルエット映像の絵コンテと「ポストくん」
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今月の最後を飾るのが【写真14】。これは一体何なんだ!? って皆さん思うでしょう。私もこれに限っては何だか良くわかっていません。事の始まりはロボ・ガレージ高橋さんからの1本の電話です。「ヨーロッパの博物館から、ROBOTとアートの競演というテーマで展示を頼まれまして……」。ROBOTとアートの競演って一体何?? と思いきや、よくよくお話を聞いてみると、博物館のデモステージでMANOI君が動くシルエットを、他の映像や展示品と絡めながらお見せするというモノで、さすが「高橋智隆!!」と言ったところでしょうか。私にはチンプンカンプンではありましたが、言われるがままに指定された都内の撮影所に行ってきました。
写真手前にあるのが制作サイドから見せられた絵コンテです。皆さんおわかりになりますでしょうか。要するに色々な風景の映像が映される中をMANOI君(シルエット)が歩いたり、手を振ったりする映像を博物館用に作成して、博物館の中で定時上映するという内容でした。カメラの前で動作すれば良いだけですので、撮影自体は速攻で終了しましたが(NGナシ)、ホント毎回高橋さんには驚かされます。私も業界関係者からは「よくこんな事を思いついたね」と言われますが、彼には本当に脱帽です。この辺の発想だったり、見せ方の上手さが第一人者たる由縁でしょうか。私も出来上がった映像は見ていませんが、完成がと~っても楽しみです。詳細がわかりましたら、Robot Watchでもご報告したいと思っていますので、皆さんもお楽しみに。
さてさて、今月もお付き合い頂きありがとうございました。「今月はアスリートカップファイナルだろ~!」と思っていた方々には大変申し訳ありませんが、それは次回に大特集でお届けしたいと思います。今回のネタもお蔵入りには勿体なさ過ぎる内容だったので、私が〆切を守れない(守らない?)ことが原因ではありますが、あえて掲載させていただきました。私の来年の抱負はズバリ「〆切を守る男への転身!!」です。アッ! 今嘘だと思ったでしょう!! そうかもしれませんが……日本人らしく一生懸命頑張ります……。
それではこれで、今月の「月刊ROBOTウォッチング」を終わらせて頂きます。来月も皆さんをアッと言わせるMANOI君の活動に、ぜひご期待&ご注目&ご期待下さい。ではまた。
岡本正行(おかもと まさゆき)
京商株式会社ロボットGrマネージャー。1965年神奈川県厚木市生まれ。京商のMANOIプロジェクト発足当時から企画/開発/品質管理/販売促進等の全ジャンルをカバーするプロデューサーとして活躍。ロボット工学系専門学校と工業系大学の非常勤講師も兼務。ROBO-ONE公認レフリー&審査員。
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