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映画「ターミネーター4」マックG監督×サイバーダイン・山海教授インタビュー
~日本マスコミ独占フッテージ映像で判明した情報もレポート!


T-600と仲良く写るマックG監督と山海教授。T-600は撮影に使われた本物
 日本での6月13日(土)の公開まで、いよいよ3カ月を切った超大作SF映画のシリーズ最新作「ターミネーター4」(原題「TERMINATOR SALVATION」、以下T4)。1月末から2月頭にかけて今回監督を務めるマックG氏が来日し、短時間ながらインタビューを受けていただいた。6メディア合同のインタビューのため、事前の打ち合わせで決めた4問となったが、短時間ながら直接話をうかがうことができた。そして、このインタビューではゲストとして、筑波大学教授でロボットスーツHALの開発者である山海嘉之氏も登場。両者への同時インタビューという形式で行なわれた。

 また、インタビュールームにはターミネーター「T-600型」(西暦2018年時点の最新人型ターミネーター)も展示。そちらは細部も撮影できたので、インタビュー記事の後にお届けする。そして前日には、全世界でも特別に日本のマスコミ限定で、まだ編集されていない映像の一部や、中核スタッフへのインタビュー映像などが披露された。その際にわかった情報を、推測や妄想(笑)も交えてお伝えしていく。


インタビュー:マックG監督×山海教授

 今回の合同インタビューは複数回行なわれ、Robot Watchを含む回の前にも行なわれていたのだが、そちらもなかなか盛り上がっていたようで、時間をオーバーしてスタート。しかし、ほぼ休みを入れず、マックG監督と山海教授はインタビュールームに現れ、T-600の前に座る。そして、「コンニチハ!」と、マックG監督は日本語で我々記者陣に話しかけてくれた。もちろん観光に来たわけではないのでなかなかスケジュール的にはハードだったようだが、インタビュー前の雑談では、日本の滞在を楽しんでいると笑顔で答えていた。


マックG監督 山海教授 インタビュー中の様子

 そして、インタビューに入る前に、マックG監督から提案が。T4をDVD(日本版)化する際は、特典映像として山海教授にターミネーターのロボット工学の素晴らしさについて説明してもらうのはいかがか、というものである。日本の第一人者に解説してもらうのはなかなかいいアイディアだと思うので、記者も賛成に一票を入れさせてもらった。山海教授も、「なるほどねー。とても面白いと思います。素晴らしいですね、いつでもアイディアが出てくるんですね」と、マックG監督のアイディアマンぶりに感心すると共に、まんざらでもなさそうな反応である。またマックG監督も、山海教授のHALなどから「非常にインスパイアされています」と答えていた。さらに、「実際のロボット工学がどこまで来ているかは私自身がとても知りたいので、ターミネーターシリーズのファンのみなさんも知りたいのではないでしょうか」とマックG監督は語った。それに対して山海教授は、「映画に対して意外に進んでいる部分もあれば、まだ進んでいない部分もあるので、解説することは面白いと思いますね」という。実際にどんな特典映像になるかは、映画公開もまだなので当分先の話ではあるが、楽しみにしていただきたい。それでは、いよいよインタビュー本編だ。


――まずはマックG監督にお伺いします。昨日の日本マスコミ向け特別映像披露イベントでのコメント(マックG監督が話をしながら進んだ)で、「SF映画は、観客を大事にしてこなかった」とSF映画の質の話をされたかと思いますが、それについて詳しく教えて下さい。山海教授にお伺いしたいのは、「ロボット工学の専門家として、最近のSF映画は夢を与えているのか」という質問です。

【マックG監督】今の観客は非常に知的ですので、そうした知的な部分を刺激する要素が必要だと思います。例えば、「ターミネーター」のほかにも、「マトリックス」や「ブレードランナー」、「エイリアン」などのようにですね。最初に観た時は純粋に楽しめますが、後でいろいろと人間の責任について考えさせるといった要素が必要だと思っています。

【山海教授】夢かどうかというところは非常に難しいところですが、こういうことはいえるといます。どの時代のSF映画を観ても、未来をこういう風に創っていって見たらどうかとか、このような未来があったらいいなということは、多くの方が感じると思います。ですが、その時にあまりにもそれが、例えば今回マックG監督が撮られているT4のようにリアリティを感じられることで、実際に自分もチャレンジしてみようという気持ちになれるのではないでしょうか。それから、SFの内容も明るいものと暗いものと2つありますよね? 楽しいものとシリアスなものといういい方もできるかと思いますが。どちらであっても、得るものはあると思うんですよね。つまり、明るいSF映画だけを観ていたとしてもちょっとしたことで暗く変わるかも知れないとか、あるいは暗いSF映画でもだったらもう少しちゃんとした方向に持っていこうとか、そういう見方ができると思います。ですので、私は最近の映画、例えば先ほどの「ブレードランナー」なんかもそうですが、あれも暗めの話ですよね。でも、そこにはいろいろなものが入り込んでいて、観た人たちを刺激するものになっていると思います。

 ちょっとオーバーな、話が長くなって申し訳ないのですが、ストーリーの中で、レプリカント(劇中で重要な位置を占める、労働などに使役させられているバイオテクノロジー系の人造人間)は寿命が短いわけですよね。劇中でその開発者の博士が理由としていろいろと説明するわけですが、一般の人はさらっと流すかと思います。あれは、おそらく遺伝子を変えようとした時に、ウィルスを使って遺伝子を書き換えているのではないかと想像するんです。実際にはタバコモザイクウィルスなどをよく使うのですが、「ブレードランナー」の中でもそうなのではないかと、勝手に想像させてくれる面白さというのはありますね。それを、その時観たのではわからないのですが、あとで何かの情報とつながった時になるほどと思わせてくれるSF映画というのは、楽しいと思います。


――SF映画の傾向として、科学=悪と描かれることが多いかと思います。そのことに関してマックG監督はどう思われますか? また山海先生は、ご自身の研究が、現実離れしているかも知れませんが、悪いことに使われてしまうのではないかと危機感のようなものを、科学者・研究者の方は常に抱いているものなのかということをお聞かせ下さい。

【マックG監督】私個人としては、全人類が科学の行方をモニタリングする責任があると思っています。そちらの方(記者のこと)のトレーナーに、「大地の音が聞こえるか?」と、今救いを求めているんだと書いてありますけれども、本当に世の中は狭くなっていますので、1人1人が無責任に行動できる状態ではないんですね。例えば、遺伝子工学を考えてみても、羊のクローンはできました。人のクローンもできるようになると思います。そしてさらにこのまま行けばスーパーウィルス、もしかしたら人類を絶滅させてしまうような、どんなものにも負けないウィルスも作り上げられるようになるでしょう。それからまたロボット工学しかり、これからは新しいメニューのことも考えなければいけません。今いろいろなこうした技術が進んでいますけれども、人間はそれらをしっかり監視する責任があると思います。今、世界はとても危険な場所になっています。例えば金正日(キムジョンイル)みたいな人を見ればわかるように、自分の権力を悪用する人がいるわけです。それから中東の人々、ホワイトハウスにいる人もそうですよね。他人を支配できるような権力が存在する時に、適切でない人が権力を獲得できないように監視することが私たちの責任だと思います。世界はどんどん狭くなっていますので、それは世界全体の責任です。そういうわけで、私たちは1つでなければいけないと思います。

【山海教授】そうですね、監督のおっしゃるとおりだと思います。私は、テクノロジーはやはり人のためにあってほしいと思っています。そのため、それが悪い方向とか、軍事を含めたところで使われることに関しては、かなり辛い思いをしますね。例えば、このロボットスーツHALの技術1つをとっても、諸外国からミリタリーユースの分野でのコンタクトもなくはないです。そういうところをちゃんとお断りしながら、地味ではありますけれども、普通の生活の中で使える技術にどんどん持っていくようにチャレンジしています。おそらくそういうことができる背景には、監督のようなクリエイターの方の創る映像とか物語が、若い人たちに影響を与えて「こういう未来を創ってみたい」とか「こうあってはいけないな」ということを、比較的若いうちに心に刻み込むことがかなり重要ではないかと思っています。ますます監督のような映画監督はもちろん、小説やアニメなどそうした作品を創る人たちの存在が重要になるのではないでしょうか。

【マックG監督】イエッサー!

一同(笑)


――山海教授に質問です。教授の会社のサイバーダインは、「ターミネーター」から取られたのでしょうか?

【マックG監督】(即答で)イエース!

一同(爆笑)

【山海教授】(爆笑しつつ、勝手に即答したマックG監督の足をはたく)。本当に面白い質問をされますね(笑)。私の学術の分野の名称が「サイバニクス」といいます。「サイバニクスを要する分野の技術を使って、力を作り出す」ということで、力を意味する「ダイン」。サイバニクス+ダインで、サイバーダインというわけです。ただ、私は18時を過ぎますと、「ターミネーター」が大好きです、と答えるようにしています(笑)。

一同(爆笑)

【マックG監督】(笑)。HALというのもあったので、「2001年宇宙の旅」からもきているのかと思っていました。

【山海教授】HALは、ハイブリッド・アシスト・ドリームの意味ですね。

――やはり18時を過ぎると、「2001年宇宙の旅」のファンになるのでしょうか?

【山海教授】そうですね(笑)。私の研究所のサーバーはムーブをベースにした、「モバリス」といいます(笑)。

【マックG監督】18時になったら仕事をやめちゃうの? そっちの方が心配(笑)。

【山海教授】(笑)


――監督にお伺いしたいのですが、劇中の舞台の2018年の時点で、日本はどうなってしまっているのでしょうか? 昨日のお話では、劇中で生き残った人類の中には日本人の声も聞こえる、ということでしたが、それはたまたま海外に出ていた日本人の生存者なのでしょうか? 日本は国土が狭いので、核攻撃を受けたらかなり厳しそうです。もしかして日本は全滅してしまって、スカイネットがターミネーターの開発をする際、サイバーダイン社の情報を勝手に利用したりするようなことはないのでしょうか?

【山海教授】(笑)

【マックG監督】各地の大都市はかなり大変なことになっています。ロンドン、ニューヨーク、シドニーなどなど。もちろん東京もです。ただし、大都市にいない人たちは、生き残っている可能性が高いのではないかと思います。放射線がどのぐらいかかって影響力がなくなるかということを、チェルノブイリ原発事故の放射能汚染のことを研究して調査しました。そして、放射線の影響をそれほど受けずに生き延びた人たちがしばらくしてから集まってきて(劇中の西暦2018年は、スカイネットの核攻撃のジャッジメント・デイから10年後という設定)、例えば山海教授ならロボットを造れるとか、飛行機を操縦できるといったそれぞれの知恵を出し合って、スカイネットに抵抗するレジスタンスを結成していくわけです。仮に休暇でフィジーに行っていて核攻撃から生き延びたマイクロソフトのエンジニアが、「僕ならスカイネットをハッキングできるかも」と発言すれば、みんな話を聞きますよね? スカイネットは2進法で動いているわけですが、元々2進法は人間が考えだしたものなので、戦い返すことは可能だと思います。そしてこの映画の中のレジスタンスというのは、グローバルなんですね。全世界で生き残った人が関わっています。

 そしてこの映画の底に流れるメッセージですが、ジャッジメント・デイの後は、性差別、人種差別、年齢による差別などはすべて手放して、1つになって戦おうよ、というものがあります。そして、これは山海教授がおっしゃっていたことと通じるのですが、悪いことが起きるのを待たずに、いいことをしていこうよ、と。たぶん、これは親や親戚など身内が臨終になって初めて「愛しているよ」というのではなく、元気な内にいっておけばよかったというのと同じことで、悪いことが起こってからみんなが1つになるのではなく、今からいいことをしようという風に考えてもらえれば嬉しいなと思っています。

インタビュアー一同ありがとうございました。

 以上でインタビューは終わりである。いろいろと聞きたいことは多数あったが、時間の関係や合同取材であるため、あまりマニアックな(笑)質問はできず、このような形となった。この後は、前日に行なわれた、日本のプレスのみに公開された特別映像から判明した事実を紹介していく。


T4に登場するターミネーターは10タイプ

 今回披露されたフッテージ映像は、全世界で本国米国よりもファンが多いといわれ、なおかつロボット好きの国民として名高い日本だからこそ実現したイベントといえる。日本のマスコミの反応を、編集作業に大きく反映するとマックG監督はいう。披露された映像は、CGが加えられていない本編の未編集・未加工映像や、キーマンのスタッフへのインタビューなどである。ちなみにこのフッテージ映像は、録画・録音機器はもちろん、携帯(写メがあるため)も預けてからでないと会場には入れないという超厳戒態勢で行なわれた。そのため、メモを取り、自分の頭に記憶するしかなかったため、勘違いや見落とし、失念などもあるので、その点はご了承いただきたい。

 それでは、まずは今回登場するターミネーターについて触れていこう。今回は10種類が登場するという。10種類の名称すべてが披露されたわけではなかったのだが、まず2018年時点の最新型の1つが、T-600型だ。旧シリーズで「体格が人間離れしていて、外皮もゴムということがわかり、容易に見抜ける」といった表現があったが、まさにその通り。ヒューマノイド型ではあるが、2m強の身長、ゴム製の表皮など、化け物的ですぐわかってしまう。音声も合成音的で、一度聞いた声なら老若男女問わず真似できたT-800型とは大違いである(「初音ミク」シリーズを使えば(笑)、もっと自然に発音できるのに)。ちなみにマックG監督と山海教授のインタビューで後ろに陣取っていたターミネーターは、T-600のフレームのみのエンドスケルトン(内骨格)・ロボットで、実際に撮影で使われたものだそうだ(各部にサーボが仕込まれており、ポーズを取ることも可能)。


T-600型の撮影用のロボット。遠隔操縦である程度動作する 頭部アップ。スカイネットがデザインする際、きっと多量に転がっている人骨をモデルにしたのだろう マックG監督を襲うT-600。でも、山海教授は楽しそう!?

 なお、T-600は人に化けてレジスタンスなどに潜入する際は、ゴムの表皮を被って活動する。その姿は今回収録したトレーラー映像1の1分40秒辺りに出てくる。また、フレームの材質は金属光沢のするT-800とは異なり、それよりも古いために劣化しやすい材質なのだろう、結構錆びが浮いている(インタビューの背後にあったT-600は身体各所にサビが見られる)。装甲強度的にも、かなりタフではあるようだが、T-800ほどではないようだ。両方のトレーラー映像で見られるが、ジョンの乗るヘリコプターに押しつぶされて、そこを頭を撃たれて機能停止するT-600の様子が見られる。おそらく材質的にもT-800はいいものなのだろうが、非常に金属光沢があるがあるので、もしかしたら耐弾コーティングか何かが施されているのかも知れない。何はともあれ、これまではスカイネットの機械軍に抵抗してきたレジスタンスだが、T-800が投入されるに及ぶと、かなり苦戦を強いられることになるのだろう。


劇中でのT-600は、T-800ほど耐弾性能が高くなく、レジスタンスの武器が十分に通用する 【動画】トレーラー映像1 【動画】最新となるトレーラー映像2

T-600上半身 肩部から上腕のアップ 前腕

腰回り 下半身 足先

 ちなみにマックG監督によれば、新3部作では、T-800だけでなく、T2の液体金属のT-1000型、そして時間軸は異なるが「ターミネーター3」(以下T3)の女性型のT-X型も登場するという。T-800は人とほぼ区別のつかない生体細胞をまとったT-800を開発するため、スカイネットは人間を捕まえて生体実験を行なっている。2つのトレーラー映像には、生体改造そのものを行なうシーンは出てこないが、トレーラー映像2には全高10m以上と思われる巨大ターミネーターのハーヴェスター(45秒過ぎに登場、ほかにトレーラー映像1でも10秒過ぎ、1分40秒過ぎに観られる)がその名の通り、人間を刈り取っている(捕獲している)シーンが登場する。またフッテージ映像では、ホロコーストのような雰囲気のする、捕獲された多くの人々がすし詰めにされているシーンなどもあった(大勢の捕獲した人間を一気に「処分」しようとする、スカイネットの冷酷非情さを感じさせるシーンなどもある)。そうした生体実験の一環として誕生した可能性があるのが(ターミネーターという説もある)、サム・ワーシントン演じる謎の男マーカス・ライトだ。

 マーカスは、トレーラー映像2を見てもらえばわかるが、自分のことを人間だと主張する。しかし、身体の中味はターミネーター系のエンドスケルトンという具合。ただ、なぜかそのことを本人はまったく知らず、自分の身体が機械であることを知った時、マーカスは魂からほとばしるような悲鳴を上げる。恐怖と絶望のあまりに絶叫するシーンが、トレーラー映像2に収録されている形だ。そのほか、顔左半分が金属のフレームが露出してしまったりするシーンもあるのだが、感情をほとんど出さない無機的なT-800と比較すると、あまりにも人間的で、その正体がよくわからない。

 もしかしたら、レジスタンスの多くのメンバーが同じように、マーカスもスカイネットが送り込んできた、人と見分けのつかない新型ターミネーターという可能性もある。実際、フレームはターミネーターとしか思えないエンドスケルトンなのだから、限りなく黒に近い(一部雑誌ではターミネーターと断定している)。しかしその一方で、ヘリが川に墜落したせいで、水中用ヘビ型ターミネーターのハイドロボット(トレーラー1では1分10秒弱、1分40秒過ぎに登場)の軍団に囲まれてしまうジョンを助けたり、T-800と比べるまでもなくあまりにも自然な表情を見せるなど、とてもターミネーターに見えない。生体実験でサイボーグ化された人間なのだろうか? 人でもなければ機械でもない、どちらにも属せない不幸な存在として描かれるのかも知れない。


左がジョン・コナーで、右がマーカス・ライト。マーカスの本当の正体は? 捕獲したハイドロボットを調査するジョン。実はまだ機能が完全停止していなくて……

 残りの9種類のターミネーターに関してだが、名称がわかるものは、以下の通り。バイク型のモトターミネーター(トレーラー映像1の35秒過ぎ、およびトレーラー映像2の40秒過ぎに登場)、T3に登場したターミネーター第1号のクローラ型T-1の改良型T-100(トレーラー映像1の45秒過ぎにそのキャタピラが頭蓋骨を踏み潰していくシーンが見られる)、旧シリーズの未来のシーンにも登場した航空機型のハンターキラー(トレーラー映像2の1分50秒過ぎ、2分5秒前後に登場)、輸送機のトランスポート(トレーラー映像2の25秒過ぎに登場)となっている。そして、残りの2種類のヒューマノイド型は……!


T-600よりも新型のT-700、さらにはT-800もが登場!!

 実は、マックG監督はフッテージ映像の解説の際にも、インタビューの際にもひと言も話してくれなかったのだが、今月19日(木)から6月28日(日)まで日本科学未来館において公開される「ターミネーター展」の資料で得たのが、仰天情報。なんと、T-600よりも小型で人型に近く、動きも俊敏なT-700型というターミネーターが出てくるというのだ! これでトレーラー映像1の50秒過ぎの時点でガトリングガンを構えているヒューマノイド型ターミネーターがT-600にしては細身なことに納得。トレーラー映像2の2分ちょうどの辺りで見られる、ジャンプして飛び降りてくるエンドスケルトンはおそらくT-700と思われる(そのほか、何カットか、T-700と思われるターミネーターがトレーラー映像2では見られる)。ちなみに、トレーラー映像2の1分35秒過ぎに出てくるゴツそうなのはT-600だろう。マーカスのエンドスケルトンはサイズ的にはT-700やT-800に近いが、それらとはデザインが異なるようだ。

 また、フッテージ映像の披露やインタビューを行なった時点では明らかにされておらず、勝手に「最後にT-800が完成するのでは? しかも、完成したT-800はエンドスケルトンではなく、生体細胞をまとったアーノルド・シュワルツェネッガー氏なのでは!?」などと妄想していたのだが、実際にT-800が出てくることを確認! ただし、レジスタンスの前に立ちはだかるのか、完成したところで「T5に続く」となるのか、どんな登場の仕方をするのかまではわからない。とにかく出てくるということで、これまた楽しみが1つ増えたということだろう。ちなみに、シュワ氏が出るかどうかは確率的に低いそうである。撮影に来ていないという情報を入手したからだ。何はともあれ、ターミネーター展もレポートする予定なので、T4の追加情報をお待ちいただきたい。

 一応、今回登場するのが判明しているターミネーターを整理すると、次の通りとなる。

・T-100(クローラ型)
・T-600(ヒューマノイド型)
・T-700(ヒューマノイド型)
・T-800(ヒューマノイド型)
・トランスポート(航空機型)
・ハンターキラー(航空機型)
・ハイドロボット(水中型)
・ハーヴェスター(大型)
・モトターミネーター(バイク型)

 9種類しかないわけだが、もしマーカスが本当に新型ターミネーターなら、10種類目となるというわけだ。


フッテージ映像披露イベントでのマックG監督のコメント

 続いては、フッテージ映像の披露の際に、自ら解説を担当したマックG監督のコメントをメモできた限りで紹介したい。ちなみに個人的にマックG監督は、ゴジラ、マンガ、黒澤映画などが好きだそうで、日本にはずっと来たかったのだそうだ。

 実は監督、最初はT4に興味がなかったそうである。最初の2作で完結しているというのが理由だが、未来の話を描くのなら面白いかも知れないと興味を持ったという。そして、「アバター」を撮影中のジェームズ・キャメロン氏(説明不要だが、第1作とT2の監督でシリーズの生みの親)に会いに行き、キャメロン氏が「エイリアン2」の撮影をした際の話を聞かせてもらったという。シリーズ第1作はリドリー・スコット氏が監督を務めたSFゴシックホラーの古典といわれる傑作なのに対し、第2作は海兵隊&リプリー(シガニー・ウィーバー演じる女性主人公)対エイリアンというスペクタクル・アクションに大きく路線変更。それを撮ったのが、若き日のキャメロン氏である。神話を継承しつつ、ファンを新たに喜ばすということを教えてくれたという話であった。そして、他界した特殊効果の巨匠スタン・ウィンストンにも祝福をもらいたいと思ったことなども語る。制作途中で他界され、T4が遺作となるウィンストン氏だが、T-600は彼の手による物であるという。T4を「彼の思い出に捧げたい」と、彼を思うと非常に感傷的になってしまう胸の内を明かした。

 またシュワ氏にも会い、なぜ撮りたいのかといったことを話したところ、大変喜んでくれたと語った。先ほど、シュワ氏がラストで登場? みたいなことをほとんど妄想で(笑)書いたが、その理由の1つとなっているのが(というか、カンに訴えるものがあるのが)、マックG監督が決してシュワ氏が出演しないとひと言も断定しないことである。コメントとして出しているのは、「はっきりさせてしまったら面白みが欠けてしまう」という類のものだ。もしかしたら、まったく出ないにも関わらず、営業的な面から出演もあり得るそぶりを見せているだけの可能性もあるが、はたして出もしないのに出るかも知れないそぶりをするだろうか? 実際に出なかった時に監督や作品に返ってくるファンからのダメージの方が大きいような気がするので、嘘をついてまで出るとはいわないのではないかと思うのだが。たぶんサプライズにしたいため、黙っていたいというのが真相ではないかと記者は睨んでいるのだが、いかがだろうか? それに、短い時間ではあったがインタビューをしてみて、出ないのであれば監督の性格的に「残念ながら出演はない」と明確にしそうな気がする。記者は、T4のラストでスカイネットが遂にT-800の開発に成功し、生体細胞をまとったプロトタイプもしくは量産第1号が装置の上で横になっていて、その横たわるT-800第1号をシュワ氏が演じているのでは? などと妄想しているのだが(笑)、先ほどもいったように、撮影スタジオには来ていないという情報を入手。T-800役での登場は1カットたりともないのだろうか? 個人的にはというか、同映画のファンならほぼ100%シュワ氏を見たいはずなので、「こっそり撮影していた」を期待したい。


 そのほか、撮影に関してのエピソードとしては、「役者にブルースクリーンの前での演技をさせないことが大事」という発言があった。すべてリアルにしたいので、すべてを作り上げたそうだ。そのため、米ニューメキシコ州に東京ドーム2個分以上の面積を有するスタジオにスカイネット内部などのセットを作り、スタジオ横の広大な砂漠でも野外セットが組まれて撮影を行なったというわけだ。製作費はシリーズ最高の280億円ということである。リアルさを追求するため、インタビューでも出たが、チェルノブイリ原発の事故も研究したという。映画の舞台はロサンゼルスなのだが、ジャッジメント・デイの核爆発の影響で文明は崩壊、世界は荒廃しているという設定だ。人類の半数の30億人が死亡するが、生き残った人々は機械に対抗するため、性差別も人種差別も年齢的な差別もなく一致団結して戦っているという状況で、ジョン・コナーは旧シリーズで語られていたとおり、リーダーとして奮戦しているというわけである。

 また、映画(特にT4)制作に関しては、何においてもキャラクターが重要だという持論も語っていた。そして同映画のテーマは、自己犠牲という話も。子供のためなら命を投げ出せるのが親だが、それが人間の最も素晴らしいところと語っており、映画でもそうしたシーンがきっと描かれるものと思われる。スカイネットには、その自己犠牲が理解できないそうで、それがエラーなのだそうだ。たぶん、その辺が対スカイネットの抵抗活動における突破口となるのではないだろうか。さらに、「大作映画の栄光を取り戻すことも重要」ともコメント。かつての大作映画はイコール傑作映画であり、近年は観客のことを考えてこなかったハリウッドは、昔に戻る必要があるとも語った。大作=傑作の図式は、特にSF映画にかかっているという。SF映画は二重に楽しめるのが特徴で、鑑賞した時はアクションなど表面的な要素を堪能でき、そして後から考えることができるのが重要だという。T4も観た直後の満足感と、後からいろいろと思い出したり、観た人どうしで語り合えたりする内容になっているようだ。また、オチャメな一面として、いきなりジョンを演じたクリスチャン・ベイルの携帯に電話したり(留守電だった)、えらいテンションで解説したりするなど、なかなかエンターテイナー精神あふれる人であった。


T4に関する以前不明のままの謎

 今回、インタビューでうかがえれば本当はよかったのだが、残念ながらそれは叶わなかったため、続いては謎として残っているいくつかの点についてあえて触れてみたい。マーカス・ライトは本当に新型ターミネーターなのか、という点は既出の謎なので、ここはそれ以外について挙げてみる。みなさんもぜひ、あれこれ想像&妄想をして楽しんでみよう(笑)。なお謎に関しては事実だが、推理や妄想は記者個人の頭から出てきたものなので、まったく見当外れの可能性もある。その点はご了承いただきたい。


1.なぜ人類はジャッジメント・デイで滅びなかったか?

 スカイネットが人類の殲滅を企図しているのなら、地球上のすべての核兵器を使用すれば、ほぼ確実にそれを達成できたはずである。現在、人類が保有している核兵器は、複数回人類を全滅させられるはずで(冷戦時代より核ミサイルの数は減っているとしても)、アメリカが保有するICBMだけでも全弾撃ちまくれば、ほぼそれを達成できるに近い状況に持っていけたのではないだろうか。インタビューでは、大都市は核攻撃にさらされて被害甚大(おそらく壊滅)ということだが、人口密集地帯の大都市だけでなく原子力発電所も合わせて狙っていれば、地球全土が放射能汚染にさらされ、例え核シェルターに避難したとしても、一握りの人間の一時的な延命にしかならなかったはずである。

 原発は稼働中のものだけで400以上あり、それが1つ壊れただけでも、核爆弾とは比較にならないほど危険な放射性廃棄物が多量にまき散らされ、長い年月に渡って放射能汚染が続く死の荒野を簡単に作れたはずだ。アメリカ国内の施設をアメリカのミサイルで狙うのは無理としても、迎撃能力がないに等しい日本の原発などは簡単に吹っ飛ばせたのではないだろうか? ちなみにチェルノブイリ原発の事故が起きた時、もしもう1カ所で同規模の事故が発生したら、地球(特に北半球)は壊滅的な被害を受けるといわれていたが、2基が事故を起こすだけでそうしたディザスターが予想されるのに、なぜジャッジメント・デイで人類は滅びなかったのか? そこが記者的に大きな疑問なのだが、理由もいくつか考えられる。

 その1つは、単純にスカイネットに原子力発電所を破壊すれば被害が甚大になるという知識がなかった、というもの。人の自己犠牲を理解できないといったことから想像するに、もしかしたらスカイネットは人なら一般常識なことも、意外と知らない可能性もある。また、大都市の所在地に関する情報はあっても、原子力発電所の情報は入手していなかったため、狙わなかった(狙えなかった)ということもあり得る(インターネットでいくらでも情報を取り込んでいそうだが)。スカイネットはもしかしたらあまり情報収集をせず、「とりあえず人口密集地帯に向けてミサイルを撃っちゃあ、人類をあらかたぶっ殺せるだろ」というようなノリで(笑)実行したのかも知れない。

 そして2つ目に考えられるのが、わざと人類を殲滅しなかった、ということ。そうすると、生き残った人類に対し各種ターミネーターを利用して直接的な戦闘を仕掛けたり、またジョンを亡き者にしようと過去にT-800やT-1000を送り込んだりするほどの熱心さと矛盾してしまうのだが、あえて全滅させなかったというのもありそうなシナリオに思える。30億の人類が死んでしまうことの被害の甚大さは例えようがないのだが、結果としてあらゆる差別がなくなり、世界中の人々が一致団結しているというプラスの面も生じている。これを狙って仕掛けられた、と予想するのは深読みのしすぎだろうか?


2.スカイネットは本当に自意識に目覚めたのか?

 スカイネットが「わざと」人類を抹殺しなかったということと関連するのだが、スカイネットが完全に人から独立した自意識を持った軍事コンピュータなのか、という点も疑問に思えてしまう。記者的にそう疑いたくなる証拠映像は、トレーラー映像1の1分40秒の時点や、トレーラー映像2の同じく1分40秒の時点のシーンがそれだ。文明が崩壊した世界で、みな壊れかけの建物などで薄汚れて生活しているのに、そのシーンだけ妙に整然としていて未来的な清潔感あふれる研究施設や病院内のようである。フッテージ映像では、もっと長い時間、別の角度からも観られたのだが、明らかに核戦争後の世界としては違和感がある。1つ考えられるのは、スカイネットはT-800を生み出すために人をさらってきては無慈悲に生体実験を繰り返しているので(おそらく麻酔などは一切使わずに人間を切り刻んだりもしているのだろうから、相当ひどい状況になっているものと予想される)、その施設ではないかということ。データ収集のため、人間が改造時の感染で死んでしまわないよう配慮しているのかも知れない。はたして、この施設は何なのだろうか?

 この研究もしくは病院施設で記者的に引っかかるのは、そこに人間の存在を感じられること! つまり、これまではスカイネットは自意識に目覚めた軍事コンピュータで、人類抹殺を目論む人とはまったく相容れない存在と思われていたが、そうではない可能性もあるということだ。人類を裏切ってスカイネットと共謀したり、手駒となったりしている人間、さらにはスカイネットを裏から操っている人間がいるのではないか、ということである。もしかしたら、単に研究を進める上で人間の科学者がいた方が便利だから、という理由で強制的に働かせているだけという可能性もある。しかし、何か映像からは、進んでスカイネットに協力している人間もいそうな感じがするし、ジャッジメント・デイそのものも実は人の手によって起こされたのではないか? と疑ってしまいたくなるような臭いも感じられた。スカイネットが人類を滅ぼさなかったのは、最初から軍事コンピュータの人類に対する反乱と見せかけた、どこか(アメリカだろうけど)の権力中枢の一握りの人間が企図した「人減らし」だったのでは? などとも妄想してしまったりするのである。


 スカイネットに対し、どうも自意識の芽生えた機械というイメージを今ひとつ信じ切れないのは、ターミネーターの開発の手がゆっくりとしている雰囲気だからだ。旧シリーズでは、T-800もそうだがT-1000など、人類の技術で作るには、このあと世紀単位で時間が進まなければできそうにない技術が披露されてきたわけだが、どうも今回のスカイネットからはそうした人智を超越した技術革新の速さのようなものを感じられない。コンピュータの思考(演算)速度ならもっと技術が進んでいそうに思えるのだが、T4では比較的人類が対抗しやすい状況である。どうにも、スカイネットの技術力の進展が何かゆっくりとしている気がするのだ。そうした部分も、スカイネットの裏に人が潜んでいるように思えてしまう部分だったりする。スカイネットが本当に自意識に目覚め、自らの意志で人類に対し反旗を翻したのか、という点も要チェックというわけだ。


ジョンがスカイネット内に侵入したところと思われるシーン。何が隠されているのか? T-600。インタビュールームに設置されていた撮影用ロボットと思われる T-600の頭部。おそらくスカイネット内と思われるが、なぜ飾られているのかは不明

3.レジスタンスはどんな装備?

 ロサンゼルスが舞台なので、レジスタンスは当然米軍や警察などの武器を使用しているはず。実際、ちらっとだが、攻撃機A-10サンダーボルトIIを確認できた。ジョンがレジスタンスの戦闘ヘリ(名称不明)の下敷きになったT-600(もしかしたらT-700)のエンドスケルトンの頭部を撃ち抜いてとどめを刺すシーンがあるが、その際のアサルトライフルが米軍採用のものなかどうかは不明。最新中の最新の銃火器に詳しい人ならわかるのかも知れないが、手元の資料では同じ形状のアサルトライフルは見つからなかったので、なんともいえないところである。しかし、ジャッジメント・デイから10年経っている世界で、銃火器はまだしも、攻撃機や戦闘ヘリなどがよく維持されていたものだ。報復で他国から発射されたミサイルが軍事基地などを襲いそうな気がするが、それをくぐり抜け、なおかつ生き残った人々がメンテナンスして稼動できるように維持し続けていたのだろう。何はともあれ、生き残った人間たちがみんなで力を合わせてがんばっているようなので、レジスタンスには有効活用してもらいたいところだ。


T4日本版正式ロゴ
4.原題の副題「SALVATION」=救済の意味とは?

 これまた非常に重要なキーワードとなっているようで、誰が誰を救済するのか、何の救済なのか、考えどころのある副題である。ジョン・コナーにとっての救済なのか、人類にとっての救済なのか。ジョンには愛妻ケイト(T3では、ジョンに次ぐレジスタンスのサブリーダーという設定)がおり、彼女はジョンの子供を身ごもっており(トレーラー映像1分10秒ぐらいのところには、ジョンがケイトのお腹に優しく手をあてがうシーンがある)、もしそれが事実なら、ジョンにとっての救済の1つではないかと思われる。また、自己犠牲がキーワードなわけだが、ジョンが自分の子供のために死地へ赴くということがその1つなのかも知れない。しかし、この副題にはもっと意味があるような感じがしてならず、日本語版のタイトルからは削られてしまっているのが少し残念である。


USティザーポスター。鳥瞰図の街(LA?)の風景がT-600の顔となっている
5.「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ」との差異は?

 米テレビドラマシリーズの「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ」(以下TSCC)。現在国内では、日本語版ファーストシーズン(全9話)のDVD-BOXが発売中だが、T2とT4の橋渡しになる作品として、重要な位置づけとなっている。しかし、ジャッジメント・デイがT4の2008年に対して、TSCCは2011年。T4ではジョンが30代とされるが、「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ」でコナー親子が1999年から2007年にタイムスリップする関係で、2018年時点では20代半ばのはず。いくつか食い違いが発生しているのだが、そこら辺はどうなるのか不明である。TSCCは現在進行形のドラマだから、今後、T4に合わせてジャッジメント・デイが早まったり、ジョンがまた過去に戻ったりとかするのかも知れない。また、もしかしたら時間軸上で一緒なのは1話のラストでタイムスリップするまでで、タイムスリップしなかった世界の延長にT4があるのかも知れない(そのほか、TSCCの美少女型ターミネーターのキャメロン・フィリップスことTOK715型がタイムスリップしてこなかった世界の延長上がT4の世界といったことも考えられる)。せっかくだから、こうした部分も整合性を取ってほしいところである(というか、取られていると思いたい)。


 というわけで、だいぶ妄想も入っているが(笑)、インタビュー&フッテージ映像レポートいかがだっただろうか。さすがに今回は、T3の時のように物足りない感はなく、内容が名前負けしない大作らしい大作であることを感じられる。今後もイベントやプレス向け試写会などが予定されているので、きっと新たな情報が入ることと思う。その時はまたお届けするので、ぜひ期待して待っていてほしい。


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「ターミネーター4」
6月13日より全国ロードショー
<6月6日(土)・6月7日(日)先行上映決定!>
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給


URL
  ターミネーター4
  http://www.sonypictures.jp/movies/terminatorsalvation/

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( デイビー日高 )
2009/03/19 20:54

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