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ベンチャー4社が「次世代ロボット市場創造連盟」を発足 |
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連盟の会長にはテムザックの高本陽一代表取締役が就任し、本部はビジネスデザイン研究所内に設置。今後は、月1回程度のペースで会議を行なっていくという。 21世紀に入り、最初の10年があと数年で終わろうとしているが、いまだに家庭用ロボットは普及しているとは言い難い。もちろん弊誌でも取り上げているように、数々のロボットが実用化されてはいるのだが、市場規模でみると家電製品などとは比較にならないほど小さい。 その原因の1つとしては、価格の割高感があるだろう。10万台規模で売れるようになれば量産効果も出てくるだろうが、生産台数が少ない→価格が高くなる→あまり売れない、という負のループから抜け出していないのが現状だ。もちろん価格の問題だけではなくて、誰もが「欲しい」と思えるような魅力的な製品を作っていく必要があるのだが、4社が協力することで、市場規模の拡大→価格が安くなる→さらに売れる、という正のループを早く実現したいというのが連盟設立の狙いと言える。 今まで、市場化の努力は各社が独自に行なっていたが、1社でできることには限りがある。しかし今後、連盟が発足したことで以下のような効果が期待できるという。 1.ロボット製品を開発・販売して積み上げてきた顧客ニーズや問題解決の知見を、相互に融通しあえること 2.マーケティング、社会的な啓蒙・宣伝活動などを共同で行なうことにより、規模の効果が発揮できること 3.参加企業はそれぞれ本社を福岡、愛知、東京、大阪に置いているので、各地域経済への貢献はもとより、今回の提携で全国横断的な事業ネットワークを強化できること 4.従来1社の体力では対応に限界があった外国政府・海外企業(特にアジア)との連携を、共同で進められること 「単独でやっていても(販売は)非常に難しい。デパートの片隅に(テムザックの)ロボリアが置いてあっても、誰にも気付いてもらえない」と連盟会長の高本氏は語る。「ロボリアを買うか買わないかの選択ではなくて、ロボリアを買うのか、miuro(ZMP)を買うのか、イフボット(ビジネスデザイン研究所)を買うのか、それともヴイストンのロボットを買うのか、というように、もっと選択肢を増やしたい。それによって、少しでも産業の活性化ができるのではないかと考えている」と期待を述べた。
この連盟は、韓国が国を挙げてロボット産業の育成に取り組んでいることに危機感を抱いた高本氏の働きかけで発足が決まったという。それがつい先月のことで、今回の会見は「やります!」という決意表明に近いものだったが(だから“決起発表会”と題されていたのだろう)、具体的な動きについては今後詰めていくことになるようだ。 また、情報交換やマーケティング面での協力だけではなくて、共同で製品を開発することも考えられている。製品の具体像については、会見ではまだ見えてこなかったが、高本氏は「例えば、我々は移動体通信でロボットを遠隔制御できるボードを持っている。それを提供すれば、他社のロボットも携帯電話で操作できるようになる。各社とも得意分野が少しずつ違うので、協力することでもっといいものができるようになる」と述べていた。
■URL テムザック http://www.tmsuk.co.jp/ ビジネスデザイン研究所 http://www.business-design.co.jp/ ゼット・エム・ピー http://www.zmp.co.jp/ ヴイストン http://www.vstone.co.jp/
（ 大塚 実 ）
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