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「WRO 2007 国際大会」が開催された台北市の台湾大学スポーツセンター(NTU Sports Center)
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11月17日、18日の両日、台北市の台湾大学スポーツセンター(NTU Sports Center)において、「WRO2007国際大会」が開催された【写真1】。WRO(World Robot Olympiad)は、自律型ロボット製作とプログラム開発の技術を競い合う、青少年のためのロボットコンテストの祭典だ。教育用レゴマインドストームを利用して、与えられた競技や課題をクリアする創造性と、問題解決能力の育成を目指しているという。
本大会は、国立シンガポールサイエンスセンターの発案により2004年からスタートし、今年で4回目を迎えた。年々その規模も大きくなってきており、今年は参加国も23に増えている。世界各国の予選会に参加した約9,640チームの中から、ひとつずつ駒を進めてきた200チームほどの強豪が、国際大会という晴れのひのき舞台に立った【写真2】。
本大会では、日本から小・中・高校、合わせて10チームが決戦に挑んだ。今回、台湾での開催ということもあり、レギュラーカテゴリーの小学生部門および中学生部門では1位から3位までを台湾勢が独占するという状況だったが、高校部門で遂に日本チームが優勝を果たした。1位の栄冠に輝いたのは、神奈川県立磯子工業高等学校のX(イクス磯工チーム(尾花健司コーチ)。チームメンバーの安田敬太さん、鈴木聡さん、高山壮真さんや関係者らスタッフは、日本チーム初となる快挙に、日の丸を掲げ、満面の笑みで応援の観衆に応えていた【写真3】。
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【写真2】2日目に行なわれた式典の模様。世界各国から来賓も多く招かれ、お国柄を象徴するような伝統的なイベントも催された
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【写真3】レギュラーカテゴリーの高校部門で優勝を果たした神奈川県立磯子工業高等学校のX(イクス)磯工チームの皆さん
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【写真4】大学生の部門展示において、ゴールデンアワードを手にした神奈川工科大学の安西・内田ペア
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このほかにも、3位入賞は逃したものの、栃木県立宇都宮工業高等学校の生産システム研究部など、4位から7位ぐらいまでに与えられる優秀賞に選ばれたチームも多数あり、大会を総じて国内チームが善戦した結果となった。また、大学生部門の展示でも日本から唯一の参加となる神奈川工科大学の安西・内田ペア(吉野和芳コーチ)が、階段をゆっくりと歩行していく相撲力士のようなロボットを製作し、ゴールデンアワードを受賞した【写真4】。
WRO2007国際大会の模様については、レギュラー部門の日本チームの活躍と、オープン部門のユニークなレゴ作品に分けて、後日改めて詳細を報告する予定。来年は当地、日本(横浜)において、WRO国際大会が開催されることも決まっている。さらに多くのチームからの参戦も予定されているが、いよいよ国内での開催となるだけに、今回の日本チームの優勝を機に、他チームの戦いにも大きな弾みがつきそうだ。
■URL
WRO2007
http://www.wroj.org/2007/index.html
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・ 「ET×ロボット2007 パート2」レポート ~WRO Japan 2007 関西地区予選会同時開催(2007/08/27)
( 井上猛雄 )
2007/11/22 15:52
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