独立行政法人理化学研究所は、9日、国立大学法人名古屋大学、NTTドコモ東海らと共同で、内視鏡手術中に必要な器具を術者へ渡すロボットを開発したことを発表した。
最大20本の鉗子を搭載可能なマガジンと、ロボットアームを備え、術者が音声で指示を出すことで、ロボットが必要な鉗子を術者に手渡すもの。不要になった鉗子を返却台に載せると、ロボットが自動的に鉗子を回収する。鉗子の取り出しは平均6秒、返却は平均9秒で作業が可能。交換時間に伴う手術の中断も少なく、術者のストレスも解消するという。また、携帯電話(NTTドコモ FOMA)の端末を使い、携帯の画面を見ながらボタン操作で鉗子を取り出すこともできる。
患者への負担が少なく、世界的に増加傾向にある内視鏡手術では、特殊な器具(鉗子)を多数必要とする。しかし、適切な器具を術者に手渡すことができる知識を持った看護師が少子高齢化の影響により世界的に不足していることから、今回のロボットが開発されたという。
今回の研究成果は、10月11日から名古屋市東区の名古屋栄ビルディング12階で開催される「中経連テクノフェア2007」に出展される。
■URL
理化学研究所
http://www.riken.go.jp/
ニュースリリース
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2007/071009/detail.html
名古屋大学
http://www.nagoya-u.ac.jp/
NTTドコモ東海
http://www.docomo-tokai.co.jp/
( 清宮信志 )
2007/10/10 19:40
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