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セールス・オンデマンド、新型「ルンバ 500」シリーズを10月1日に発売


 セールス・オンデマンド株式会社は、米iRobotの開発した新型自動掃除機「ルンバ 500シリーズ」を10月1日より発売する。価格は、上位モデルの「ルンバ570」が94,500円、下位モデルの「ルンバ530」が79,800円。

 人口知能「AWARE」がさらに進化し、ルンバ自身が部屋の大きさや形状を認識し、最適な清掃ルートを常に判断しながら動作する。また、ホコリセンサーを内蔵し、汚れがひどい箇所を検出すると、その場で回転を繰り返して重点的に掃除したりするなど、より柔軟性が増した。

 障害物の回避機能も強化。ルンバは本体前方に設置されたバンパーに物が触れると回避動作をするが、従来のルンバは、掃除中に家具などの障害物に行き当たった場合、そのままの速度で衝突してから回避していた。

 今回のモデルでは、本体前面のバンパー内に赤外線センサーを内蔵し、障害物との距離を計測可能になった。これにより、障害物に近づくと、徐々に移動速度を落とし、緩やかな速度で障害物に触れてから回避動作をするようになり、家具などに与える衝撃が少なくなった。同社ではこれを「ソフトタッチバンパー」と呼んでいる。

 また、からまり防止機能も搭載。従来は、絨毯のフリンジや電源コードなどを本体下部のブラシに巻き込むと動作が停止してしまったが、今回のモデルでは、異物を巻き込んで負荷がかかると、ブラシが逆回転し、自動的に異物を放出、掃除を続行するようになった。

 本体下面のブラシ類も強化された。従来機では2本だったエッジクリーニングブラシが6本に拡張したほか、メインブラシ、フレキシブルブラシから構成されるデュアルパワーブラシは回転速度がアップ。密着ワイパー型吸引口は、幅1mmまで吸引口を狭め、より吸引効果を高めた。同社は、この3段階クリーニングシステムと、ルンバのAIである「AWARE」を総称して「マルチベクトル集塵」と名付けている。


ブラックとシルバーを基調としたカラーの上位モデル「ルンバ570」 ホワイトを基調とした下位モデル「ルンバ530」 バンパー部分には赤外線測距センサーが内蔵された

ルンバ570の操作パネル。スケジューラなどのボタンが配置されている ルンバ530の操作パネル 【動画】ルンバ530によるデモの様子。段差センサーにより、テーブルから落下しない。また、従来モデルに比べて大幅に動作音が低くなった

6本に増えた「エッジクリーニングブラシ」 中央に組み込まれているのが「デュアルパワーブラシ」 中心近くにある黒いヒダ状のものが「密着ワイパー型吸引口」。ラバー製で柔らかく、床に密着してホコリを吸い上げる

集塵ボックスは簡単に取り外せる 集塵ボックスのフィルター メインブラシ(手前)とフレキシブルブラシ。フィルターやブラシ類は消耗品として購入可能

「お部屋ナビ」(写真左)と「バーチャルウォール」
 上位モデルのルンバ570には新機能「ライトハウス」が利用可能な赤外線マーカー「お部屋ナビ」が2個付属する。ライトハウス機能は、ルンバが複数の部屋を順番に掃除する機能で、たとえば、最初の部屋の出入り口にお部屋ナビを設置すると、そこに赤外線の壁が発生し、ルンバはその部屋から出ることなく掃除をする。ルンバが掃除を終えたと判断すると、ルンバ自身がお部屋ナビに信号を送り、赤外線の照射を停止、ルンバが次の部屋に移動すると再び赤外線の壁が発生し、ルンバは移動後の部屋で掃除を続ける。

 また、スケジュール機能も搭載し、掃除をさせたい曜日や時間を設定することで、自動的に掃除をさせることができるほか、「ワイヤレスコマンドセンサー」と呼ばれるリモコンも付属。リモコン経由でルンバを操作したり、スケジュールを設定することができる。

 下位モデルの530には、お部屋ナビの変わりに、ルンバの行動範囲の制限だけが可能な「バーチャルウォール」が2個付属。スケジュール機能、リモコン機能は省略されている。そのほかの仕様はルンバ570と同等。

 本体サイズは340×92mm(直径×高さ)、重量約3.7kg。電源は充電式ニッケル水素バッテリで、バッテリ駆動時間は通常清掃モード時で最大60分。交換用バッテリは10,500円。バッテリ交換は本体裏側にネジ止めされたパネルをドライバーで外す必要がある。そのほか、ブラシ類やフィルターなどの消耗品も用意される。


セールス・オンデマンド株式会社 代表取締役社長 木幡民夫氏
 セールス・オンデマンド株式会社は、ルンバの総代理店として2004年4月に設立された。同社代表取締役社長 木幡民夫氏は、「ルンバは全世界で250万台を売っている。そんな中、日本は、アメリカ・カナダを除いた世界市場では販売台数が1位となった。第2位の韓国に大きく差を付けている」とし、日本での販売が好調であるとした。現在の日本国内での販売台数は約4万台。

 「ルンバは2002年に初代モデルが発売されたが、日本では流通政策の失敗により、成功とはほど遠かった。その後、セールス・オンデマンドが正規代理店になり、価格政策、アフターサービスの強化など、マーケティングの強化を図り、マイナスからのスタートを切った」と、参入当初の厳しい状況を語った。その後の出荷台数は順調に伸び、第二期の初年度比較で300%、第三期の前年度比較で240%の成長を続け、今年度は170%の成長を見込んでいるという。

 木幡氏は、「ビル・ゲイツも21世紀はロボットの世紀と言っているが、巨大なロボットマーケットが近いうちに出現する。ロボットカテゴリの圧倒的なディーラーカンパニーとして、人の暮らしの役に立つ会社として日本の家庭生活に根を張っていきたい」などとも語り、ロボット市場開拓に向けた自信を見せた。


会場では、家電評論家の戸井田園子さんと、タレントの岡田美里さんによるトークショーも行なわれた。ともにルンバのリアルユーザーであり、その利便性について熱く語っていた デモ中にコースを外れたルンバを慣れた手つきで広い上げる岡田さん。ルンバを使うことで、自分の時間が増えるのが嬉しいという

URL
  セールス・オンデマンド
  http://www.salesondemand.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.salesondemand.co.jp/500s/press.html


( 清宮信志 )
2007/09/14 00:03

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