財団法人機械産業記念事業財団(TEPIA)は、9月8日から北青山にある機械産業記念館(TEPIA)にて、「ちえものづくり展~社会を豊かにする最先端技術~」を開催する。会期は2007年7月20日まで。入場は無料。
7日には記者発表会と事前内覧会が開催された。TEPIA会長の福川伸次氏は、日本が伝統的に優れているものづくりを生かしながら、近年の最先端技術の融合によって新たな発展をみせる日本の製造業の強さと将来展望を紹介することが目的だと語った。「ちえ」が組み込まれた製品と、製品を作り出すプロセスから見出される「ちえ」、それぞれに焦点をあてて両面から「ものづくり」を解説することを狙ったという。
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TEPIA会長 福川伸次氏
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来年7月までの展示会だが、会期中は3つのパートに分かれている。パート1「身近に探る ちえものづくり」は9月8日から12月23日まで、パート2「社会を支える ちえものづくり」は2007年1月19日から3月23日まで。パート3「未来を創る ちえものづくり」は2007年4月11日から7月20日までの予定となっている。
展示会場内は5つのゾーンで構成されている。
まずフロント展示として、凧と飛行機を融合させた「カイトプレーンシステム」が展示されている。株式会社スカイリモートによるもので、雲仙普賢岳の災害時の撮影に活躍したという。
プロローグのAゾーンでは日本を代表する製造業として日本自動車産業の歴史が紹介されている。直噴エンジン制御システムを例に、実物部品をつかってカーエレクトロニクスが紹介されている。Aゾーンでは会期中とおして自動車の展示が行なわれる予定。
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エントランス
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小型無人航空機「カイトプレーン」。プログラムされた経路で自動制御で飛行できる
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車の歴史がミニチュアとパネルで展示されている
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ガソリンエンジン制御システム
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エンジンを電子制御するエンジンエレクトロニック・コントロール・ユニット(ECU)
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エンジンのカットモデルなども展示されている
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Bゾーンは、最初の会期であるパート1では「明日を豊かにするちえものづくり」として、モバイル端末や家電と並んで、松下電器産業株式会社の「お掃除ロボット」搭載「冷暖房タイプインバータールームエアコン」、シチズン時計株式会社によるマイクロサッカーロボット「Eco-Be!」や、株式会社アールエフのカプセル内視鏡「Sayaka」などが展示されている。
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家電などが展示されているBゾーン
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シチズン時計株式会社による「I:VIRT」。Bluetoothを搭載したケータイ連動型腕時計
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シチズン時計株式会社による小型サッカーロボット「Eco-Be!」。赤外線通信でコントロールできる
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松下電器産業株式会社による「お掃除ロボット」搭載「冷暖房タイプインバータールームエアコン」
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株式会社アールエフのカプセル内視鏡「Sayaka」の形状見本
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内部の仕組み
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分かりやすい模型も展示されている
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正和電工株式会社による介護用家具調イス式トイレ「バイオラックス」
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産業用ロボット・テスター機器の開発を行なってきた株式会社松村テクノロジーによる多通過紙幣真偽鑑別器「MATSUMURA 4+1 EXC-6700」
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株式会社テムザックによる留守番ロボット「ロボリア」
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Cゾーンは展示のメインゾーン。「生産工程にみられるちえものづくり」として、携帯電話を分解して構造を紹介。それを例に製品の製造プロセス、生産工程が紹介されている。また、高密度実装技術の紹介や、ものづくりにおける「人」の重要性を伝えるための出展企業の経営者へのインタビュー映像上映、子どもが気軽に体験学習できる「ハンズオンテーブル」が設置されている。
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Cゾーン
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レゴブロックを使ってセル生産とライン生産を解説
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工具なども少しだが展示されている
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携帯電話に使われている部品と構造を分解によって解説
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CCDカメラ進化の様子。右が'80年代後半のモノクロCCDカメラ
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電子オルゴールと機械式のオルゴールを並べて、機構と制御の違いをアピール
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なおパネルでは「からくり人形」と「ホビーロボット」が比較されている。今後、パネルの内容に実物展示を合わせる努力もしていくとのこと
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Dゾーンは「元気印のちえものづくり」として中小企業のオンリーワン技術の例として、岡野工業株式会社による痛くない注射針「ナノパス33」、ナカシマプロペラ株式会社による「人工関節」ほかが展示されている。
Eゾーンはエピローグとして、ものづくりにチャレンジしている人たちの「ひと言コメント映像」が上映されている。
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ナカシマプロペラ株式会社によるカスタムメイド人工関節
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生体適合性の高いチタン合金、Co-Cr-Mo合金を使っているという
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本多電子株式会社による超音波エコー利用の医療診断装置
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根本特殊化学株式会社による「N夜光(ルミノーバ)」。従来の夜光塗料の10倍明るく10倍長く発光する
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締めくくりは一言コメント映像
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「ものづくりは製品だけでは表せない。製品を作る過程がものづくり。つまり、ものづくりとは行為であり人である。そこが大事だと思い、ものづくりという行為を展示することを努力したつもりだ」とTEPIA常務理事 本田幸雄氏は語った。
このほか、イベント会期中には、子供向けのものづくりイベントを数回実施する予定だという。
■URL
TEPIA
http://www.tepia.jp/
ちえものづくり展
http://www.tepia.jp/exhibition/index.html
( 森山和道 )
2006/09/07 20:37
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