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ロボスクエアで鯛ロボット公開
〜開発者の講演も


 2月14日、15日の2日間、福岡市早良区のTNC放送会館内にあるロボスクエアで、北九州市立大学国際環境工学部山本研究室で開発された鯛ロボットの公開実験があった。また14日には開発者の山本郁夫教授による講演会も行なわれた。


福岡市で初の鯛ロボット公開

 北九州市立大学山本研究室で開発された鯛ロボットは「本物の鯛そっくりに泳ぐロボット」として有名となったロボットだ。これまでイノベーションギャラリー、北九州市立大学オープンキャンパス、産学マッチングフェアと3回ほど一般向けに公開されているが、いずれも北九州市内での公開だった。

 今回、初めて鯛ロボットが北九州市以外から出て、福岡市のロボスクエアで公開された。

 ただ、当然鯛ロボットの公開実験には水槽が必要であり、そのためにいろいろと苦労もあったようである。

 ロボスクエアはロボットのための施設であり、水槽の持ち込みを全く想定していない。しかも鯛ロボットを泳がせるための水槽は、水を入れると5tもの重量となり、ロボスクエアの床の強度も問題視された。

 これに対してロボスクエアでは、TNC放送会館の設計者と連絡を取って強度的に問題ないことを確認し、最終的にはTNC放送会館側の許可を得て公開実験を行なうことになった。

 水槽の設置は公開の前日に行なわれ、ロボスクエアのバックヤードから水を引いて水を満たし、公開実験用の水槽の準備を完了した。

 公開実験当日の14日、15日は、時間を決めて日に3回、鯛ロボットを泳がせる公開実験を行なった。

 鯛ロボットは、弾性振動翼システムを使った尾びれの動きで水槽内を泳ぎ、見学者から「本物そっくり」と驚きの声が上がっていた。


ロボスクエアのあるTNC放送会館と福岡タワー 2月14日のロボスクエア。すでに水槽が設置されている ロボスクエアの中央に置かれた水槽。モニターには魚ロボットの映像が流れていた

出番を待つ鯛ロボット 鯛ロボットのアップ 鯛ロボットを沈めているところ

鯛ロボットが泳ぎ始めると、観客が集まってきた 【動画】水槽の中で泳ぐ鯛ロボット 説明をする女性スタッフ

泳ぐ鯛ロボットを正面から 【動画】泳ぐ鯛ロボットのアップ 鯛ロボットとロボスクエアのロボットたち

鯛ロボットの引き上げ。アゴのあたりから排水している 充電中の鯛ロボット

山本郁夫教授の講演会

 14日にはロボスクエアのセミナールームにおいて、山本郁夫教授による「今日のロボットとロボット技術について」という題目での講演会も行なわれた。

 「ロボットと先端技術の基礎セミナー」というサブタイトルがついており、ロボスクエアが開催したロボット技術について一般向けに開催するセミナーの1つという形になっていた。名前を見る限りでは現在のロボット技術全般の紹介のようだが、内容は山本教授が関わってきた移動ロボットの研究開発史が主な内容だった。


講演会の行なわれたセミナールーム 北九州市立大学の山本郁夫教授 ロボットの定義について

 山本教授は、海洋探査ロボット「うらしま」の開発に携わっていたことで知られており、海洋探査ロボット「うらしま」の動画を交えての紹介になった。

 うらしまは自律で海洋調査を行なうために開発されたロボットで、現在でも2005年2月に樹立した、自律による海中航行317kmの世界記録は破られていないそうだ。

 山本教授は弾性振動翼システムを1980年代に開発。当初は船に装着しての移動システムにすることを考えていたようだが、弾性振動翼システムを使った魚ロボットの開発を行なうようになった。山本教授は鯛ロボットの他にも鯨ロボットや鯉ロボット、弾性振動翼を水平に使ったマンタ(イトマキエイ)ロボットなどの数多くの魚ロボットを開発している。

 特にシーラカンスロボットは、ヒレがそれぞれ独立して動き、シーラカンスの研究者からも「本物によく似ている」と賞賛されたとのこと。

 魚ロボットはスクリュー推進と違って静かに移動できるので、水中での調査ロボットとして実用化できるのではないかとのことだった。


ひびきの学研都市で研究開発されている潜水ロボット「やじろBAY 自律潜水艇「うらしま」についての説明 うらしまが樹立した317kmの自律航行記録は未だに破られていない

弾性振動翼システムを使ったマンタロボット 泳ぐマンタロボット 宇宙遊エイ。単にダジャレのようだが、実際にスペースシャトルや国際宇宙ステーション内部での遊泳を考えて製作されたもの

鯛ロボット製作の様子。最終的には人の手で彩色がなされている ドラマにも登場した鯉ロボット

【動画】前方にカメラを搭載した魚ロボット 【動画】シーラカンスロボット

 山本教授は水中の移動ロボットだけでなく、飛行ロボットについての研究も行なっている。その1つがラジコンヘリを使った災害調査システムだ。これはラジコンヘリにカメラを搭載し、交通が遮断された被災地の状況を上空から把握しようというものだ。

 現在はラジコンで小型ヘリを操縦しているが、将来は自律機能を持たせ、指定した地域まで自動で飛んで上空から撮影した動画を送信する予定だ。

 山本教授は鯛ロボットだけでなく、多彩な移動ロボットを研究しており、実用化されるとさまざまな局面で活用されていくことになるだろう。


無線操縦ヘリコプターを使った災害調査システム その様子はNHKのニュースでも取り上げられた

URL
  ロボスクエア
  http://robosquare.city.fukuoka.lg.jp/
  北九州市立大学国際環境工学部機械システム工学科
  http://www.kitakyu-u.ac.jp/subject/env/system/index.html

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( 大林憲司 )
2009/03/09 18:03

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