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【 2009/04/17 】
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北九州市立大学が「手術用鉗子ロボット」開発
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【 2009/04/14 】
大盛況の「とよたこうせんCUP」レポート
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「第48回全日本模型ホビーショー」レポート
~ホビーロボット系の展示は縮小傾向に


 10月16日(木)~19日(日)に、幕張メッセ9・10ホールで日本プラモデル工業協同組合が主催する「第48回全日本模型ホビーショー」(以下ホビーショー)が開催された。ホビーショーは、プラモデルやラジコン関連の新製品展示会であり、今回で48回目となる歴史のある展示会だ。16日(木)と17日(金)は業者招待日で、18日(土)と19日(日)は一般公開日であった(入場料1,000円、中学生以下は無料)。

 今年は、国産プラモデルが誕生してから50年という節目の年であり、過去のプラモデルが展示されるなど、50周年記念イベントも行なわれた。ここでは、ロボット関連の製品を中心にレポートしていきたい。


ホビーショー会場となった幕張メッセ9・10ホール ホビーショーの入口ゲート 会場の様子。筆者が訪れたのは業界招待日なので、かなり空いていた

ロボット用新型サーボモーターなどを展示していた双葉電子工業

 双葉電子工業は、ロボット用コマンド式サーボモーターやコントローラーなどのロボット関連製品を展示していた。中でも注目の製品が、40kg・cmという大きなトルクを実現した、ロボット用コマンド式サーボモーター「RS405CB」である。大トルクを確実に伝達できるアルミ製サーボホーンが付属するほか、反対軸部品も付属するので、両支持構造を容易に実現できる。制御方式はRS485コマンド方式だが、別売りの変換ケーブルを使うことで、PWM方式にも対応する。RS405CBの発売時期は未定だが、価格は1万円台後半となるようだ。また、エイチ・ピー・アイ・ジャパンの「GR-001」に対応した統合型ロボットソフトウェア「SimROBOTO for ReF30A」のデモも行なわれていた。SimROBOTO for ReF30Aは、11月公開予定とのことだ。

 その他、コマンド式ギヤドモーター「RM601CR」(仮称)を利用した4輪ロボットや、同社のサーボモーターを利用して製作されたロボットが多数展示されており、来場者の関心を集めていた。


双葉電子工業のブース。ラジコン関連の製品が多数展示されていた 参考出展されていたロボット用コマンド式サーボモーター「RS405CB」。ブラシレスモーターを搭載しており、9.6V時に40kg・cmという大トルクを実現。可動範囲も300度と広い。アルミ製サーボホーンと反対軸部品が標準で付属していることも特徴。制御方式はRS485コマンド方式だが、別売りの変換ケーブルを使うことで、PWM方式にも対応する。なお、発売時期と価格は未定だが、価格については、他社の30kg・cm~40kg・cmのサーボモーターと同程度になるとのことだ 11月公開予定の統合型ロボットソフトウェア「SimROBOTO for ReF30A」。エイチ・ピー・アイ・ジャパンの「GR-001」に対応している

【動画】SimROBOTO for ReF30Aでは、3Dモデルでの動作シミュレーションも可能 ロボット用コマンド方式サーボモーター「RS601CR」。L字型ケースを採用しており、容易に直交2軸を実現できる コマンド方式ギヤドモーター「RM601CR」(仮称)を搭載したロボットの製作例。RM601CRも発売時期や価格は未定である

【動画】「RM601CR」を搭載したロボットの動き。実際はその場旋回や斜めの移動など、もっと多彩な動きが可能だ 双葉電子のロボット用サーボモーターを採用したロボットの製作例。一番左の犬型ロボットは、11月にエイチ・ピー・アイ・ジャパンから発売予定の「G-Dog」。その右の大きなロボットが「Aerobattler もん☆」(なぐ氏製作)、その右の小型ロボットは「ミニジュビロくん」(藤本勝治氏製作)、一番右が「メカでんでん」(大日本技研製作) 同じくロボットの製作例。左がエイチ・ピー・アイ・ジャパンから発売されている「G-ROBOTS GR-001」、右が「だちょうのぴーちゃん」(伊藤信一氏製作)

右の白いロボットは、GR-001をベースにした藤本勝治氏製作の「ff」(フォルテシモ) 左がペンギン型ロボット「メカ閣下」、中央が「RS601CR」の形状を活かして設計された「ReF60A」、右がスピーシーズから発売されている「SPC-101」

メカ閣下の外装はウェットスーツ素材でできており、水に浸けても内部に水が入らない メカ閣下の外装を一部剥いだところ。中のフレームも非常に精巧にできており、ペンギンらしい動きが可能だ

RB2000の19軸拡張キット付きが新登場

 日本遠隔制御のブースでは、二足歩行ロボットキット「RB2000」のデモが行なわれていた。デモに使われていたのは、オプションの「腰YAW軸拡張キット」を組み込んだ機体で、ヨー軸を活かしたダイナミックなモーションが魅力だ。また、RB2000とオプションの19軸拡張キットがセットになった19軸仕様のキットも新たに追加された。19軸仕様で99,750円と10万円を切る価格を実現しており、コストパフォーマンスが高い。動きも機敏なので、バトルやサッカーなど、さまざまな場面で活躍するだろう。


日本遠隔制御のロボットキット「RB2000」に、オプションの腰YAW軸拡張キットを組み込んだもの 「RB2000」に19軸拡張キットが同梱された19軸仕様のキットが新たに追加された。19軸で10万円を切る価格は非常に魅力的だ

【動画】腰YAW軸拡張キットが組み込まれた「RB2000」の動き。ヨー軸を活かした腕回転攻撃などが可能だ 同社のサーボモーターを採用したロボットの製作例。「ROBO_JAPAN 2008」にも展示されていた「CHERRY BOMBER DS」。DSは、ダクテッドスクランダーの略で、両肩にダクテッドファンが搭載されており、浮上することが可能

ハイテックではROBONOVA-I用新オプションを展示

 ハイテックマルチプレックスジャパンは、ROBONOVA-I用の新オプション「ハンドグリッパー」や「ヒップジョイント」、無線送受信機、ロボットスタンドなどを展示していたが、ロボットを動かすデモは行なっていなかった。


ハイテックマルチプレックスジャパンのロボット関連展示コーナー。同社の二足歩行ロボットキット「ROBONOVA-I」の新オプションなどが展示されていた 「ROBONOVA-I」に、新オプションの「ハンドグリッパー」と「ヒップジョイント」を搭載したもの。ハンドグリッパーとヒップジョイントは、セットで29,800円で販売される。また、ロボットスタンド(4,500円)の販売も開始された

ハンドグリッパーとヒップジョイントのアップ。ハンドグリッパーの搭載により、手でものを掴むことが可能になり、ヒップジョイントにより、脚ヨー軸が追加される 「ROBONOVA-I」用の無線送受信機。ラジコン用の4chプロポを利用している

エコロジーを意識した工作キットやロボット用ネジセットを展示していたタミヤ

 タミヤのブースでは、新製品のソーラー発電工作セットや、ロボクラフトシリーズの最新製品「手回し発電」シリーズが展示されていた。ソーラー発電工作セットは、ソーラーパネルを搭載したチャージステーションと、スーパーキャパシターを内蔵した車から構成されており、チャージステーションに車を載せることで、スーパーキャパシターへの充電が行なわれる。晴れの日の太陽光なら、約3~5分の充電で約3分間走れるとのことで、屋外でレースをさせるのも面白そうだ。また、手回し発電シリーズは、全部で3種類あり、ハンドルを回すことでできた電気で動作する。速くハンドルを回せば、ロボットも速く動くし、ハンドルを逆に回せば、電極が逆になるのでロボットも逆に動く。教育用としても優れているだろう。

 また、楽しい工作シリーズの新製品として、3種類のネジセットが展示されていた。これらのネジセットは、かわさきロボットや相撲ロボットなどのロボット製作に適したサイズや形になっている。


タミヤのエコロジーを意識した工作キット 12月発売予定の新製品「ソーラー発電工作セット」(4,410円)。ソーラーパネルを搭載したチャージステーション、スーパーキャパシターを内蔵した車、カートから構成される 車の外装はスケルトンになっており、内部の構造がよくわかる

プラモデルのような組み立てキットになっているが、組み立ては簡単だ このようにチャージステーションに車を載せて、スーパーキャパシターの充電を行なう 車の心臓部。黒い円筒状のパーツが、電気を貯めるスーパーキャパシターだ。2.3V/3.3Fという大容量のものが使われている

【動画】車が走る様子。なかなかスピードも速い 光量と蓄電時間による走行時間の目安。晴れの日の太陽光なら約3~5分の充電で、約3分間の走行が可能。室内の蛍光灯での蓄電は不可 ロボクラフトシリーズの最新製品「手回し発電・2足歩行メカ」。右側の発電機のハンドルを手で回すことで発電が行なわれ、左側のメカが動く

同じく「手回し発電・4足歩行メカ」 こちらは「手回し発電・クランク歩行メカ」 【動画】「手回し発電・2足歩行メカ」の動き。ハンドルを速く回せばメカも速く動き、ハンドルを逆に回せばメカもバックする

【動画】「手回し発電・4足歩行メカ」の動き 【動画】「クランク歩行メカ」の動き。2台で相撲をとることができる

11月15日発売のネジセット。ロボット製作に便利な長さのネジが揃っている。価格は全て315円 ネジセットの解説。必要なワッシャーやナットも付属している

京商や近藤科学はロボットに関する展示は一般公開日のみ

 京商や近藤科学は、例年通り、業者招待日にはロボット関連展示は一切行なっておらず、一般公開日のみ、ロボットデモを行なうとのことであった。そこで、ロボットとは直接関係ないが、個人的に興味を持った製品を紹介する。


京商の超小型RCカー「dNaNo」のタイムを計測できる「KYOSHO ICタグ ラップカウンター(ホームエディション) フラットケーブル状のラップタイムディテクターをUSB経由でパソコンに接続し、付属ソフトを走らせる。dNaNoには1台ごとに固有の番号を持つICタグが内蔵されており、ラップタイムディテクターの上を通過させることで、ラップタイムを計測できる 【動画】ラップカウンターの動作の様子。液晶画面の左上に注目。dNaNoがラップタイムディテクターの上を通過するたびに、ラップタイムが追加されている

KHRシリーズやロボット用サーボモーターで有名な近藤科学のブース。業者招待日は、ロボット関連の展示やデモは行なっていなかったが、一般公開日にはロボットのデモを行なったようだ 近藤科学が参考出展していた「USB接続2.4GHzバンドモニター UBM-1」。PCのUSBポートに接続することで、2.4GHz帯の電波使用状況を一目で確認できる USB接続2.4GHzバンドモニター UBM-1の動作の様子。各チャンネルの状況がリアルタイムでグラフ表示される

昭和30年代のロボットプラモデル展も

 今年は国際プラモデル誕生50周年ということで、いくつかの記念イベントや記念展示が行なわれていた。ここでは、「昭和30年代のロボットプラモデル展」の様子を紹介しよう。現在40代や50代の方は、小さい頃こうしたロボットプラモデルに憧れていたという人も多いのではないだろうか。

 ホビーショーは、もともとプラモデルやラジコンの展示会ということもあり、ホビーロボットに関する展示はあまり多くないのだが、昨年に比べても、ホビーロボット関連の展示スペースが減っていた。G-Dogなどの新製品も展示されてはいたが、KHR-1の登場で注目を集めたホビーロボット市場も、やや停滞期に入ったのではないかという印象を受けた。


国産プラモデル誕生50周年記念イベントの1つとして、「昭和30年代のロボットプラモデル展」が行なわれていた 昭和30年代の貴重なロボットプラモデル ロボットプラモデルの外箱。書かれている説明文も面白い

コグレモケイのロボットシリーズNo.2「コントラストサイボーグ」 外箱の後ろに展示されているのは外箱の原画。これらも貴重な資料だ イマイのロボットシリーズNo.11「マグマ大使」。13モーターが取り付け済みで、歩くことができる

同じくイマイのロボットシリーズNo.7「V3号」。こちらもモーターを搭載可能 「V3号」はレンズ球で目が光り、ミサイル弾を発射できる。「目はらんらんと電光を出し~」という説明が面白い イマイのロボットシリーズNo.1「ビッグサンダー」。こちらはリモコン付きの豪華仕様だ

右が「ビッグサンダー」。リモコンの線が延びている いわずとしれた「鉄人28号」 「鉄人28号」には15モーターが搭載される

「鉄人28号」の外箱。絵の感じがレトロでいい こちらはイマイのロボットシリーズNo.2の「鉄人28号」。操縦者の正太郎君も付属 イマイの「鉄人28号」と正太郎君のアップ

「ペギラ」と「ブースカ」。ロボットというより怪獣のような気もするが…… お金が大好きな怪獣「カネゴン」。「守銭奴の権化」というキャッチフレーズもすごい ロボットといえばやはり鉄腕アトムは外せない。イマイのロボットシリーズNo.3「鉄腕アトム」の外箱

イマイの「鉄腕アトム」。左にあるのはリモコン アトムとマグマ大使など プラモデル用モーターといえば、筆者はやはりマブチモーターを思い浮かべるが、過去にはNKKマイモーターやサハラモーターというモーターもあったそうだ

水中モーターや船舶用モーターなど、水中モーターはマイナーチェンジが行なわれ、タミヤから発売されている プラモデルに入っていたセメダインのパッケージ

URL
  第48回全日本模型ホビーショー
  http://business1.plala.or.jp/plamodel/2008/index.html

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「第47回全日本模型ホビーショー」レポート
~双葉電子がロボット用新サーボモーターを展示(2007/10/12)



( 石井英男 )
2008/10/27 15:21

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