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ヴイストン、「Vstone Tichno」を開発
〜身長130cmのプラットフォームロボット


 2008年5月26日、ヴイストン株式会社は身長130cmの二足歩行型プラットフォームロボット「Vstone Tichno(ヴイストン ティクノ)」の報道機関向け発表会を行なった。

 「Vstone Tichno」は、ロボットラボラトリーによる「ディスプレイ・キャラクターロボットプラットホームの実用化プロジェクト」として、ヴイストンと日本遠隔制御が共同開発を行なっていたもので、約9カ月の開発期間を経て制作されたロボットである。従って、今回「Vstone Tichno」という形で発表されているが、実際に運用される際には「Vstone Tichno」というロボットとしてだけではなく、企業から依頼される広告などの内容に合わせて、外観を中心としたデザインを変更してレンタルされる“プラットフォーム”としての利用が想定されている。


「Vstone Tichno」 男の子にも女の子にも見えるシルエットは狙ったものだという 【動画】「Vstone Tichno」の登場から自己紹介まで

 自由度は首に3、腰に1、腕が3×2、足が5×2の計22軸。首の自由度が多いおかげで、動きに表情をつけられるのが特徴だろう。また、足のピッチ軸には平行リンク機構を採用。膝はトルク330kgf・cmの新開発サーボモータ2つによって駆動しており、動作は非常に安定しているという。

 身長130cmに対して重量は26kgと、同サイズの人間とほぼ同じ重量にできたのも、この平行リンク機構のおかげだという。フレームはアルミとカーボン材を使用し、外装にABS樹脂を採用。なるべく人を傷つけないようにカバーしている。

 コントロールボードは「VS-RC003HV」で、Robovie-Xに搭載されているものと全く同じもの。ゲームパッドでそのままコントロールすることができる。もちろんセンサ類を搭載すれば自律動作も可能だ。バッテリはニッケル水素電池の14.4V-7,200mAhが胴体に収納されていて、同体内には標準搭載の2軸のジャイロと3軸加速度センサのほかに、数kg分のセンサやPCなども搭載できるペイロードが残されている。

 同時にお披露目された「Vstone Tichno R」は、先日の「RoboCupジャパンオープン2007ぬまづ」のヒューマノイドリーグTeenSizeにて総合優勝を果たした機体で、「Vstone Tichno」と共通のサーボモータを使用しているロボットである。ただし、競技のために各部を“デザイン優先”から“性能優先”にした結果、フレームなどはほぼ別物になっているそうだ。


「Vstone Tichno R」 【動画】「Vstone Tichno R」の登場 【動画】キッカー「Vstone Tichno R」、キーパーはモデルのAITO君

【動画】AITO君がキッカーを努める場面もあった 【動画】「Vstone Tichno」のダンス。振り付けはヴイストンの近藤隆路さんが担当。「なにしろ重いので小型ロボットよりもだいぶ苦労しました」と語る

 「Vstone Tichno」のデザインを担当したのは、ヴイストンでクリエーターを務める浅井時也氏。同氏は活動的な雰囲気を醸し出す「体操着」をモチーフとしたデザインを採用。腰のくびれはロボットの直線的な体型に、人間の象徴的な曲線を取り込んだものだという

 ヴイストンの代表取締役社長・大和信夫氏は、記者発表の席で「これまで弊社に持ち込まれた企画の中で、ロボットを資産として持ちたくないとか、広告費の使い方にそぐわないという理由から立ち消えになった話は少なくなかった」と、開発のきっかけを紹介した。企画が立ち上がるたびにイチからロボットを開発していたのでは、開発コストもかかるし、リスクも大きい。また、近年は企業のプロモーションのサイクルが短くなっていることもあり、じっくり開発して長く使うというスタイルはなじまないのだという。

 そこで「Vstone Tichno」は、改造しやすいプラットフォームとしてのロボットを用意し、そこからカスタマイズしていく形で顧客側企業の要望に応えられるものとして開発されたのだ。ベースがあれば開発期間は短縮できるし、すでに現物があればイメージもしやすい。販売価格は1,000万円を切るくらいの価格が予想され、そのほかにも企業がイベントで使用するたびにレンタルする形(1日50万円くらいから可能らしい)での運用が考えられているそうだ。

 もちろん「Vstone Tichno」としてのキャラクター展開も視野に入っている。「キャラクターとして立ってくれば、キャラクタービジネスもできる。これまでイラストだったものが、実時間に存在しているものでこれだけ動く、となるところにすごい意味があるんです」と大和氏は語る。

 大和氏としてはレンタルという形が理想的だと考えているようで、「進化のスピードが速いロボットの世界で、常に最新技術を見てもらえる状態にしておくには、形状はこのままで、中身の技術を改良しながら、常に最新技術が反映されたロボットを提供していくことがいいのではないか」と述べていた。

 しかしレンタルといっても誰でも気軽に動かせるというわけではなく、ヴイストンからスタッフが付いて、サポートしつつ運用していく形にはなるようだ。相手は300kgf・cmクラスのモーターだけに“うっかり”でも致命的になる。また、この大きさのものが立っているだけでも危険なので、イザというときにつかめる取っ手を取り付けるなどの細かい改良を行なってからリリースされるようだ。


「Vstone Tichno」を見守るクリエーター浅井時也氏(左) ヴイストン株式会社代表取締役社長 大和信夫氏 身長126cmのAITO君と並ぶと、ちょうど同じくらいのサイズなのがわかる

「Vstone Tichno」の腰部分。シンプルな構造になっている 「Vstone Tichno R」の腰。比べてみると別物なのがわかる 発表スペースからのぞくことができた、ヴイストン社屋内のクレーン。「Vstone Tichno」はこのワイヤーにぶら下げてモーションを作ったという

URL
  ヴイストン
  http://www.vstone.co.jp/

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( 梓みきお )
2008/06/02 00:12

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