2007年12月8日~9日、昨年も行なわれたKYOSHOアスレチクスヒューマノイドカップの第二回大会が、東京・秋葉原のUDX内「AKIBA SQUARE」にて開催された。期間中の土曜日には会場内で第8回KONDO CUP(オープンクラス)が開催され、両イベントともに盛り上がりを見せていた。
● メイン競技は5m走!
KYOSHOアスレチクスヒューマノイドカップは、京商製の二足歩行ロボットキット「マノイ」のAT01とPF01限定による競技会である。一般参加の競技は2日目(9日)に行なわれた。5m徒競走を行ない、タイムを競う「アスリートクラス」と、2分間のデモンストレーションを行ない、審査員の得点によって順位が決まる「パフォーマンスクラス」があり、延べ37チームが参加した。
アスリートクラスはマノイを操縦者がコントロールしながらゴールを目指す「無線部門」と、スイッチを入れたら後はロボット任せの「自律部門」の2部門に分かれている。「無線部門」は最大の26チーム、「自律部門」は3チームのエントリーを集めた。
どちらの部門もルールは単純。3回ある予選で、5mを二足歩行で走りきったベストタイム順に10チーム(今回、自律部門は3チームのエントリーだったので、2チームが決勝進出とされた)が決勝戦に進む。制限時間は2分間。その間にゴールできなければ、時間いっぱいまでの到達距離が記録として採用される。決勝は記録がリセットされ、あらためて3回走ったベストタイムで優勝が決められる……というシステムだ。
タイムは「ARCシステム」という、RCカーなどの計測に使用されているものを用いており、1/100秒までの自動計測が可能。タイム勝負のバックボーンはかなりしっかりしたものになっている。
ちなみに、二足歩行ロボットの場合、『横歩き』のほうがスピードが出ることがあるため、アスレチクスヒューマノイドカップではゴールに向かって5歩以上の『横歩き』をすると失格、ということになっている。そういう意味でも、純粋に「ロボットによる徒競走」として環境が整えられているといえるだろう。
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会場は秋葉原駅からすぐのUDXビル2F、AKIBA SQUARE。案内看板も設置
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スカイデッキ上のディスプレイでは「開催中」のアピールも
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カスタムペインターが塗装したマノイのオークションも開催されていた
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人だかりになっていることも多かった、京商製ラジコン「ロボホッパー」の体験操縦
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マノイの体験操縦コーナーも常設されていた
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● アスリートクラス「無線部門」
予選は、マノイの公式アドバイザーである萩原佳明氏が、脚のサーボモーターを強化した「ミャノイ02」で1走目から9秒80というダントツの記録を叩き出し、実力を見せ付けてスタートした。「ミャノイ02」は第7回公式記録会(2007年9月30日に東京TECH.C専門学校にて開催)で9秒01という“世界記録”を保持している機体である。その後「ミャノイ02」は2走目に9秒41を出してベストタイムとし、一度もトップを譲ることなく予選トップ通過を決めた。さすがに別格である。
続く2位で予選を通過したのは、高橋敏也氏の「レポちゃん」。タイムは12秒02というかなりの好記録だ。「ミャノイ02」と同じく、脚のサーボモーターを近藤科学製の「KRS-4013HV」に換装しており、そのスピードをいかんなく発揮したといえるだろう。
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「ミャノイ02」と萩原氏
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「レポちゃん」
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驚いたのは予選4位になった荻野信一氏の「リコ」である。見ての通り機体は“パフォーマンス向き”とされているマノイPF01であり、しかもサーボモーターは標準装備のもの。装備から見て「30秒を切ればかなり速いと思います」という主催者側の予想をはるかに上回る、16秒63のタイムを記録したのである。
PF01はデザインに配慮した構造上、“アスリートタイプ”のAT01に比べて可動範囲が狭く、各部のガタが大きい。そこで荻野氏はガタを消すスペーサーなどを自作してモーションの精度を高めたり、競技会が終わると機体を“全バラシ”して、あらためてしっかりと組み直すなど、工夫を重ねたのだという。その結果として「AT01を凌駕するPF01」が出現したのだ。
今回がアスレチクスヒューマノイドカップのデビュー戦となったPF01は、荻野氏以外にも、25秒08というタイムで小山芳典氏の「Metalic Blue」が予選を通過。アスリートクラスでも十分に戦えるという潜在能力を見せた。
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「リコ」
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「Metalic Blue」
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決勝は予選通過タイムの遅い順に走ることになる(最初に10位と9位、次に8位と7位……という具合)。予選通過のタイムや機体の能力から考えても、実質上、優勝の行方は最終組の「ミャノイ02」と「レポちゃん」に絞られていたと言ってもいいだろう。
その最終組は、萩原氏が1走目9秒45、2走目9秒36と、9秒台を連発。その萩原氏を脅かすべき「レポちゃん」は「ミャノイ02」をかわすために少しずつモーションを改良しているものの転倒が続き、1走目39秒23、2走目44秒11と、2回目終了時点で全体の8位に沈んでいた。実は「レポちゃん」は競技の合間にフィールドで試走しているときには、転倒無しでゴールする場面も多々あり、高橋氏も「なんでこれが本番で出ないのかなぁ……3回に1回くらいは成功するんだけど」と嘆いていたのだ。
そして迎えた決勝3走目。この大会の優勝を争うというよりも、「ミャノイ02」の自己記録=世界記録の更新をテーマにしているかのような雰囲気になっていた。だが、スタートと同時に飛び出した「ミャノイ02」と「レポちゃん」の2機は、ほとんど横一線のまま1m、2m……と距離を伸ばし、ほぼ同時にゴールラインへ! 会場は一気にヒートアップ!
結果は「ミャノイ02」が9秒13、「レポちゃん」が9秒62と、お互いがこの日のベストタイムを叩き出し、わずか0.49秒の差で「ミャノイ02」が逃げ切った。「余裕だと思っていたのに、最後ホントに微妙だったので焦りました」とは、勝者・萩原氏の弁。世界記録まであと0秒13足りなかったことよりも、最後の最後でデッドヒートを演じられたことに満足そうだった。
3位に入賞したのは、先ほども触れた「リコ」。3回走って「17秒15」「17秒17」「17秒14」と、0.03秒しかズレがなかったほど安定した歩行を見せた。
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【動画】決勝3走目、この日最高の走りを見せた両者のデッドヒート
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【動画】「リコ」の走り。ほとんど曲がらないうえ、不安な揺れ方をしないあたりに、凄みすら感じる
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中澤睦雄氏 の「ぺぺ」は、PF01をベースに専門業者に発注して製作したポリカーボネート製のカバー&ヘッドを装備。直前で機器トラブルがあって成績は残せなかった
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応援メッセージを背に歩く鈴木雅夫氏「Gaorin2」
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公式記録会が行なわれた縁もあってか、津市のヒーロー“ツヨインジャー”からツヨレッドが参戦。惜しくも予選落ち
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【お詫びと訂正】初出時、中澤睦雄氏製作の「ぺぺ」について製作者及びロボット名を誤って記述しておりました。お詫びとともに訂正させていただきます。
● アスリートクラス「自律部門」
「自律部門」は、何かしらの方向認識システムを搭載していることが条件なので、ミニ四駆が「たまたままっすぐ走った」のように、「たまたま上手くいってゴールしました」という機体で出場することはできない。その他のルールは「無線部門」と共通になっている。
昨年の第一回大会で初の完走を果たした機体のゴールタイムは1分39秒93。しかしそこから1年でかなり進化を見せており、大会前の時点での“世界記録”は「ミャノイ02」が世界記録を出したのと同じ、9月30日の公式記録会で計測された「18秒12」まで縮められている。その記録保持者・兵頭和人氏の「クォータニオン」も参加した3機で争われた。
兵頭氏は、前大会で完走した「くまじろう」でもサポート役として裏方を努めていたが、じつは神奈川工科大学の准教授としてロボット工学などを教える人物であり、「先生が強くないと生徒たちにしめしが付きません」という理由での参戦だという。
予選1走目でいきなり世界記録更新となる13秒14を記録すると、あとは「データの積み重ね」とコメントしながら終始トップを譲らず、決勝でも2度13秒台でゴールする快走を見せた。また、さらにすばらしいのは、決勝3走目で「転倒しつつ修正してゴール」したことだ。ゴールの方向を機体が認識しているからこそ、できることである。
クォータニオンの制御は、ジャイロセンサのデータを蓄積し、そのデータが一定量ズレたところで方向修正をかけるという方式だ。どこまでデータがズレたところで修正をかけるかが難しく、あまりズレを修正しないとコースアウトしてしまうし、敏感に修正をかければタイムが伸びないという。そのあたりが腕の見せ所なのだろう。
その兵頭氏の教え子である、石川亮氏「海斗ゼロ」が決勝2位。何度か転倒してゴールできない場面もあったが、決勝3走目にベストタイムである52秒56を記録。学生記録を作った。
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【動画】自律部門予選を走った石川氏「海斗ゼロ」と高橋将徳氏「イニシャルE」の走り
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【動画】「クォータニオン」の自律部門予選1走目、13秒14の走り
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【動画】決勝3勝目の、迷いながらもゴールする「クォータニオン」
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● パフォーマンスクラス
観客を沸かせたかどうか、どれくらい引き付けたかが採点の基準となるパフォーマンスクラスは、8チームがエントリー。2分間で内容は自由、ということもあって、1つのストーリー仕立てのものが目立った。
1位は「マノピー」のイカロス氏が獲得した。マノイ以外の小道具のほうが圧倒的に多かったが、それは「パフォーマンスの舞台をできる限り整える」という姿勢だろう。舞台で演劇を行なう際に、セットを作りこむのと同じことだ。2分間、観客を自分の世界に引き付ける「パフォーマンスクラス」なのだから、一つの正しいアプローチといえるだろう。予定ではマノイが引くはずだったというクラッカー(火薬は禁止だったので、火薬無しのものだったようだ)は残念ながら人力だったが、次回もぜひ、楽しいステージを期待したい。
3位の八木志津子氏「ヒッキー」は、息子さんの本物のサッカーユニフォームをマノイサイズに仕立て直してパフォーマンス。ユニフォームは「まだ使えたのに……」と言われてしまったそうだが、3位入賞なら納得してもらえるかも。
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【動画】優勝したイカロス氏のパフォーマンス
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【動画】2位だった萩原氏の“マノイズ・ブートキャンプ”
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【動画】3位八木氏のパフォーマンス。最後のドリブルが惜しい
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【動画】「マノイファンクラブ」でまとまってパフォーマンスした“鏡割り”。ユーザー同士が繋がって行なうというのも楽しそう
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● プロ・ロボットビルダー同士によるエキシビジョン
競技の合間のエキシビジョンとして、マノイ発売元・京商の城間一帆氏とマノイのアクチュエーター供給元・近藤科学の柴田善広氏の2人によるデモンストレーションが行なわれた。両氏は期待のホープとしてロボット部門で活躍する、いわばプロのロボットビルダー同士。エキシビジョンだが、来年以降に導入されるかもしれない、新競技のテストも兼ねたものだ。
競技は「ビーチフラッグ」「20m走」「5mハードル」「トラック一周競争」の4つ。ただし、すべてパンチカーペット上で行なわれた。というのも、今後アスレチクスヒューマノイドカップは世界中での開催を予定しているが、そのたびにフィールドの板を輸送するわけにもいかない。手軽に設置できるうえ、競技によって広さを変えることができるパンチカーペットでの競技を基本にしたいということから、テスト的に行なわれたのだ。
初日は「ビーチフラッグ」「5mハードル」「トラック一周競争」の3部門で柴田氏が勝った。「20m走」で城間氏が一矢報いたものの、2日目には4競技すべて柴田氏が勝利。2日間合計で7-1というスコアとなり、柴田氏の圧勝という結果になった。
勝負はともかく、新競技の提案という面では面白いデモンストレーションだった。現在のアスレチクスヒューマノイドカップは、シンプルでわかりやすいとはいえ、5mを走るだけではなく、ターンが必要だったり、ハードルはジャンプする工夫を盛り込むことができたりと、新たにモーションを作る楽しみが増えそう。
● 初日に行なわれたプレス対抗も大盛況
初日の土曜日には、19メディアが集結した「プレス対抗エキシビジョンレース」が行なわれ、昨年に引き続いてわれわれ「Robot Watch」もエントリーした。昨年は11チーム、しかもプレス以外が混じっていたので、純粋なプレス対抗で19チームというのはかなりの大盛況と言っていいだろう。
「Robot Watch」はこちらも昨年と同じくライターの石井英男氏をオペレーターとして「ロボッチ」でエントリー。機体そのものは昨年とまったく同じで、違うのは調整まで石井氏がしっかり行なっているという点。さすがというべきか、石井氏は予選1走目から15秒30のトップタイムを計時。2走目も15秒61、3走目には14秒91と、一度もトップを譲らずに予選トップ通過を果たした。ジャイロを搭載しているだけで、あとは無改造のAT01なのだが、モーションを作りこめばこのタイムは出るのである。
決勝でもこの勢いは衰えず、1走目こそ転倒で棄権したものの、2走目まででトップに立っていたDOS/V POWER REPORTチーム「レポちゃん」の15秒39を3走目の14秒73で上回り、ポールトゥウィンを果たした。2位となったDOS/V POWER REPORTチームの「レポちゃん」は、先に紹介した2日目のアスリートクラス無線部門で決勝2位だった「レポちゃん」と同じ機体。初日でセッティングが決まっていなかったぶんで有利に進めることができたが、次に対戦することがあれば、こうはいかないだろう。
とはいえ、決勝のタイムは、非公認ながらサーボモーターを換装していないAT01としては「おそらく最速だと思います(京商関係者・談)」ということなので、これは胸を張っていいのではないだろうか、と手前味噌。
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【動画】「ロボッチ」の走り
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大喜びのモーションもちゃんと入っている余裕ぶり
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予選は通過できなかったが、あまりにも目立っていた「デジモノステーション」チームと「アフロレイ」
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● 併催されたKONDO CUP
プレス対抗と同日の8日は、第8回KONDO CUPのオープンクラスが同時開催されていた。今回はKHRクラスのみが12月16日の大ロボット博内のイベントで開催されたり、イベントが続いて開催するタイミングが難しいということもあってか、“近藤科学製サーボモーターを全身に使用していればどんな機体でもOK”……つまりマノイも出場可能なオープンクラスがここで開催される運びとなったようである。
予選リーグは前回の覇者「トリニティ」と「RFCバンブーブリッジ」、「関東支部」がAリーグに、Bリーグはマジンガアをリーダーとする「四川会まじまじ」と、R-Blueをリーダーとする「四川会ぶるぶる」という同門対決になってしまい、そこに「ナベ☆ケン」が割って入るか、という形になった。
Aリーグではさすがに優勝経験チームだけあって「トリニティ」が2勝0敗でトップ通過し、シード権を得る。2位にはオープンクラスになって初めての勝利をあげた「RFCバンブーブリッジ」が入った。Bリーグでシード権を得たのはやはり2勝0敗の「四川会まじまじ」。2位は「ナベ☆ケン」となった。
今回はエントリーが全部で6チームだったことと、会場が広く、時間にも余裕があったせいか、2つの予選リーグで決めた順位に従ってトーナメントにチームを振り分け、そこからトーナメントで優勝を決めるという、新しい形を採用していた。具体的には、Aリーグの1位が「Bリーグの2位 vs Aリーグの3位」の勝者と準決勝を行ない、Bリーグの1位は「Aリーグの2位 vs Bリーグの3位」の勝者と準決勝を行なうというシステムである。
決勝トーナメントは、まず「関東支部」が「ナベ☆ケン」を2-0で下したが、同リーグだった「トリニティ」には再び0-3で跳ね返されてしまう。もう一方のヤマでは「RFCバンブーブリッジ」が「四川会ぶるぶる」と10分間戦って0-0、延長3分ハーフを戦ってまだ決着が付かず、最後はPK戦(1-0)を制してオープンクラス初勝利。さらに「四川会まじまじ」は再度の延長戦の中でコンビネーションによるVゴールを決め、決勝に進出した。
決勝では初めてエース機クロムキッドの兄弟機・ガルーが参戦し、さらに助っ人ナアガを擁した「トリニティ」が2-0で勝利。3連覇を果たした。今回は控えだったオリジナルメンバーのrsv3製作者・吉田氏は「最強チームを編成してみたくて、今回は裏方に徹しました」とのコメント。確かにROBO-ONEでも指折りのスピードスター・クロムキッド&ガルーの攻撃力は驚きのレベルだった。RFCバンブーブリッジも善戦したが、押し返すまでにはいたらなかった。
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【動画】準決勝の延長、RFCバンブーブリッジは流れの中から「fighting-γ」がマイナスに折り返し、「間野井A一郎」がきれいに合わせる
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【動画】決勝戦前半。1点目はキーパーに当てて上手く入る。お見事
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【動画】「トリニティ」の2点目と、終了間際にRFCバンブーブリッジが攻め上がる場面を比較すると、両チームの勢いの差が見える
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● 表参道からアキバへ
昨年の会場は、クリスマスシーズンの表参道ヒルズという、人が後から後から流れ込んでくる立地条件だったので、直接比較するのは分が悪いが、それでも全体としては少し観客の入りが少なかったように思える。駅前でロボットのデモをするなど、人を呼び込む工夫もされていたが、いちばん観客が多かった印象があるのはお昼過ぎで、ちょうど会場の上にある飲食店に人が集まる時間帯でもあった。
とはいえ、ワンメイク競技会ということで、オーナーズミーティングという性格を持つことを考えると、一般参加者が増え、記録も伸びたことから、2年目として順調なイベントだったといえるだろう。今大会で好記録を残した人の多くは、京商が各地で開催した「公式記録会」で経験を積んだ上で参加していた。近くで行なわれる小さな大会なら出やすいし、そこで積み上げたものがあれば、大きな大会でも結果を残せる。「アスレチクスヒューマノイドカップ」というイベントとしては第2回だが、成長したユーザーの“ハレの舞台”として、その位置づけが明確になったように思える。今回エキシビジョンで行なわれたような新競技が加わってくれば、さらにユーザーも観客も増えていくのではないだろうか。
2008年1月には“キックオフミーティング”として長野県の斑尾で、宿泊しながら京商のスタッフ・アドバイザーからモーション作りのアドバイスがもらえたりする、ユーザー交流会・イベントが開催される。新年も「アスレチクスヒューマノイドカップ」の展開から目が離せそうにない。
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アスリートクラス「無線部門」上位入賞者
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アスリートクラス「自律部門」上位入賞者
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パフォーマンスクラス上位入賞者
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コンクールドエレガンスを受賞した榊原誠夫氏の「小虎」と「マノタイガー」。特にタイガースファンではないと強調していた
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■URL
京商
http://www.kyosho.com/jpn/
KYOSHOアスレチクスヒューマノイドカップ
http://www.kyosho.com/jpn/products/robot/cup/cup.html
■ 関連記事
・ 「KYOSHOアスレチクスヒューマノイドCUP 2007 九州公式記録会」レポート(2007/05/15)
・ 「KYOSHO アスレチクス・ヒューマノイドCUP」の公式記録会が各地で開催(2007/04/16)
・ 第1回 KYOSHO アスレチクス・ヒューマノイドCUP開催(2006/12/14)
( 梓みきお )
2007/12/21 22:04
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