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ビジネスデザイン研究所、恐竜型ロボット「PLEO」を公開
~眞鍋かをりさん、荒俣宏さんらによるトークショーも


 12月6日、恵比寿 TOMMY GARDENにて恐竜型ロボット「PLEO」(プレオ)のお披露目、およびデモストレーションと、タレントの眞鍋かをりさんによるトークショーが行なわれた。

 「PLEO」は米UGOBE(ユーゴービー)社が開発したロボットで、身長約48cm×幅約15cm×高さ約17cm。体重約1.6kg。生後1週間の恐竜「カマラサウルス」をモデルとしており、14個のサーボモーターで、のそのそと滑らかに動く。バッテリは7.2Vの2,200mAhのニッケル水素で連続駆動時間は約1時間。ちなみにUGOBEとは「You Go Become」という意味。

 CPUは32bitマイクロプロセッサ×2、モーターコントロール用に8bitマイクロプロセッサ×2。I/OはUSBポートのほかにSDカードスロットも備え、拡張性も持つ。

 全身38箇所に各種センサーを持つ。頭、肩、背面、あご、4本の脚部には合計8つのタッチセンサーがあり、触れられると反応する。また足には接地センサーがあり、足が物体上にあるのか持ち上げられているのか認識できる。各モーターには力フィードバックセンサーが内蔵されている。

 鼻の位置には赤外線送受機を持ち、「PLEO」同士が互いを認識してコミュニケーションをとることができる。マイクで音の方向とボリュームを感知して反応し、スピーカーからは鳴き声音を出力するほか、カメラとライトセンサーで明るさ、色、動きを感知し、物体の動きを追跡する。

 障害物を避けながら歩いたり、テーブルのエッジを検出して落下を回避することもできる。

 日本国内では株式会社ビジネスデザイン研究所が日本総代理店として、独占輸入販売する。対象年齢は8歳以上、価格は税込52,500円。12月下旬発売予定で、1日から公式サイトそのほかロボットショップで予約受付が始まっている。

 OSは独自に開発された「LIFE OS」。特徴は、本物の生き物のように自然でなめらかな動きや、接し方や環境によって性格や行動が変化すること。UGOBEではこれを「LIFE FORM(ライフフォーム)」と呼んでいる。


「PLEO』。モデルは恐竜カマラサウルス 鼻面にはカメラなど 足裏には接地センサー

葉っぱを見せると色を認識して食べるような動作をする 2台で赤外線通信してコミュニケーションする

【動画】全身にタッチセンサー 【動画】動作の様子 【動画】2台での動作の模様

【動画】2台で動き回る 【動画】起き上がり動作はできない

 「PLEO」を開発したのは、UGOBEのケイラブ・チャン(Caleb Chung)氏、NextSport社CEOのボブ・クリストファー氏、ルーカスフィルムの元プレジデント、ゴードン・ラドリー氏らを中心としたメンバー。チャン氏はタイガー エレクトロニクスリミテッドの「ファービー」の共同開発者の一人。なお「ファービー」は全世界で5,000万台以上売れたという。

 「PLEO」は、さびしやがりで人懐っこい性格として設定されており、周囲からの働きかけに対して声や仕草でさまざまな反応を示す。UGOBEではこれを「エモーショナルインタフェース(EI)技術」と位置づけている。生き物らしさを表現するために、誕生直後から好奇心に富んだ幼少期、周囲を探索する少年期まで、学習しながら3つのステージで成長し、育てかた、接し方で異なった性格を身に付けるという。


PLEOのプロトタイプ PLEOの内部機構

トークショー

トークショーの様子
 真鍋かをりさんは「PLEO博士」として白衣を着て登場。「母性本能をくすぐられますね」とPLEOをさわり、センサーを使ってテーブルエッジを認識する様などを解説した。「生き物のようですね。ロボットはある程度をこえると気持ち悪くなるけれど、これはそれを超えてます」とPLEOを絶賛。PLEOをつれて「公園デビュー」したい、人懐っこく明るい子に育てたい、と語った。

 トークショーには真鍋かをりさんに続いて、作家の荒俣宏さんが登場。ロボットが科学技術の象徴だった時代や、「帝都物語」に登場させた「学天則」の話などを語った。「PLEOのような生物のようなロボットの存在は、これからの新しいロボットと人間の付き合い方を物語っているのではないか。PLEOを見ていると、友達というよりも家族の一員のように思えてくる。家族との関係を、ロボットとの関係にも展開できるのは独特なのでは」と述べた。

 荒俣さんは「触っていると感情は伝わる。スキンシップしているだけで、だんだんコミュニケーションできるようになる。いまの子供たちはまわりの大人からどれくらいさわられているんだろうと、自分たちのことを反省する材料ともなる存在」と語った。

 また恐竜をロボットの題材としたことに荒俣さんはインプレッションを受けたようで、「絶滅しちゃった恐竜を進化の後輩である我々が作って、コミュニケーションをとる。そのことに進化の皮肉みたいなものを感じる」と述べた。

 また真鍋さんは「私にとっては夢ですね。恐竜の赤ちゃんを育てるのは、『ドラえもん』の『のびたの恐竜』などで記憶に残っていました」と答えた。対象に対する感情は、相手がロボットだろうが人間だろうが変わらない、PLEOを抱いていると、「自然にお母さんの顔になってしまう」という。

 最後に荒俣さんは「日本人はバーチャルとの付き合い方はうまくなった。ロボットはリアルな体を持っている。われわれ日本人がロボットとどう付き合うか。ロボットには生命の神々しさを感じる。その第一歩なんじゃないか。恐竜が選ばれたことは宿命的なものを感じる」と述べた。

 真鍋さんは「技術の進歩にあわせて人間も成長していきたいですね」とコメントした。


白衣で登場してPLEOの紹介をした真鍋かをりさん PLEOを抱いていると自然にお母さんの顔になってしまうという 終始PLEOを触りながらトークをする真鍋さん

まるで生き物のよう、と絶賛していた 2人にはそれぞれPLEOがプレゼントされた PLEOがかわいくて仕方がないという様子

URL
  ビジネスデザイン研究所
  http://www.business-design.co.jp
  UGOBE
  http://www.ugobe.com/

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ビジネスデザイン研究所、UGOBE製恐竜型ロボット「PLEO」の予約受付を開始(2007/11/22)


( 森山和道 )
2007/12/06 20:31

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