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バーチャルヒューマノイドと握手できる「ASIAGRAPH 2007 in Tokyo」開催


 10月12日〜14日の日程で、CGを中心としたデジタルコンテンツイベント「ASIAGRAPH 2007 in Tokyo」が開催される。主催は経済産業省、財団法人デジタルコンテンツ協会、アジアグラフ2007実行委員会。日本バーチャルリアリティ学会が共催している。会場は秋葉原UDX。

 アジアで活躍するCGクリエイターや研究者、企業関係者等が集まり、学術発表や作品展示を通じて情報発信と交流を行なうことを目的としたイベントで、CG作品の展示、技術展示、アニメや映画などの第一人者たちによる講演やセミナーが開催される。一部プログラムは事前申し込みが必要だが、入場は無料。

 今後のデジタルコンテンツ産業発展においては、新たな価値を創造する人材や、国際的な地位を築き上げる独自性、発展の土台となる産業界といった要素が不可欠だが、ASIAGRAPHでは特にCGにフォーカスし、学生/若手クリエイターと産業界のマッチングによる人材育成、アジア独自のCG文化の振興、国際プロモーションなどを行っていくことを目的としているという。

 11日には一部の展示が関係者とプレス向けに公開された。一部、ロボットやロボットに関連した技術を使ったコンテンツ展示をご紹介する。

 秋葉原UDX 2階にある「AKIBA_SQUARE」では、メーカーや研究者たちによる技術展示が行なわれている。

 バーチャル・リアリティとロボティクスの研究で知られる東京大学舘・川上研究室では「Transparent Cockpit」を出展している。自動車や飛行機に搭乗したときは、いかに窓を広くとっても必ず操縦席周囲の壁や機器によって死角が生じる。この技術は、外部に複数台の小型カメラを設置し、操縦者視点の映像を生成。それを内壁に投影することで操縦者に伝えることを目指したもの。

 同じ舘研究室での再帰性反射技術を使った光学迷彩を見たことがある人も多いだろうが、その応用の一つである。シースルーHMDをかぶって、外部の光景が透けて見えるような視覚効果を体験することができる。ただ、あいにく外光が直接入る、かなり厳しい環境での展示となっており、その効果を今ひとつ実感できなかったことが残念だ。デモでは、ヘリコプターなどでの操作をイメージし、下の床に上空からの映像を提示したものも体験できる。


東京大学 舘・川上研究室「Transparent Cockpit」。小型カメラで外の画像を撮影し組み合わせて操縦者視点を生成する HMDをかぶって映像を見る

 電気通信大学 稲見研究室からは、「Stickable Bear」が出展されている。光を検知するセンサーを背面につけた小型のクマをディスプレイ画面に直接貼り付け、画像情報を変化させることでクマを直接操作する。モーション・コンテンツを、より気軽に使ってもらうことを目的としたものだ。

 先日開催された「第3回モーションメディアコンテスト」に「ロボマイム」を出展していた清水紀芳氏も関わっている。小型のおもちゃのようなものへの発展にも関心があるそうだ。


電気通信大学 稲見研究室「Stickable Bear」 背面のフォトセンサでディスプレイの輝度を読み取って動作する

 筑波大学グループウェア研究室は、「小型ロボットによる注意誘導の研究」を展示している。ソニーのAIBOを使った展示で、うなずき動作や身振り、手の形などによって、対話者と関係性をいかにして築き得るかを研究するためのものだという。たとえばAIBOの腕の先を手のような形にしたほうが、対話者の注意は指さし方向に向きやすいそうだ。

 このシステムではAIBOの後ろに3台のカメラを設置。顔と視線を認識しており、ロボットを対話者が注目していると判断すると、ロボットの誘導が始まるようになっている。今後の発展に期待したい。


筑波大学グループウェア研究室による「小型ロボットによる注意誘導の研究」 【動画】デモの様子

 4Fの「UDX GALLERY」では、主に日本・韓国・台湾・マレーシアなどアジア各国のCGアーティストたちによる作品が展示されているのだが、一点だけ、ロボットを使った展示がある。横浜国立大学ベンチャービジネスラボラトリーの庄司道彦氏による、ロボットへのキャラクタ映像合成システム「バーチャルヒューマノイド」だ。庄司氏がNTTドコモに在籍していた時代の研究だが、現在も横浜国立大学で引き続き行なっているという。

 頭部の位置・角度を取れるビデオシースルーHMDをかぶって緑色の布をかぶせられたロボットの前に立つと、そこに3DCGによる人間の像がクロマキー合成されて表示される。ロボットは、CGの動きに同期して動く。ロボットの腕を動かすと、その関節角データに応じてCGの姿勢が変化する。だからCG画像キャラクターと「握手」したりできるわけだ。ロボットの手を取って振ったときにも映像は追従する。それにより、虚像であるCGにあたかも触れたり、映像のみとは異なる実在感、実体感を持って接したりできるようになる、というものだ。

 ゲームセンターや医療関連など公共の場所での応用も考えられるが、庄司氏自身は、パーソナルなものではないかと考えているそうだ。現状ではまだまだ大型のシステムが必要だが、将来はより安価でコンパクトなシステムにして、一般家庭への普及を検討したいという。

 また、以前はフォトリアリスティックな映像を使うことを想定して研究を進めていたが、最近はむしろ、アニメーションのような、より抽象的でシンボリックな画像のほうが、バーチャルヒューマノイドのコンテンツには向いているのではないかと考えているそうだ。それもあって「秋葉原で展示したかった(笑)」という。現在、事業化への資金調達を模索しているそうだ。

 繰り返しになるが、こちらの展示だけ4Fにある。足を運ぶときにはチェックし忘れないようにしたい。


バーチャルヒューマノイド 緑色の布で覆われたロボットにCGをクロマキー合成

HMD越しにはこのCG画像の女性が目の前に立っているかのように見える 横浜国立大学ベンチャービジネスラボラトリー講師 庄司道彦氏

バーチャルヒューマノイドの体感イメージ 手で触ることができるので実在感をもって接することができる

 このほかにも、ASIAGRAPHでは立体映像技術や多くのメディアアート、研究作品が展示されている。またバーチャルリアリティ技術の研究者たちによる研究発表「テクニカルセッション」や、多くの著名人たちによるトーク等も行なわれる。


URL
  ASIAGRAPH 2007 in Tokyo
  http://www.asiagraph.jp/


( 森山和道 )
2007/10/12 00:00

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