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福岡市の中心街にロボットショップ
~手工芸店「クラフトハウス」で、ロボットパーツ販売開始


クラフトハウス 栗元一久社長
 福岡市天神は、福岡市というより九州の中心ともいえる繁華街だ。その天神にある手工芸店「クラフトハウス」で、ホビーロボット用ロボットパーツの販売を始めたという話を聞き、取材に行ってきた。

 クラフトハウスは、西鉄天神駅南口から西に歩いて5分ほどのビルの2階にある。基本的にはシルバーアクセサリーやレザー加工など、手工芸の材料を販売しているショップだ。その一角にロボットパーツがこの春から置かれるようになった。

 現在は近藤科学のロボットパーツがメインだが、京商の「マノイショップ」にも認定され、MANOIの販売もやっていくことになっている。


クラフトハウスは国道202号線に面したビルの2階にある クラフトハウスの店内。ロボットコーナーはこの奥の方にある この店の主力商品は銀粘土を使ったシルバーアクセサリー

 福岡市はロボスクエア(現在は休業中だが、7月20日に早良区百道浜のTNC放送開館でリニューアルオープンの予定)の存在もあって、ロボットの盛んな地域だといえる。

 しかし、東京や大阪と違って、ホビー用のロボットパーツを売っているショップがない。ロボスクエアでも一部のロボットパーツを販売しているが、基本的にロボスクエアは「ロボットを使った教育施設」であり、必ずしもロボットパーツが充実しているとはいえなかった。たまに福岡市の大型家電量販店でロボットキットを取り扱うことがあっても、やはりロボットコーナーが充実することはなかった。

 そんな福岡市の真ん中に、ホビー用ロボットパーツを販売する店ができたことは、大きな意味を持つ。しかもそれはホビーロボットのメーカーから働きかけたわけではなく、クラフトハウスの栗元一久社長の熱意で実現したものなのだそうだ。ロボットパーツをクラフトハウスに置くようになった経過について、栗元社長にいろいろとお聞きしたので、それをまとめてみた。


KHR-1HVのダイナスター1を前に、ロボットに対する思いを熱く語る栗元社長
 栗元社長は元々はメーカーに勤めていたが、手工芸材料の販売店をやっていた奥さんの義父が亡くなり、栗元社長はメーカーを退職して義父の後を継ぐ形で手工芸の店「クラフトハウス」をオープンした。昔は「プラモやラジコンをやっていた程度」で、さほどロボットに強い興味はなかったらしい。

 ロボットに興味を持つようになったのは、大学の研究室からレジンの注文があったからだそうだ。クラフトハウスでは置物などの製作用にレジンを販売していたが、ある日、大学の研究室からレジンの大量発注があった。何に使うのかと興味を持ってたずねたところ、「ロボットの皮膚として使う」との答が返ってきた。「ロボットの外装だけでなく、内部のロボットも一緒に販売したら面白いんじゃないか?」とロボットに興味を持つようになり、それからいろいろとロボットについて調べていたが、近藤科学からKHR-2HVが発売されたのを知ってロボットに手を出すことを決意。2006年11月にロボスクエアで開催された「大人のためのロボット工作教室」に参加し、KHR-2HVのオーナーとなった。

 それからホビーロボットにすっかりはまってしまい、4月14日・15日に姪浜電気ビルで開催された「第1回WAKUWAKU enjoyロボットイベント」にもKHR-2HVのダイナスター2で参加して、バトルでは3位に入っている。


近藤科学の商品は一通り置いてある 店内ではヒューマノイドカップの様子を流していた 上段に飾ってあるのは、WAKUWAKUロボイベントにも出たダイナスター2と、マノイ公式記録会でコンクールドエレガンスを受賞したTEC-1

サーボのセットなど高価な商品も置いている ロボットパーツの上にドールハウスが載っているところは、この店の性格をよく表している 教室内の様子。栗元社長は「ここでロボットの工作教室やミニイベントを開催していきたい」と語っていた

 この春から近藤科学の製品の販売を始め、6月後半からはマノイPF01の発売に合わせて、京商の製品の取り扱いを始める予定だ。また店内の教室で、ロボット組み立て教室を開催し、またロボットイベントも開催していきたいとのことだった。

 最後に栗元社長は「クラフトハウスは、物づくりをする人を応援する会社です。ロボットは(新たな)人間を作るような行為で、究極の物づくりだと言えるでしょう。福岡にいるロボットクリエーターの人を応援し、できれば福岡からもロボガレージの高橋さんのようなロボットクリエーターを育てたい」と語ってくれた。

 当面の目標は、6月24日にクラフトハウス内で開催される「第2回WAKUWAKU enjoyロボットイベント」を成功させることだそうである。


4分の1リングを4枚敷き詰めてのバトルも考えているとのこと 教室は店のすぐ横にある クラフトハウスでは「金の名刺」も作ってくれるそうだ。ただし、1枚1万円!

URL
  クラフトハウス
  http://www.crafthouse.jp/
  第2回WAKUWAKU enjoyロボットイベント
  http://www3.kyukyo-u.ac.jp/FE001/robo.html

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二足歩行ロボット練習会「WAKUWAKU Enjoyロボット」レポート(2007/04/19)


( 大林憲司 )
2007/06/18 15:37

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