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京商、マノイPF01通常販売モデルを6月10日から予約開始

~発売は6月30日、199,500円。オプションのセンサーも

 5月29日、京商株式会社から発売される「マノイPF01 通常販売モデル」記者発表会が行われ、価格と発売日が発表された。6月30日発売で、価格は199,500円。予約開始日は6月10日となる。初年度出荷は300台。

 「マノイPF01」は、京商の「1/5スケール・ヒューマノイドロボット」と位置づけられた組み立てキットで、「マノイ」シリーズのデザイン重視タイプ。マノイPF01専用のリチウムポリマーバッテリ、約1時間でフル充電できるオートチャージャーが付属する。無線操縦に使うプロポはオプションでキットには付属しない。2006年9月30日に発売されている運動性能重視モデル「マノイAT01」同様、近藤科学製「KRC-1」を用いる。


高橋智隆氏とマノイPF01
 マノイPF01本体は身長40cm、重量およそ2kgのフルカウルモデル。腕の長さ15cm、足の長さ20cm、頭の外周は39cm、足裏は13.5cm。「ロボットクリエイター」として知られるロボガレージ・高橋智隆氏による親しみやすいデザインと、それによるキャラクター性、ひざを伸ばしたまま歩行する高橋氏考案の「SHIN-WALK」機構を搭載していることが特徴だ。組み立て時間は「およそ10時間程度」とのこと。

 全身17箇所に用いられているサーボモーターは近藤科学の「KRS-4024S」。マイコンボードは、サーボと同じく近藤科学製の「RCB-3 HV バージョン1.03」。モーション作成ソフトウェアは「HeartToHeart3」を用いる。

 今年2月に「ロマネスクホワイト」と「プラチナシルバー」の2色を使った限定カラーモデルが150台限定で先行販売されていた。限定カラーモデルの価格はバッテリ、チャージャー、ジャイロセンサー2つ込みで189,000円だったが即完売したという。今回の通常販売モデルは外装カラーがユーザー投票の結果「スパークリングライム」と「トワイライトグレーメタリック」になった。一部パーツ形状も先行モデル・ユーザーの声を反映して、変更されている。

 バッテリはリチウムポリマーバッテリ。リチウムポリマーバッテリにリポセイバーと同社が呼ぶ監視装置をつけて安全性を担保した。バッテリ自体もABS製の外装ケースにおさめられている。通常はアルミのラミネートポリマーに入っていることが多いが、より安全性が高いという。また使えなくなったバッテリは購入したショップに持っていけばリサイクルされる。


【動画】頭部タッチセンサーを押してデモ開始 【動画】動作デモ

【動画】軽快な動き 【動画】起き上がりの様子

 またオプションとしてマノイPF01専用のセンサーボード「HRP100」が7月上旬に発売される。これはコントロールボードRCB3の高速シリアル端子に接続して使うボードで、32個のセンサーを接続できる。なお標準搭載のジャイロと、音声ユニットはRCB-3に接続するため、この32個には含まれない。価格は21,000。

 このボードを使うことで、頭部部分にはタクト式、エラストマーで覆われた手先部分にはプッシュ式のタッチセンサーをつけることができるようになった。また同じくオプションとして人感センサー、距離センサー、デジタルコンパス、簡易マイク、三軸加速度センサー、モーションに応じてminiSDカードに記録した50の音声を出力できる音声出力ボード(RCB-3 音声ユニットMANOI/DO3)を搭載できる。スピーカーは胸部分に搭載される。

 記者会見時には額部分に焦電方式の人感センサーと、PSD方式の距離センサーを搭載したモデルが、人を検知して反応したり、落下を避けるといったデモを行なった。音声センサー(マイク)は右耳部分に搭載し、たとえば音に反応して歩き始めるといった動作が可能になる。今後は音声認識ボードなども開発し発売する予定だという。


スピーカーなどを搭載した場合の内部 頭頂部のタッチセンサー 手先のタッチセンサー

人感センサーと障害物センサーを頭部に搭載する場合は穴を開ける必要がある 右耳部分の穴がマイクの穴 センサーボードを搭載した頭部内部

【動画】人感センサーと障害物センサーのデモ 【動画】マイクを使ったデモ 【動画】手のタッチセンサーはユーザーからの要望でつけられたという

 現在開発進行中のオプションセンサーは下記のとおり。なお価格や発売日は変更になる可能性がある。

・発売中
 MANOI 音声ユニット(RCB3/HRP100対応/DO3) 「HRP011」:価格16,800円

・7月上旬発売予定
 MANOI センサーボード(32bit/RCB3) 「HRP100」:予価21,000円
 MANOI タッチセンサー(HRP100対応/タクト式)「HRP101T」:予価1,575円
 MANOI タッチセンサー(HRP100対応/プッシュ式)「HRP101P」:予価2,100円
 MANOI 人感センサー(HRP100対応/焦電式)「HRP101T」:予価8,400円
 MANOI 距離センサー(HRP100対応/PSD式)「HRP101T」:予価6,300円
 MANOI 姿勢感知センサー(HRP100対応/3軸加速度式)「HRP105」:予価8,400円

・8月末発売予定
 MANOI 音声センサー(HRP100対応/波形判定式)「HRP101T」:予価5,250円
 MANOI 方角センサー(HRP100対応/地磁気タイプ)「HRP106」:予価8,400円


 京商ではイベント展開も重視しており、昨年は表参道ヒルズで「KYOSHOアスレチクスヒューマノイドカップ」が行なわれた。今年は12月8日、9日、秋葉原UDXでの開催を予定している。また現在KYOSHOでは公式記録会を実施しており、6月10日には、高橋氏がアドバイザーとして参加している東京テクノロジーコミュニケーション専門学校で公式記録会が行なわれる。

 高橋氏は、「現在のデモは、まだセンサーのポテンシャルを使いきれてない。どのようにセンサー情報をリンクさせ表現させればいいのか。そこを一緒に開発してくれる人材を育成していきたい。マノイの進化にも貢献していただければ」と語った。

 マノイの先行販売モデルなどからのユーザーは、30%が五十代以上の団塊世代、30%が秋葉原系、残り30%が核家族だという。核家族とはどういうことかというと、ロボットを子供の教材として買い与える層だ。親が先導して購入し、親子で楽しんでいるという。

 京商の岡本正行氏は「われわれはお客様の楽しみを提供してきた会社。1/5サイズにこだわり、命を与えて自分だけのロボットをつくろうということにこだわってきた。これだけ市販段階でオプションパーツを用意しているロボットも初だろう。アスレチクスヒューマノイドカップも、リレーや1/5サイズでのマラソンなどをやって発展させていきたい。京商は世界50カ国の販売ルートを持っている。世界中に輪を広げて将来は世界陸上大会をやりたい」と夢を語った。


ロボガレージ高橋智隆氏 京商・岡本正行氏

MANOI USBメモリー
 今後マノイPF01は、6月の週末中心に先行予約デモイベントを行なう。先行予約イベントにて予約した人には特典としてMANOI USBメモリー(128MB)がつく。先行予約イベント日程は下記のとおり。

○6月16日(土)
・東京地区
 ツクモロボット王国(10:30-14:00)
 アールティ(15:00-17:00)
 KONDO ROBOSPOT(17:30-20:00)
・大阪地区
 ツクモロボット王国@なんば(11:00-15:00)
 ロボットファクトリー(15:30-19:00)

○6月17日(日)
・名古屋地区
 ツクモロボット王国@名古屋(10:00-14:00)
 ロボットミュージアム(14:30-19:00)


URL
  京商
  http://www.kyosho.com/
  製品情報
  http://www.kyosho.com/jpn/products/robot/pf01/pf01.html

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( 森山和道 )
2007/05/29 21:26

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