【iREX2009】「黒田節」ロボットや3Dプリンターキット、プチロボキャッチャーも

~北九州「ロボット産業振興会議」ブース


「ロボット産業振興会議」ブース

クラフトハウス株式会社 「黒田節」で福岡市発のロボット技術をアピール

 クラフトハウス株式会社は、ロボット用ハンドユニット「メリッサハンド タイプ1」を付けた、同じく自社が展開する二足歩行ロボット用フレームキット「メリッサ」で組んだ小型2足歩行ロボットをPRするほか、福岡「ロボスクエア」から依頼されて製作した「黒田節」を踊るロボットをデモしている。「黒田節」は福岡民謡で、「酒は飲め飲め飲むならば~」という歌詞で有名だ。

 黒田節ロボットは身長約57cmで、脚部にメリッサの平行リンク脚、ハンドに「メリッサハンド」を使用。手で杯を操り、小型の槍を持って踊る。踊りの途中で酒によってヨタヨタ歩く動きも再現されている。頭部は博多人形師の臼杵康弘氏製作、衣装も同じく博多織デザイナーの天本誠司氏が製作した。なお頭部は転倒しても大丈夫な樹脂製だ。オリジナルの博多人形から型を取って樹脂で製作し、人形師が着色を行った。アクチュエーターは近藤科学製のサーボモーターで、制御ボードはRCB-3。

 今回は「黒田節」だったが、クラフトハウス栗元一久氏は「依頼があれば各地のご当地ロボットも製作する」とのことだ。ロボットのフレーム部分の「メリッサ・エクシード」として販売予定もあるとのこと。このロボットは「国際ロボット展」終了後は福岡「ロボスクエア」で展示され、デモを行う予定だ。

黒田節ロボットクラフトハウス栗元一久氏メリッサ・エクシード。黒田節ロボットの中身
デモはだいたい一時間に一回、5分間程度頭部は博多人形から型を取って本職の人形師が着色ハンドはメリッサハンド
【動画】福岡県民謡「黒田節」を踊る「酒は飲め飲め 飲むならば~」

Hotproceed 3Dプリンターの組み立てキット

Hotproceedは「Blaser」と「CupCake CNC」をアピール

 クラフトハウスのすぐ横のコーナー、ホビーロボット関連のパーツ開発を手がけるHotproceedはプラスチック樹脂を積層して形を作り上げていくことができる3Dプリンターの組み立てキット「CupCake CNC」を出展。安くオープンソースの3Dプリンタを作るプロジェクトから生まれた製品で、MakerBot Industries社が開発したもの。

 Hotproceedはこれを販売。また自社バージョンの「CupCake CNC WIde version」も作り、本体の組み立てや電子基板の取り付け、プログラムのインストールなどをサポートしている。そのほか、Hotproceedを中心としたホビーユーザーが普及活動を行なっている、小型ヒューマノイドでレーザービームでバトルする「Blaser」などを紹介している。

3Dプリンター自作キット「CupCake CNC」。価格は157,500円クラフトハウスが日本語取説などでサポート

メカトラックス株式会社

 メカトラックス株式会社は従来の「ロボキャッチャー」に対してシステム全体を簡易にして小型化、1/3程度に安価にした「プチロボキャッチャー」を実際に体験できる状態で出展している。操作はレバーとボタンだけ。デモなので簡単に景品をキャッチできる。1台73万2,900円で販売するほか、リースも行なわれている。現在使われているロボットはフレームとモーターむき出しの姿だが、外装に関しては今後の課題とのこと。

【動画】プチロボキャッチャー。プレイの様子プチロボキャッチャーロボットを動かして景品をとる

 このほか「ロボット産業振興会議」ブースではロボット産業振興会議名でテムザックのサービスロボット「RIDC-01(リディック)」が出展されているほか、株式会社JAPAN ROBOTECHの教育用倒立振子ロボット、リーフ株式会社の歩行アシストシステム、球駆動式全方位移動装置、大電株式会社のロボットケーブル、株式会社ロジカルプロダクトの生体情報計測センサー、株式会社ヘッズの非接触給電ユニット、株式会社ソフトサービスなどが出展して自社製品をPRしている。

ジャパンロボテックブース教育用途の倒立振子ロボットテムザックのサービスロボット「RIDC-01(リディック)」
リーフ株式会社の歩行アシストシステムリーフの球駆動式採用移動ユニット。下側を見せてもらった


(森山和道)

2009/11/27 20:09