「ロボカップジュニア九州ブロック大会」開催
~ジャパンオープン大会の出場チームが決定
ロボスクエアの入っているTNC放送会館 |
3月22日(日)、福岡市早良区百道浜にあるロボスクエアで、ロボカップジュニア九州ブロック大会が開催。サッカーチャレンジ、ダンスチャレンジ、レスキューチャレンジの各競技が実施され、5月に大阪で開催されるジャパンオープン大会に出場する九州ブロックの代表も決定した。
●九州はサッカーチャレンジの激戦地区
福岡県はサッカーチャレンジのレベルの高い地区として知られ、福岡県内で「北九州ノード大会」と「福岡ノード大会」の2つの地区予選大会がある。
この2つのノード大会を勝ち抜いてきたチームと、九州の他の県からの参加チーム(今回はセカンダリ部門に大分ノード大会を勝ち抜いた3台が参加)によって九州ブロック大会が行なわれた。
プライマリ部門(14才以下)は6チーム、セカンダリ部門(15才~19才)には7チームの参加があり、それぞれ2ブロックに分かれての総当りリーグ戦で予選が行なわれた。そして各ブロックの上位2チームが決勝トーナメントに進む。
サッカーチャレンジの会場 | 見学者がかなり多かった |
予選でぶつかった「ツルテククラブ」と「国東FC」の大分県チーム | 予選リーグ結果 |
プライマリの決勝トーナメントに進んだのは、「TN-STARS」「FREEDOM」「The Great Escape」「フェニックス」の4チーム。
プライマリの決勝戦は福岡ノード1位のフェニックス VS 北九州ノード1位のTN-STARSによる対決。試合はフェニックスが絶えずリードする展開で進んだ。後半、TN-STARSも猛追したが、フェニックスがリードを守りきり、9-7で勝利した。
プライマリ準決勝「TN-STARS」 VS 「FREEDOM」 | プライマリ準決勝「フェニックス」 VS 「The Great Escape」 | プライマリ決勝「フェニックス」 VS 「TN-STARS」 |
優勝した「フェニックス」の機体 | プライマリ決勝トーナメントの結果 |
セカンダリの決勝トーナメントでは「珍事」が発生。
決勝トーナメントには「マイスター」「KCT-1」「宗高アマテラス」「宗高F・Sアマテラス」の4チームが進出した。
しかし、宗高F・SアマテラスがサッカーField Ver.B(難易度の高いリーグで、過去2年間に行なわれたジャパンオープン大会での4位以内に入った実績のあるチームは、原則としてサッカーField Ver.Bへの参加が求められた)へ参加するため、決勝トーナメントへの参加を辞退。繰上げで大分ノードの「ツルテククラブ」が決勝トーナメントに進出となった。ところが敗退が決まったと思ったツルテククラブは、すでにロボスクエアを離れて大分への帰途についていた。もう戻ることが不可能ということで、準決勝第2試合は宗高アマテラスの不戦勝となってしまった。
宗高アマテラスの不戦勝のため、誰もいないコート…… | セカンダリ準決勝「マイスター」 VS 「KCT-1」 |
決勝戦は、不戦勝で勝ち上がってきた宗高アマテラスとKCT-1を破ったマイスターとの戦い。やはり前試合不戦勝の宗高アマテラスが有利に戦いを進め、一時はかなり点差をつけた。これに対してマイスターも反撃し、終盤かなり追い上げたが届かず、試合は12-8で宗高アマテラスの勝利となった。
決勝戦の「マイスター」 VS 「宗高アマテラス」 | 【動画】サッカーチャレンジ・セカンダリ部門決勝戦の1シーン |
優勝した「宗高アマテラス」。地磁気以外の磁気の影響を遮断する「磁気シールド」の搭載が有効だったようだ | セカンダリ決勝トーナメントの結果 |
●参加チームの多かったダンスチャレンジ
九州ブロック大会でのダンスチャレンジは、サッカーチャレンジと違い、それほど参加チームは多くなかった。しかし、今回はプライマリ部門には3チーム、セカンダリ部門には5チームもの参加があった。
プライマリ部門で優勝したのは「AHIRU」。アヒルの歌に合わせて、アヒルの形をしたロボットがダンスをする構成で優勝した。
ダンスチャレンジのステージ | プライマリで優勝した「AHIRU」 | プライマリ2位の「風雷」。もちろんモチーフは風神雷神だ |
セカンダリ部門での優勝は、数多くのロボットを登場させた「House Cleaners」。動物を模したロボットがそれぞれに掃除の動作をして、家を綺麗にしていくという構成のダンスを披露し、優勝した。
とにかくロボットが多かった「House Cleaners」 | 【動画】ダンスチャレンジ・セカンダリ部門で優勝した「House Cleaners」 |
青いロボットの「S.H.S」。センサーを仕込んだドラ焼きを近づけると喜ぶポーズを取るなどのモーションが評価されて2位 | 北九州市若松区の伝統を取り入れた「ゴカッパーズ」。一番大きな河童ロボが五平太ばやしを演奏できなかったのが残念 |
●難易度の上がっていたレスキュー
レスキューチャレンジは、ルールの改正により、上部のフィールドに瓦礫に見立てた爪楊枝がまかれるなど難易度が上がっていた。またパワー不足で坂を登れなかったり、負傷者を意味する人型シールをなかなか発見できない機体もあった。
そんな中で優勝したのはハイビスカス。2008年12月にロボスクエアで行なわれたロボチャレンジ大会レスキューチャレンジでも優勝しており、順当な結果と言えるだろう。
レスキューチャレンジのコース | レスキューチャレンジの上部フィールド。瓦礫に見立てた爪楊枝が散乱している | 負傷者シールを発見したところ |
坂はどの機体も苦労していた | 照明で照らして負傷者シールの探索をする、優勝した「ハイビスカス」 | 【動画】「ハイビスカス」のゴールシーン |
●成績とジャパンオープン出場決定チーム
閉会式 |
今回の成績は以下の通り。
また5月に大阪で開催されるジャパンオープン大会への出場権を手にしたチームは、☆印で表した。
ジャパンオープン大会の出場枠は、サッカーチャレンジはプライマリ・セカンダリとも上位2チーム。ダンスチャレンジは九州ブロックから3枠で、出場数に応じてプライマリ1チーム、セカンダリ2チームに振り分けられた。レスキューチャレンジにはセカンダリ部門の出場者はなく、プライマリ部門の上位3チームが出場権を得た。
■サッカーチャレンジ
・プライマリ部門
優勝:フェニックス ☆
2位:TNスターズ ☆
3位:フリーダム
・セカンダリ部門
優勝:宗高アマテラス ☆
2位:マイスター ☆
3位:KCT-1
■ダンスチャレンジ
・プライマリ部門
優勝:AHIRU ☆
2位:風雷
・セカンダリ部門
優勝:House Cleaners ☆
2位:S.H.S ☆
3位:ゴカッパーズ
■レスキューチャレンジ
・プライマリ部門
優勝:ハイビスカス ☆
2位:スピード ☆
3位:ブロックNo1 ☆
2009/4/21 21:47