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野島氏と池田氏によるトークショーの様子
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海外テレビドラマ「ナイトライダー」の公認カスタムカーを扱うプラスエストは、昨年12月22日に、同ドラマをモチーフにして開発したカーナビ「CNS-2000NA」(Type NA)を発売。同ドラマの主役マシンに搭載されている人工知能「K.I.T.T.」役の野島昭生氏が音声を担当したカーナビだ。価格は89,800円。このカーナビは、1月9日(金)から11日(日)まで幕張メッセで開催された世界最大級のカスタムカーの祭典「TOKYO AUTO SALON 2009 with NAPAC」に、同社が製作した同ドラマの主役マシン「ナイト2000」の公認レプリカモデルに装着して出展された。今回、そのレプリカモデルの内外装、そしてカーナビを撮影してきた。
またこのカーナビは、人気声優が音声を担当するという同社の新シリーズカーナビ「きゃらナビ」の1製品で、春先には「機動戦士ガンダム」のシャア・アズナブル役で知られる池田秀一氏が担当した「CNS-06Si」も発売予定。価格は55,800円。それに合わせ、今回、野島氏と池田氏という、豪華な競演でトークショーが開催された。「きゃらナビ」の製品情報と合わせて、そのトークショーの模様をお届けする。
● 人気声優によるカーナビ「きゃらナビ」シリーズとは?
「ナイトライダー」は、いまだに本国の米国はもちろん、日本でも根強いファンがいる1980年代の海外テレビドラマだ。人工知能のK.I.T.T.(Knight Industries Two Thousandの略で、「キット」と発音)を搭載したドリームカー「ナイト2000」を駆って、主人公のマイケル・ナイトがナイト財団のバックアップを受けて悪と戦うというアクションものだ。ちなみに、本国では昨年秋から「新ナイトライダー」がスタート。「ナイト2000」はGMの「ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム」をベース車両としていたが、新ナイトライダーに登場する「ナイト3000」はフォードの「マスタング」となっている。
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「CNS-2000NA」
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プラスエストでは、ユニバーサルスタジオの公認を受けて、「ナイト2000」のレプリカキットなどを発売してきたのだが、その中で非常に要望が多かったのが、野島氏の音声によるカーナビ。そこで、人気声優に声を吹き込んでもらう「きゃらナビ」シリーズを企画したという次第だ。「CNS-2000NA」(type NA)に関しては「ナイトライダー」公認というわけではないが、もちろん大いにリスペクトして造られており、愛車に装備すればファンなら誰もがマイケル役の佐々木功氏の熱い口調で「キットォ、ターボだ!!」などとシャウトしたくなる出来映えになっている。サンプルボイスをもらえたので、ぜひ聴いてもらいたい。ちなみに、型番の2000はもちろん「ナイト2000」から取っていることはわかると思う。最後のNAは野島氏の名前から取られた形だ。
【「CNS-2000NA」のサンプルボイス1】
【「CNS-2000NA」のサンプルボイス2】
【「CNS-2000NA」のサンプルボイス3】
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「CNS-06Si」
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また、春先に発売予定のきゃらナビシリーズ第2弾の「CNS-06Si」(motel Si)は、もちろん赤い筐体。型番の06Sはモビルスーツのシャア専用ザクの型番「MS-06S」をイメージして付けられ、同時にSiが池田氏のイニシャルというわけである。今回出展されていたモデルはプロトタイプということで、発売までに筐体の変更があるかもしれないということだった。
【「CNS-06Si」のサンプルボイス1】
【「CNS-06Si」のサンプルボイス2】
【「CNS-06Si」のサンプルボイス3】
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ナイト2000レプリカモデル
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合わせて、プラスエストのナイト2000レプリカモデルも紹介しておこう。前部には「ナイト2000」最大のポイントである、赤いレーザースキャナー(ナイトフラッシャー)がもちろん取り付けられており、右に左に残像を残しながら走る。放映当時はこれを取り付けるクルマが増え、中には自転車などに取り付ける人もいたほどで、記者も見るたびに愛用の自転車に取り付けたくなってしまう(愛車のオデッセイに取り付けても似合わなさそうなので)。
ファンとしては、このレーザースキャナーがあるだけでも腹八分目なのだが、この公認レプリカ車のすごいところは、コックピット。デュアル操縦桿型ハンドルを始め、SF的ガジェット感たっぷりの、目にも鮮やかな各種ボタンが設定通りに勢揃いしているのだ。このコックピットに「CNS-2000NA」を装着してK.I.T.T.の声を聴ければ、確実に気分はマイケル・ナイトなのである。
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ナイト2000を正面から
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コックピット。右側にきゃらナビの画面がある
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【動画】レーザーセンサー
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ボタン類も徹底的に再現
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コックピットを助手席側から
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ナイト2000のステアリングだけも販売中
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● 「CNS-2000NA」のスペックを紹介
続いては、両カーナビのスペックを紹介しよう。まずは「CNS-2000NA」から。CPUはサムスン製S3C6400(634MHz)+128MBDDRメモリを採用している。液晶画面はタッチパネル式で、解像度は7インチWVGA(800×480)。標準で8GBのNANDフラッシュメモリを搭載する。さらにSDカードスロットも備える。本体サイズは193×19.8×123mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は425g。電源は車載のACC(要配線)とシガーライター(12V・24V両対応)だけでなく、2,700mAhのリチウムポリマー内蔵バッテリを搭載しているので、持ち歩くことも可能だ。充電は家庭用100Vにも対応。バッテリ駆動での持続時間はおよそ1日だ。
カーナビとしての機能は、住所録検索約3,400万件(丁目・番地・号まで)、施設・店舗・企業などの電話番号データは全国約820万件、同名称検索は約140万件、同ジャンル別検索は約100万件、周辺情報検索は100ジャンル以上を収録となっている。
そのほかの機能としては、ワンセグ対応で最大55時間の録画が可能。NIP(NAVI in Picture)機能で、ナビとワンセグの2画面表示が可能。ワンセグ画面は、フル、1/2、約1/6とサイズを切り替えられる。動画(MPEG-4、DivX、WMV7/8/9)やMP3、静止画(JPEG、BMP、GIF、PNG)の再生も可能だ。音声出力に関しては、ステレオスピーカーが本体背面に用意されているほか、イヤホンジャック、さらにはFMトランスミッター機能(FMラジオへの音声送信)も有している。AV入出力端子も備えており、DVDプレーヤーやバックカメラなどにも対応。そのほか、USBポート、自動調光オートディマー、メモ機能(付属のスタイラスペンで直接画面に書き込み可能)などもある。実際には、カーナビというよりは、PND(ナビゲーション機能を持つ小型電子機器)となっている。
ナビゲーション機能に関しては、10m~250kmまでの15段階の地図スケールに対応。市街地マップも搭載しており、狭い路地や一方通行などもしっかりと表示される。また、3Dマップ搭載で直感的なナビゲートを可能としている。そのほか、企業アイコン表示で目印や目標物の判別がしやすく、オービス情報も音声サポートしている。GPSアンテナは内蔵型だ。
製品は、現在はカーショップなどの店頭での販売をしていないため、インターネットの公式サイト「きゃらナビ ストア」か、直接プラスエストに電話またはFAXで申し込む形だ。
● 「CNS-06Si」のスペックを紹介
春の発売を目指して、現在鋭意開発中の「CNS-06Si」。こちらは、単に名称と声を吹き込んだ声優が野田氏から池田氏に変わったというだけでなく、サイズが小型化されているのが特徴。サイズは118×14.9×80.4mm(幅×奥行き×高さ)で、重量はわずか184g。タッチパネル式の液晶画面は4.3インチで、WQVGA(480×272)対応。こちらは、バイクや自転車への搭載もしやすいし、バッテリ持続時間は20時間と「CNS-2000NA」以上に持ち運びにも向いているというわけだ。もちろん筐体が赤いのはいうまでもない。
そのほかの「CNS-2000NA」との機能的な差異は、まず追加できるSDメモリが2GBまでとなっている点が1つ。また、スロットなど5種類のゲームも内蔵されているようだ。カーナビとしての機能は、住所録検索約3,400万件(丁目・番地・号まで)、施設・店舗・企業などの電話番号データは全国約820万件、同名称検索は約140万件、同ジャンル別検索は約40万件、周辺情報検索は100ジャンル以上を収録となっている。
● 告知なしで行なわれたトークショーは満員御礼
今回のトークショーについての事前告知といったら、9、10日にプラスエストブースに11日13時と15時から開催と、ポスターが貼られたぐらいなのだが、15分前には熱心なファンがブースを占拠する状態。ブースの端に置かれたナイト2000レプリカモデルが、押しつぶされてしまうのではないかという、混み具合となった。
ちなみに、あまり2人がレギュラーで競演しているようなイメージがないのだが、2人とも10代の頃から俳優・声優として活動しており、何十年ものつきあいのある間柄だという。野島氏の方が4歳年上なので、野島氏は池田氏のことを「秀ちゃん」、池田氏は「野島さん」と呼んでいた。
野島氏と池田氏がいよいよ登場すると、拍手喝采で出迎えられた。2人とも、この日初めて自分が担当したカーナビを見るということで、興味深そうに見聞きしていた。もちろん2人には製品が渡されるが、2人とも「自分の声だとちょっと照れくさいよね(笑)」(野島氏)、「お互い交換しましょう」ということである。洋画やアニメなどでは、声を多少作っているので、自分で聴いても恥ずかしいことはないそうだが、今回のカーナビは意外と素の感じに近いので、少々恥ずかしいそうである。ちなみに、ポケットに入れて歩ける「CNS-06Si」の方を2人とも特に気に入っていた模様。
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「CNS-2000NA」をのぞき込む野島氏
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「CNS-06Si」のコンパクトさに感心する池田氏
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野島氏がナイト2000レプリカモデルに乗り込んだところ
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収録に関しては、非常にスムーズだったそうで、2人ともリテイクはほとんどなかったという。カーナビの音声の吹き込みは、洋画やアニメなどのセリフと異なり、非常に短いセンテンスのものが多いのだが、それらがまたナビゲーションの状況次第で連続してつながったりするという特殊な形である。
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野島氏の収録風景(プラスエスト提供)
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池田氏の収録風景(プラスエスト提供)
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野島氏とナイト2000レプリカモデル(プラスエスト提供)
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オートサロンということでクルマの話になったのだが、よく2人でゴルフに行くそうで、今日も池田氏のクルマで幕張メッセまで来たらしい。あまり愛車については語ってくれなかったのだが、池田氏はかつてはトヨタ「マークII」に乗っていて、実は飛ばし屋だったという話も。ボディをワインレッドとサーモンピンクとミディアムグレーに塗り、パワーをノーマルの3倍にして、法定速度の3倍を出していた……というような事実はないらしいが、昔はかなり飛ばす人だったそうである。しかし、野島さんによれば、「最近はゆっくりですよ。今日も普通に来ましたから(笑)」と語っていた。
一方の野島さんは、「いつも秀ちゃんのクルマに乗せてもらっている」のだそうだが、自身は日産「スカイライン」に現在も乗っているらしい。現行車種のスカイラインは、ミドルアッパークラス向けの高級車となっているので、その辺りに乗っているのではないかと予想されるが、あまりはっきりとは語ってくれなかった。もしかしたら、R32からR34辺りの、「スカイライン GT-R」に乗って、湾岸辺りで激走しているのかも?
またゴルフの話が出ていたが、アニメ「タイムボカン」シリーズのグロッキー系の声を担当している、八奈見乗児氏が主催する会があり、大ベテランの2人でもそこに行くと「若手」になってしまうそうで、しゃべっていて怒られたこともあったそうだ。トークショーの後、ひと言インタビューをさせてもらったのだが、怒っているわけでもないのに2人ともオーラが違うというか圧倒される迫力があり、この2人を平気で怒れる人たちはどんな人たちなのだろう、という感じである。
ひと言インタビューでは、ユーザーの方に対してのコメントをもらったのだが、野島氏は「楽しんでください」で、池田氏は「ちゃんと大丈夫なようにしてありますから安心して使ってください」ということだった。
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トークショー後のサイン会の様子
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ブースはファンであふれていた
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野島氏と池田氏を撮影
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■URL
きゃらナビ
http://chara-navi.co.jp/
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( デイビー日高 )
2009/01/15 16:25
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