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ロボット研究用プラットフォーム台車「VolksBot」
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株式会社テムザックは17日、ドイツにあるフラウンホーファー研究機構IAIS研究所が開発したロボット研究用プラットフォーム台車「VolksBot」の販売を開始すると発表した。
はじめにテムザックの代表取締役である高本陽一氏は、テムザックの事業展開を話した後、「VolksBot」を日本国内で販売することで、欧州の研究機関との連携強化を図り、ヨーロッパ市場へ向けてロボリアを代表とするテムザック製品の事業展開が狙いとしていると話した。
また、フラウンホーファー研究機構IAIS研究所についても紹介した。フラウンホーファー研究機構IAIS研究所はドイツのミュンヘンにあり、2001年に旧ドイツ国立情報研究所「GMD」と統合し、ドイツ国内に56の研究機関を持つ。その研究機関の1つがIAIS研究所である。「VolksBot」はすでにドイツで100~200台ほど販売されており、日本でも販売をしたいと同研究所のトーマス・クリスタラー所長の強い要望があったそうだ。
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テムザックの代表取締役・高本陽一氏
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テムザックの取り組みについて。国内、海外の約50の団体および40の大学と連携して、最先端技術の情報収集を行なっている
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テムザックの今後の展開について
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フラウンホーファー研究機構について。写真はIAIS研究所のトーマス・クリスタラー所長
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フラウンホーファー研究機構IAIS研究所とテムザックの連携
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テムザック川久保勇次氏
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具体的な製品内容についてはテムザックの川久保勇次氏より紹介された。「VolksBot」は組み立て式駆動ロボットキットで、主に研究や学習、プロトタイプ製作向けのもの。部品単位で組み立てられ、電子ハードウェアやソフトウェアなどを簡単につなぎ合わせることができる。3、4、6輪タイプから、段差を登るキャタピラ式のものまでラインナップの幅が広い。シャーシはアルミニウム製で、ユーザーが希望するサイズやロボットのタイプによって作り上げるようになっている。最大積荷重量については資料に40kgまでと記載されていたが、「人間が1人乗っても大丈夫なくらい頑丈」と川久保氏は話していた。プログラミングにはMicrosoftのVisual c++を使用する。
発表会では3輪タイプの「RT3」を使ったデモも行なわれた。サイズは540×590×340mm(幅×奥行き×高さ)で重量13kg(バッテリ重量込)。バッテリは24V駆動で12V(7.2Ah)を2個搭載する。最大速度は1.4m/sだが、デモでは40%程度の速度に抑えられていた。
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「VolksBot」の正面
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「VolksBot」を真横から
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「VolksBot」の真後ろ
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ノートPCを外すとバッテリなどが見える
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「VolksBot」はドイツ本国で様々なフィールドテストが実施されている
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【動画】「VolksBot」のデモ。3輪タイプの「RT3」
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テムザックが想定する「VolksBot」のターゲット層
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「VolksBot」はラインナップが豊富
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簡単なソフトウェアで動かすことができる
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販売価格については台車のタイプにより、およそ80~150万円くらいを想定している。仕様についてはユーザーがテムザックに発注し、テムザックからドイツへ注文するという流れ。メンテナンスなどについてもテムザックが対応する。
■URL
テムザック
http://www.tmsuk.co.jp/
( 小林 隆 )
2008/12/17 19:51
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