独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は22日、人と共存する次世代産業ロボットを実現するための高速ビジョン安全領域センサーを発表した。NEDOの産業技術研究助成事業を受け、独立行政法人産業技術総合研究所研究員・中坊嘉宏氏が開発した。
高速ビジョンカメラを使って人の存在や位置を確実に検知し、ロボットを安全に制御できるもので、国際安全規格に日本で初めて準拠した安全センサーシステム技術となる。秒間1,000コマの高速撮影が可能なカメラで人が装着した発光マーカーを検出し、人の存在を確認する。高速撮影により速いサイクルでの認識が可能なためロボットと人が近くで作業をしていても、不測の事態に対応しやすくしている。発光の点滅パターンは欧州の国際安全規格である通信安全規格EN50159に準拠させることで、他の機器などの光と誤認することがないようにしたという。
この技術により、ロボットと人が共存して作業することで、お互いの長所を生かし、生産効率を最適化できるようになるという。
今後は実証実験を重ねて安全性を高めて行き、日本発の安全技術として国際規格に採用されることを目指す。また将来的には福祉分野への応用も可能という。
■URL
NEDO
http://www.nedo.go.jp/
ニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/informations/press/201022_1/201022_1.html
産業技術総合研究所
http://www.aist.go.jp/
ニュースリリース
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2008/pr20081022/pr20081022.html
( 清宮信志 )
2008/10/22 19:47
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