9月6日(土)、長崎県佐世保市のアルカスSASEBOで物づくりイベント「メカライブ2008」が開催された。
これは社団法人佐世保青年会議所が主催したイベント(後援は佐世保市教育委員会と佐世保市PTA連合会)で、「若い人たちに物づくりの楽しさを知ってほしい」との趣旨で開催されたものだ。なお、メカライブは今回初めて開催されたもので、今年以降も継続することを願って「メカライブ2008」と命名したそうだ(ただし、青年会議所は1年ごとに組織が改変されるため、来年も継続されるかどうかは未定とのこと)。
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会場となったアルカスSASEBO
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メカライブ2008のポスター
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ムーンウォーカー2も参加した(?)開会式の様子
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● メインは中学生ロボコン
メカライブ2008のメインは、佐世保市内の中学生によるロボットコンテストだ。ルールは、スタートゾーンから出発して2分間の制限時間内に何個の空き缶をゴミ箱ゾーンに入れられるかを競う。空き缶をアームでつかむだけでなく、電磁石で空き缶をくっつけたり、空き缶を巻き込んだりする機体など、さまざまな方法で空き缶拾いにチャレンジする機体が見られた。
優勝は10個の空き缶をゴミ箱ゾーンに入れたチーム「セブンズマスクバードさん」。2位のチーム「わしさん」(空き缶9個)、3位のチーム「七面鳥さん」(空き缶6個)、それにアイディア賞のチーム「山澄E」が表彰された。
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中学生ロボコンの競技フィールド。「S」と書かれた地点からスタートし、左上のゴミ箱ゾーンに空き缶を入れていく。空き缶の色は立っているか横になっているかの識別だけで、点数に差はない
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競技前の車検。ロボットの大きさは、スタートゾーンからはみ出してはならない
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空き缶をつかんでゴミ箱に入れていく機体
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電磁吸着で空き缶を持ち上げている機体
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この機体は、布のようなシートを回転させて空き缶を巻き込むことを狙っていた
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空き缶を多く拾ってゴミ箱ゾーンからはみ出しそうになる機体もあった
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● 佐世保市内の工業系高校による展示も
メカライブ2008では、佐世保工業高等専門学校、佐世保工業高校、佐世保実業高校による展示も行なわれていた。
アルカスSASEBOの入り口前では、昭和50年代に実際に走っていたレーシングカー「FJ1600」を、佐世保実業高校の生徒の手で完全レストアした車体が飾られていた(自動車の構造を理解するために行なったもので、レースに参加するわけではない)。佐世保高専の等身大二足歩行ロボット「ムーンウォーカー2」は、会場内をゆっくりと歩き、人目を引いていた。佐世保工業高校は、ジャパンマイコンカーラリーのマイコンカーをサーキットで走らせていた。
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アルカスSASEBO前に展示されていた、佐世保実業高校の生徒によってレストアされたレーシングカー
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存在感はピカイチだった佐世保高専のムーンウォーカー2
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佐世保工業高校のマイコンカー。後ろのサーキットで走らせていたが、とにかく速かった
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● ロボリンクの二足歩行ロボットも登場
会場のエキシビションスペースでは、ロボリンク(九州ロボット練習会のコアメンバー)による二足歩行ロボットのショーも行なわれた。参加したのはHAUSER、成龍、ZERO(九共大-ZERO)、紫電(九共大-紫電)の4台。この4台でミニサッカー、リレー、バトルを行なった。バトルは優勝ロボットを決めるものではなかったが、この4台の中で唯一ROBO-ONE決勝トーナメントに参加したことのない紫電が無敗で3勝し、意外な強さを見せ付けた。
その他にレゴマインドストームNXTを使った「はじめてのロボット工作教室」も行なわれた。
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ロボリンクの二足歩行ロボットによるミニサッカー。久しぶりに成龍(青い頭のロボット)が登場
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ロボットバトルの様子
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今回調子のよかった紫電
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レゴマインドストームNXTを使った工作教室の様子
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閉会式での記念撮影
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今回のメカライブ2008には多くの佐世保市民が集まった。そのほとんどはロボットを見るのが初めてだったようで、ロボットが動くのを見ただけで驚きの声を上げていた。また中学生のロボコン、工業系高校の作品の展示、ロボリンクの二足歩行ロボットと異なるロボットを同じ会場で見せて、ロボットを通じた物づくりへの関心を高める手法もよかったのではないだろうか。このようなイベントを続けていけば、将来、佐世保市がロボットの拠点の1つになるのかもしれない。
■URL
メカライブ2008
http://www.sasebo-jc.or.jp/2008/mechalive/index.html
社団法人佐世保青年会議所
http://www.sasebo-jc.or.jp/
( 大林憲司 )
2008/09/26 14:43
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