7月19日、20日の2日間、北九州市若松区の学術研究都市「ひびきの」内にある北九州市立大学ひびきのキャンパスで、オープンキャンパスが実施され、それに合わせて山本郁夫研究室の鯛ロボットが公開された。
オープンキャンパスは大学内部を高校生とその保護者に見てもらい、自分の大学への受験を考えてもらおうという試みだ。
そのため北九州市立大学ではどういう研究がなされているかを公開。その中の一つとして、国際環境工学部山本郁夫研究室の鯛ロボットが公開されたものだ。
● 水槽の中を泳ぐ鯛
鯛ロボットは重さ7kgほどで、振動翼推進システムを使い、尾びれを振って水中を泳ぐ。外装はシリコンを使い、人の手で鯛の模様がつけられている。
公開実験では、北九州市立大学ひびきのキャンパスのウッドデッキに、円柱状の水槽を置き、その中で鯛ロボットを動かした。
鯛ロボットはゆっくりと水槽内を泳ぎ、見学に来た高校生たちからは「魚やん!」「これ本物?」という驚きの声が上がっていた。
鯛ロボットはバッテリをフル充電すれば1時間ほど泳ぎ続けられるらしいが、20分ほど水槽内を泳がせて公開実験は終了。これをオープンキャンパス中、高校生たちの学内見学スケジュールに合わせて数回行なわれた。
鯛ロボットを製作した山本郁夫教授によれば、「このような魚型のロボットを大量に作ってカメラなどのセンサーを搭載し、海で泳がせておけば、広い範囲の海洋調査ができるのではないか」と語っていた。
鯛ロボットは極めて静かに泳ぐため(内部から微かなモーター音は聞こえてくるが)、生物に警戒されずに水中における探査が可能になってくるかもしれない。
また山本研究室ではこの鯛ロボットの推進システムを応用したマンタ(イトマキエイ)型ロボットの新型機を開発中とのことである。
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北九州市立大学ひびきのキャンパス
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鯛ロボットの公開は学内のウッドデッキで行なわれた
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すぐ側の教室では山本郁夫研究室の他のロボットの紹介も行なわれていた
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ロボット産業マッチングフェアにも出ていた飛行観測ロボット
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ビデオでも鯛ロボットの紹介をしていた
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鯛ロボットの絵付け
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これはテレビドラマにも出演していた鯉ロボットの「将軍」
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マンタロボのシステム模型。マンタロボはパワーアップを目指して現在修理中
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鯛ロボットの内部構造。頭から背中にかけては潜水艦と同じバラストシステムを持っており、これで浮力を調整する
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鯛ロボットの公開実験を行なった円柱形の水槽
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鯛ロボット登場
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鯛ロボットを沈めているところ。背中の辺りから気泡が出ている。これは内部に注水していることによる
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【動画】泳げ! 鯛ロボットくん
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【動画】遠目に見ると本物の鯛に見える。ただし、本物と違って頭の周辺や背びれなどは動かない
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結構人だかりができていた
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上から見たところ。尾びれをくねらせて泳いでいるのがわかる
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鯛ロボットの引き上げ。顔の下辺りから排水している
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推進力を生み出す尾びれのアップ。よく見ると透けている
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磁力スイッチ。これを鯛ロボットに近づけて外部からシステムのオンオフを行なう
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山本郁夫教授(写真右)と鯛ロボットの記念写真
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■URL
北九州市立大学
http://www.kitakyu-u.ac.jp/
北九州学術研究都市
http://www.ksrp.or.jp/
北九州産業学術推進機構
http://www.ksrp.or.jp/fais/
( 大林憲司 )
2008/07/25 14:43
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