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「JISSO PROTEC 2008」など、3つのイベントが合同開催
~ユニークなロボットビンゴ競技大会も盛り上がる


基板や部品など、製造・実装に関わる多数の自動装置が出展

 6月11日から6月13日の3日間、幕張メッセにおいて、「JISSO PROTEC 2008」「JPCA Show 2008」「2008 マイクロエレクトロニクスショー」が同時開催された。本イベントは、電子回路基板から部品・モジュールの実装に関わる設計、材料・資材、製造・実装装置、試験・検査技術などを一堂に紹介する展示会で、600社を超える企業が集結。ここではロボット関連の出展や、会場で催されたユニークなロボット競技会「ロボットビンゴ競技大会」の模様などをお伝えする。

 まず展示会で目を引いた出展品は、基板や部品などの製造・実装に関わる自動化装置だ。広義の意味でロボットをとらえれば、これらの自動装置もロボット分野の範疇に入るだろう。実際に展示会でも「基板分割ロボット」「貼りROBO」のように、名称にロボットが付いたユニークな製品が見られた。

 たとえば、堀内電機製作所の基板分割ロボットは、ミシン目・Vカットから複雑な形状の基板まで、自動で基板を切断できるシステムだ。3軸卓上ロボットを採用しており、高速スピンドル部で基板をカッティング。ティーチングペンダントからのプログラミング・設定や、データの一元管理が行なえる。オプションで切断時に出る粉塵をバキュームで集めたり、イオナイザによって静電気を除去することも可能だ。このほかにも、同社ではCO2レーザマーカ、レーザはんだ付け、コテはんだ付け、ねじ締め、ディスペンスといった作業をサポートするロボットを提供している。


基板分割ロボット「BCUJR223-S001」。バキューム集塵方式で、切粉を吸い込みながら 基板をカットできる。位置決めには3軸卓上ロボットを採用 ロボットで分割した基板の例。実際にはカッティングまで行なうが、ここではデモなので軽く線を引いている。ミシン目、Vカットから、複雑な形状の基板まで対応 【動画】蛇の目ミシン工業製の3軸卓上ロボットを採用。位置決め制御をしながら、高速回転するスピンドル部で基板を切断していく

CO2レーザマーカ装置を組み合わせた基板印字専用インラインシステム「LMS-S100VAH」。CO2レーザマーカは出力の違うタイプもある 【動画】XYテーブルを装備し、330×250mmのMサイズ基板まで対応でき、バーコード/2次元コードも標準でサポート

 粘着材の貼り付けや貼り合せの自動化技術を軸にして展開しているのが、JPテックだ。薄くて柔らかく、傷つきやすい透明フイルムをロボットによって貼り付けできる「貼りROBOシリーズ」を出展。これはCCDカメラを搭載し、50μmの高精度で貼り付けが可能だ。携帯電話機の液晶パネルに貼り付いているフイルムなども、このようなロボットで作業をしているそうだ。ポイントは気泡がないようにシートを貼り付けること。そのため、貼り付けと同時にローラで気泡を追い出す工夫も凝らされている。

 ドイツのシュミッド社は、ロボットタイプのローダ/アンローダ自動システム(シュミッドオートメーションアジア製)を実演していた。これはロボットアームの先端で薄い板材を吸着してハンドリングするものだ。ロボットアームによる搬送方式のため、同一マシンでも任意の角度でラックやボックスを使用できるメリットがあるという。


JPテックの「貼りROBOシリーズ」。CCDカメラを搭載し、透明フイルムを50μmの精度で貼り付けできる 【動画】フイルムの貼り付けをしたあと、気泡が入らないようにローラ掛けをする工夫も。本来なら人手のいるような作業も高速にこなしてくれる シュミッドオートメーションアジア製の薄板用ローダ/アンローダ自動システム。ロボットアームによるハンドリング方式のため、ラック類の角度を自由に設定できる

 ショーダテクトロンは、多層プレス後の外周切断や切断面の面取り加工を高速処理できるマルチカットフォーマ「MRC-700A」を展示していた。加工基準となる穴に位置決め用のピンを立てず、CCDカメラによって基準穴を認識し、回転角度を自動補正する。位置決めには16軸のサーボモータを利用し、ステーション1基で4辺の加工が行なえるため、ワーク1枚あたり9秒台の高速加工を実現している。

 日立は、配線板用に8μmという加工精度を実現した超精密6軸穴あけ機などを出展。加工精度を飛躍的に向上できた理由は、ユニークな振動対策にあるという。左右のゾーンに3台ずつ穴あけマシンがあり、穴あけ時にこれらをXY方向に対称移動させることで、装置に発生する機械的な振動を相殺させるというアイデアだ。

 三晃技研工業は、非接触式自動リング挿入マシンとして、台湾CIN PHOWN TECHNOLOGY社の「CRM-2006T」や「BAM-2003T」を展示。前者は2mm以下の小径用ドリル向けで、リングの抜き差しや長さ調整を1台で行なえるほか、CCDカメラでリング長やドリル径などを検査して、不具合品を自動で選別する。一方、後者は2mm~6.5mmの太径用リング向けだ。


ショーダテクトロンのマルチカットフォーマ。通常、多層プレス後の外周切断などは、加工基準穴に位置決め用のピンを立てる。ここではCCDカメラを採用して位置を認識。加工精度は±0.1mm以内 日立の超精密6軸穴あけ機。配線板用に8μmという加工精度を実現した優れものだ 【動画】穴あけ機構部をシンメトリックに移動させることで装置の微小振動を相殺し、高精度を実現したという

【動画】三晃技研工業の非接触式自動リング挿入マシン「CRM-2006T」。2mm以下の小径用ドリル向け。CCDカメラでリング長やドリル径などを検査して、不具合品を自動選別できる 同じく三晃技研工業の非接触式自動リング挿入マシン「BAM-2003T」。こちらは2mm~6.5mmの太径用リング向け

 日本LPKFは、いつでも欲しいときに社内で試作基板をすぐに製作できる基板加工機「ProtoMat Sシリーズ」を紹介していた。CADデータを利用して直接加工が可能で、基板の配線、穴あけ、スルーホール、ルータ切断といった加工が行なえる。また、カメラ、集塵機などのオプションも用意。このマシンに、さらにスルーホール加工キット、はんだレジスト・シルク印刷加工キットを組み合わせれば、量産時と同様の基板作成が可能になるという。

 このほか同社ではレーザによって薄板材を自在に配線加工する装置を提供している。特にユニークだったのはプラスチック成形品の表面にレーザで直接電気パターンを形成してしまう「LPKF-LDS技術」だ。これはレーザ活性コンパウンドが混った高分子材料から成る成形品を利用し、配線部にレーザを当て活性化したあと該当部を無電解メッキで処理するというもの。成形品に直接配線されるため、フレキのように配線が切れる心配もない。


日本LPKFの基板加工機「ProtoMat Sシリーズ」。名前のとおりプロトタイプ(試作品)をつくるときに1台あると便利なマシンだ 「LPKF-LDS技術」で製作した電気パターン付の成形品。プラスチック成形品の表面にレーザで直接電気パターンをつくり、無電解メッキ処理を施す

 センサ関係では、アートレイが産業用の遠赤外線監視カメラ「ARTCAM-320-THERMO」のデモを実施していた。熱線画像は、USB経由でRawデータにて直接PC側に転送できる。赤外線タイプではないが、某自動車メーカーのロボットで、同社のカメラを眼球部に組み込むプロジェクトが進められているという。

 丸文は、同社が取り扱うドイツ・LaVision社の光学式変形・ひずみ測定解析システムなどを紹介していた。レーザや特殊光源を使わず、カメラで撮影した画像の変化から2次元あるいは3次元の変形・ひずみを計測できるシステムだ。測定範囲の画像をある時刻で撮影し、それを前の画像と比較する。その相互相関より、移動量とひずみ量を算出するという。結果はPC上で視覚的にベクトル表示される。たとえば基板に実装されたICパッケージを計測し、おかしなテンションが掛かっていないか確認することもできる。デモではハードディスクの基板のひずみと温度を同時計測し、その関係を調べていた。

 サンクスは、ワークを動かさずに360度の立体観察が可能なファインマイクロスコープを展示。機械式時計の内部の様子を拡大し、深い被写界深度で立体的に表示させていた。このほかにもCO2やグリーンレーザなどを利用したマーカも出展。こちらはプリント基板や電子部品のロット番号、2次元コードなどを印字できる装置だ。


アートレイの産業用の遠赤外線監視カメラ。ボード不要で、USBによって直接PC側にRawデータを転送できる ドイツ・LaVision社の光学式変形・ひずみ測定解析システム。ロボットには直接関係ないが、機構部の応力解析などにも利用できそうだ サンクスのファインマイクロスコープ。深い被写界深度で、360度の立体観察が可能

 展示会場では出展者ブースだけでなく、来場者が実装を体験できるコーナーも設けられていた。これは市販のロボットキットを使って、はんだ付け体験ができるイベントだ。教材としてイーケイ・ジャパンのロボット工作キット「メデューサ・ネオ」を使用していた。このロボットは、音センサを搭載しており、音に反応して4本足で歩き、自動的にストップする。参加者は机に向かって真剣に機体を組み立てたり、はんだ付けの作業に集中していた。


実装体験コーナーの様子。あらかじめ希望者をWebで公募していたが、人気があるイベントだったようだ ロボットの製作を体験。教材として用いられたのはイーケイ・ジャパンの工作キット「メデューサ・ネオ」 真剣に機体を組み立てたり、はんだ付けの作業に没頭する参加者たち。やはりものづくりは面白い!

ゲーム性を兼ね備えたユニークな競技、ロボットビンゴ競技会も開催

 「ロボットビンゴ競技大会」は、ものづくりの楽しさを若い世代に理解してもらい、産業界における原動力として活躍して欲しいという主旨からスタートした教育イベントだ。競技ルールは、自律型ロボットがフィールド内の定位置に置かれた6枚の円盤をつかんで運搬するというもの。

 単に円盤を搬送するだけでなく、ロボットで把持した円盤を格納部に立てながら上手に入れる必要がある。格納部は数字の1から9のマス目に対応する仕組みになっており、たとえば1の格納部に円盤を入れると、モニタ上で1のマス目が点灯するようになっている。ビンゴゲームと同様のルールで列をつくって勝敗を決める。3×3のマス目で「タテ」「ヨコ」「ナナメ」のいずれか2列を早く揃えればよい。もし両チーム共に列が揃わない場合は、円盤を多く格納部に入れたチームが勝ちとなる。試合は3本勝負で2本先取を競う。いかに効率よく格納部に円盤を入れられるかということが勝負の分かれ目となるようだ。

 この競技は、自律性というロボット自体の難易度に加え、ゲーム性もあるユニークな内容だ。ロボットで把持する円盤ホルダの前のフィールドには、目印となる白いマーカがあり、これを赤外線センサなどで検知して、円盤が置かれている位置を認識する。ロボットが円盤を無事につかめたら、次にライントレースしながら反対側にある格納部に進んで、そこに円盤を立てた状態で入れていく。

 ここで重要な点は、対応するマス目と同じ格納部に、競技相手が先に円盤を入れていた場合。同じ数字の格納場所に円盤を入れても意味がないので、相手側がどのようなマス目を先取しているのか、ロボット側で状況を認識しておかなければならない。そのために格納部手前のフィールドには、位置決め用の白いマーカと共に、赤外線LEDが埋設されている。すでに先に円盤が入っている格納部ではLEDが点灯するため、ロボットのセンサでこれを読み取れば、格納部に収容されている円盤の状況を把握できる。そこで、LEDが点灯している格納部は読み飛ばし、次の収納部に移動するプログラムを組んでいるチームもあった。


会場の一画で12日と13日に催された「ロボットビンゴ競技大会」。2つのフィードがあり、2台で対戦する形式。正面にはビンゴゲームのマス目がモニタリングされている。12日は予選会、13日は決勝戦だった ホルダに並べられた合計6枚の円盤を、自律型ロボットによってピックアップする。ピッキングの方法もさまざまだ ここに円盤を並べていく。ホルダから取るときは円盤は水平に並べられていたが、格納部では縦置きになるのでピッキング部にも工夫が必要

試合の結果をモニタ表示。1列のみだがうまくビンゴになった。マス目に対応する収納部に、どのような順番で円盤を入れていくかという点も作戦として重要 格納部手前のフィールドには、位置決め用の白いマーカと共に、現在のマス目の状態が分かる赤外線LEDを埋設。このLEDを読み取って、点灯している収納部をスキップしていく。さらに相手のマス目を判断して、妨害できるアルゴリズムまでできれば無敵だろう

 エントリーされたロボットは個性豊かなものばかりだった。また1台のロボットで競技するだけなく、2台、3台と複数のロボットを製作し、分業体制で競技に臨むチームも多かった。むしろ1台のみのチームのほうが少ないぐらいだった。ロボットの機構もさまざまな工夫が凝らされていて、どれひとつ同じようなものはなく大変面白かった。

 駆動系のモータには、パルス入力で制御できるステッピングモータを利用しているものが多かったが、DCモータやラジコン用のサーボモータを利用しているものもあり、チームによってマチマチだ。ステッピングモータを使う場合は、入力パルスの周波数を高くしすぎると、モータが脱調しやすくなるので注意が必要だ。CPUについてはPICが多いようだったが、H8を利用しているチームもあった。PICではPWM回路が内蔵されているタイプを利用するチームが多かったようだ。また、H8のほうがPICよりコントロールが簡単にできるという意見もあった。

 以下、個性豊かなロボットたちを紹介しよう。円盤の搬送方法で特に印象的だったのは「へびくん3号」(山形県立産業技術短期大学校庄内港校)と「BF3号」(青森職業能力開発短期大学校)だ。いずれも長いアーム部やリード部を備え、ほとんど動くことなくホルダから円盤をピッキングして格納部に収納できる仕組みだ。


【動画】ほとんど機体を動かさないでハンドリングしている。最初に端のマーカのみ読み取って、基準位置を確認し、あとは左右にあらかじめ決められた移動量でシーケンス的にアーム部を動かしているという 「へびくん3号」は、ヘビのように長いアームによって、ホルダから格納場所に円盤を直接置いてしまうという斬新なアイデア。目からウロコだ

【動画】水平に置かれた円盤を2本の指で挟み、90度回転させてからリード部へ置く。円盤はリード部の傾斜によって自然に転がっていくが、リードの位置決めがズレると格納部にうまく入らないこともあるようだ BF3号も、へびくん3号と似たような発想だが、機構部はさらにシンプル。ホルダーから円盤をピックアップし、格納部に届くほどのの長いリード部に円盤を置くと、傾斜によって転がっていく仕組み

 また円盤をロボット本体に収納する方法にも工夫が見られた。一枚ずつ搬送するよりも、一度に複数枚の円盤をロボットにまとめて収納して搬送したほうが有利とする考え方だ。たとえば「東北職業能力開発大学校10号/11号」、「カルロス号MK-II」と「ゲイル」(いずれも近畿職業能力開発大学校)、「SNOW」(長野県工科短期大学)、「Haru」(岩手県立産業技術短期大学)、「APPEE&APSS」と「ジョニーG」(いずれも青森職業能力開発短期大学)、「A車改」(山形県立産業技術短期大学校)などが該当するロボット。特にゲイルは、円盤のピッキングにブラシを利用するというユニークなアイデアで目を引いた。


【動画】東北職業能力開発大学校10号。ピックアップした円盤を機体の中に一度に収納して搬送してしまうアイデア。効率は良さそう。ただし、あまり収納に時間が掛かり過ぎると、相手側によいマス目を入れられてしまうリスクもある 【動画】東北職業能力開発大学校11号。ピックアップした円盤をロータリテーブル上の収納部に入れて搬送。次々と格納部に入れているところ。迅速な動きでタスクをこなす 【動画】カルロス号MK-IIは近畿職業能力開発大学校の1年生コンビで製作。本体の収納部が左右にスライドするようになっている

【動画】ゲイルのピッキング機構はアイデアがとても良かった。どうしてもハンドで挟むという発想になりがちだが、円盤の穴に着目し、日常品のブラシを利用している点が秀逸 【動画】雪のような白い機体のSNOW。すべての円盤ではなく、3枚ぶんの円盤をピックアップして格納部に向かっているところ 【動画】HARUも3枚分の円盤をピックアップして搬送できる機構。このうち1枚はハンド部で把持したまま運ぶ

【動画】APPEE&APSSも3枚分の円盤をピックアップし、2回にわけて搬送していく。3枚分の円盤を収納するタイプは、とりあえず1ラインのビンゴを揃えてしまうという狙いがあるようだ 【動画】ジョニーGは6枚分の円盤を扇方の収納部にすべて入れて搬送する。6枚分を収納しているものの、かなり迅速な動きだ

【動画】A車改は山形県立産業技術短期大学校の女性チームのロボット。こちらは3枚分の円盤を収納できるようになっていた。格納の精度にやや難があった模様 ゲイルによる円盤のピッキング。アイデア次第では、難しい機構を使わなくても、円盤をピッキングできてしまうことが分かる

 一方、2台以上のロボットを製作し、協調動作によって素早く円盤を運ぶロボットは最も多かった。ロボットに複数枚の円盤を収納から搬送する方式よりも、1枚ずつの搬送でもよいので、とにかく相手よりも先に円盤を運んで、好きなマス目を奪取してしまうという作戦だ。そのため動作も機敏な機体が多かった。

 代表的なロボットは、「リライアブル」と「Twin Cube」(いずれも長野県工科短期大学)、「New・Impulse」、「Salts」(いずれも鹿児島の川内職業能力開発短期大学校)、「WHITEBETH」と「Dark Light」(いずれも山形県立産業技術短期大学校庄内港校)、「重箱1号・2号」(岩手県立産業技術短期大学校)、「マイケルアンジー」(熊本県立技術短期大学校)など。また3台のマシンを製作して動かしていたのは富山の「KAKAO neo」(北陸職業能力開発大学校)だ。その一方で1台のマシンで円盤を1枚ずつ大切に運びながら孤軍奮闘する「ユゲリラー」や「ゴッドキャニオン」(いずれも京都職業能力開発短期大学校)にような機体もあった。


長野県工科短期大学のリライアブルは2台で分担しながら円盤を正確かつ機敏に運ぶ。強豪で知られる同校の機体でも最強だという 【動画】あまりに早く円盤を運んでしまうため、紹介する時間がないと、司会のおねーさんも困惑気味。本当に早いロボットだった 【動画】同じく長野県工科短期大学のTwin Cube。クリスマスのようなキンキラの装飾が目を引く。左右対称に動く姿は名前のとおりTwinのようだ

【動画】New・Impulseは2台のロボットが分担して、それぞれ1枚ずつ円盤を運ぶタイプだが、迅速に動けるように機体がチューンナップされている。あっという間に搬送が終わった 【動画】川内職業能力開発短期大学校のSalts。製作者の学生さんは、大会前に足を怪我してしまったが、気合で参加したそうだ 【動画】WHITEBETHも素早い動きで円盤を搬送していた。外装もだいぶ凝っており、力の入れようがよく分かる

【動画】Dark Light。進行方向に対して横側に取り付けられたハンド部で円盤をピッキングする機構 【動画】名称のとおり、外見が重箱のようなツインロボット。対称的な動作で円盤をうまく搬送していた 【動画】熊本県立技術短期大学校のマイケルアンジー。2台のロボットが分担して、それぞれ1枚ずつ円盤を運ぶ。試合では調整が完全でなかったようだ

KAKAO neoは北陸職業能力開発大学校の女性チームによるロボットだ。赤は「情熱」、青は「冷静」、黄色は「早すぎ注意」という意味でカラーリングしたそうだ。CPUにはH8を利用 【動画】参加チームの中で唯一3台のマシンでエントリーしたKAKAO neo。台数が多くなると協調制御が難しくなるが、うまく分担して働いていた

【動画】超能力者のユリゲラーならぬユゲリラー。1つの機体で1枚ずつ着実に搬送していくタイプ。同じものを2台つくれば、さらにパワーアップするかも 【動画】京都職業能力開発短期大学校のゴッドキャニオン。同じ学校のチームだけあってユゲリラーの機体と良く似ている

 全国から集まったロボットは、どれも優劣つけがたい機体でよい動きをしており、競技を見守る観衆を沸かせていた。強豪が集う競技会に参加することで互いに刺激しあい、個々のチームの技能も、さらにレベルアップしそうだ。来年はどのようなユニークなロボットが登場するのか、いまから楽しみだ。


URL
  JPCA Show 2008/2008 マイクロエレクトロニクスショー/JISSO PROTEC 2008
  http://www.jpcashow.com/show2008/index.html


( 井上猛雄 )
2008/06/24 08:04

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