6月19日、株式会社セガトイズと米国・ハスブロ社は、動きと音で音楽を楽しめる新世代音楽ロボット「アンプボット」の発売を11月に発売すると発表した。価格はオープン価格で、店頭予想価格は8万円前後の見込み。Web通販を中心として、8月1日より日米同時に予約を開始する予定。この日から始まった東京おもちゃショー(会場:東京ビッグサイト西1~4ホール、一般公開期間:6月21日~22日)にてデモを見ることもできる。
|
|
|
「アンプボット」。高さ730mm、幅470mm、奥行440mmと、かなり大柄。本体は単一乾電池6本、コントローラーは単4電池3本で動作
|
【動画】5つのモードを切り替えて動かすことができる。トラックモードはユーザー(リモコン)の位置を感知して、そちらを向いて音楽を鳴らす。このデモでは音がないが、顔が向くのがわかる
|
【動画】フォローモードはリモコンを見つけ出してその方向について動いていく
|
|
|
【動画】ダンスモードは内蔵や外部音源の音楽に合わせて踊る。鳴らしている音楽のビートを検知している
|
【動画】ドライブモードはリモコンでの操縦
|
|
|
【動画】最後はパークモード。キックスタンドが出てくる。このモードの時にはACアダプタをつなげることができる
|
【動画】倒立振子で移動する様子
|
株式会社セガトイズ 代表取締役社長 國分 功氏は記者会見の中で、「厳しいおもちゃ業界の中で、今回発表したアンプボットが、今までになかった新しい価値、エンターテインメントを提供してくれると確信している」と述べた。
続いて登壇した米ハスブロ社 国際開発担当 ダンカン・ビリング氏は「アンプボットは“モバイル・ステレオ・エンターテインメントシステム”というカテゴリーを全く新しく切り替えるものになると考えている」と述べた。
「idog」などでタッグを組んでいた両社による新たな“音楽再生ロボット”だが、音質を追求するというよりも、家庭の中で音楽を楽しむ新しい試みのためのアイテム、という表現が正しいようだ。
株式会社セガトイズ デジタルエンターテイメントマーケティング部部長、竹内オサム氏は「携帯音楽スピーカーはたくさん普及している。スピーカーの前でじっと音楽を聴くとは違う、インタラクションの部分を盛り込むことでこれまでとはまったく違う、新しい音楽のパートナーになったと思う」と、述べた。購入者として想定しているのは「音楽ファンの方だけではなく、ロボットが好きな、遊び心のある大人の方たちを想定している」ということだ。
|
|
|
株式会社セガトイズ 代表取締役社長 國分 功氏
|
米ハスブロ社 国際開発担当 ダンカン・ビリング氏
|
株式会社セガトイズ デジタルエンターテイメントマーケティング部部長、竹内オサム氏
|
アンプボットは倒立振り子の原理で、動作中は支え無しでも倒れないように制御されている。モードを切り替えることでコントローラーを追いかけたり、操縦/ダンスすることもできるが、それらも2個のタイヤで直立した状態を保持したまま行なえる。
モーターは4つ内蔵されており、左右のホイールにそれぞれ1個、首部分のヨー軸として1個、そしてキックスタンド(パークモードのときの支え)の出し入れに1個搭載されている。
センサ類も充実しているが、フォローモード(コントローラーを追いかけて動く)の時に、コントローラーとアンプボットの間に障害物があった場合は、自動で回避することはできず、距離センサで障害物があることを察知し、その場で止まってしまうことになるという。室内のマップを覚えるようなことが、現状ではできないことも明らかにしてくれた竹内氏は、「このあたりは今後の課題かもしれない」と述べていた。
一方、段差のほうはすでに電気コードくらいであれば全く問題なく踏み越えられるという。もう少し大きな段差(2~3cm)も越えることを目指し、大きな傾斜への対応も含めて、今後も調整を続けていくそうだ。
内蔵されている音楽は、30秒ほどの曲が10曲。市販のMP3プレーヤーをつなげることで、好きな曲を鳴らすことができる。ダンスモードではビートを検知して動くようにしているが、竹内氏としては「いまの試作機の動きはまだ不満」ということで、製品化までにブラッシュアップされるようだ。
今回発表で登場したものは、「やっとできた(竹内氏)」試作機だが、11月の発売までの間に、おもちゃショーのあとでもどこかでホンモノが見られる場所を設けて、改良されたものを公開していきたいと考えているそうなので、より製品版に近いものを見たい人は、公式サイトの情報をチェックしておくほうがいいだろう。
|
|
|
胸のスピーカーは直径5インチ(165mm)のミッドレンジスピーカー。両肩にツイーターが組み込まれている。総出力は12W、レンジは17Hz~20KHz
|
内蔵音源のモード切替などを行なう“左手”のディスク。真ん中はサウンドエフェクトを切り替えることができる
|
“右手”はDJプレイができるようだ。米国スタッフは「コレが受けるんだ」と力説したという
|
|
|
頭部はやわらかい曲線でできた4面体のような形。それぞれの面に赤外線センサを持ち、コントローラーからの赤外線を感知している。頭頂部には静電センサも搭載しており、緊急停止させることもできる
|
胴体正面と背面には超音波距離センサが搭載されている
|
|
|
持ち上げるためのハンドル部分にあるスイッチ。ここを握るとキックスタンドが出てパークモードに入る
|
背面にはiPodが。専用というわけではなく、市販のMP3プレーヤーを搭載できるスペースが設けられている
|
■URL
セガトイズ
http://www.segatoys.co.jp/
ニュースリリース(PDF)
http://www.segatoys.co.jp/company_information/press_release/pdf/20080619.pdf
製品情報
http://www.segatoys.co.jp/ampbot/index.html
( 梓みきお )
2008/06/20 01:53
- ページの先頭へ-
|