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マリンメッセ福岡で「YOKAロボまつり」開催
~東京からも参加者があった九州の二足歩行ロボットイベント


 2月23日、マリンメッセ福岡で開催された「手作りフェアin九州」内のイベントの一つとして、二足歩行ロボットイベント「YOKAロボまつり」が開催された。

 YOKAロボまつりは、九州ロボット練習会が主催する初心者向けのロボットイベントだが、今回初めてクラフトハウス以外の会場で行なわれた。


3万人の人を集めるイベントでロボット展示

 「手作りフェアin九州」とは、手工芸などの素材を販売する企業や作品を発表する教室や個人がブースを出して参加するイベントで、有料イベントにも関わらず3万人もの来場者がある。今回で13回を数え、今年は2月22日、23日の両日開催された。今回、このイベントにロボットが初めて展示されたのだ。

 展示は福岡市天神で二足歩行ロボットパーツを販売するクラフトハウス天神のブースで行なわれた。もともとクラフトハウス天神は手工芸の材料を販売する店で、「手作りフェアin九州」にも当然参加していた。それが去年からロボットパーツの販売も手がけるようになったため、今回の「手作りフェアin九州」でロボットを展示したものである。

 クラフトハウスのブースの一部を使ったロボット展示コーナーでは、近藤科学のKHRシリーズや京商のMANOIシリーズの他に、Hotproceedの「Blaser」レーザーシューティングシステムについての展示もあった。

 手作りフェアの来場者はロボット初見の人ばかりだったが、ロボットを動かすと素直に驚き、関心を示していた。


会場のマリンメッセ福岡。福岡市内でも大きなイベント会場だ 手づくりフェアin九州の会場 手工芸を体験できるスペースもあった

クラフトハウスのスペース内に作られていた、ホビーロボットのスペース。モニターに映っているのはCGではなく、スモークをたいてレーザーが見えるようにしている スペース前で来場者にアピールする成龍 ロボットを動かすと、来場者は足を止めて見入っていた

12台が参加したYOKAロボまつり

 23日にはマリンメッセ福岡のロビーでYOKAロボまつりが開催された。主催は九州ロボット練習会だが、やはりクラフトハウス天神が手作りフェアin九州に働きかけて実現したものである。

 YOKAロボまつりは初心者向けの「ノーマルクラス」とハイパワーサーボを使用した「アスリートクラス」に分けて参加者を募集。それぞれのクラスに6台ずつ、計12台が参加し、総当りリーグ戦を実施した。

 今回はYOKAロボで初めて九州以外から参加者があり、関東からは第12回ROBO-ONE軽量級4位のサンダーボルト、関西からはロボファイトSRC部門3位にもなったCaptainPEKOが、アスリートクラスに参加した。

 参加台数は計12台だが、総当りリーグ戦なので試合数は合計30試合にもなる。メリハリをつける目的で、ノーマルクラスとアスリートクラスの試合を交互に実施し、途中で休憩をはさんで30試合を行なった。なお、試合は3分3ダウンで勝負がつくところは他のロボットバトルイベントと違いはないが、「観客にわかりやすく」という理由で何回スリップしてもダウンは取らないルールで行なわれた。成績は勝ち=3点、引き分け=1点、負け=0点の勝ち点の多い順に順位を決定した。


YOKAロボまつりの会場。マリンメッセ福岡のロビーの一隅に設置された 試合前、なぜかAutomo01にレーザーで撃たれているCaptainPEKO 開会式の様子

試合の様子。戦っているのはサンダーボルト(左)とカッチデヤンス 結構、人だかりができていた 上から見たところ。右側は整備スペース

ノーマルクラスの、ダイナスター3 VS Q。ダイナスターの胸にはBlaser用のレーザー受光部がついている 成龍の頭にカメラをつけて戦う試みも行われた。ただ、成龍の湯前氏いわく「(カメラで撮影した映像は)見られたものじゃなかった」そうである とにかく激しい戦いとなったHAUSER VS Automo03。2-2のスコアから、終了間際にHAUSERが攻撃を決めて勝利

サンダーボルト VS Automo03。スピードは明らかにサンダーボルトの方が速かったが、Automo03が落ち着いて攻撃を出して勝利 調子のよかったHAUSER カッチデヤンス VS CaptainPEKOのカラフル対決は、カッチデヤンスの勝利

HAUSER VS サンダーボルト。この後、サンダーボルトが1ダウンを取り返したが、その反動でリングから転落してしまい、故障で無念の試合放棄 CaptainPEKOは1勝4敗に終わったが、サンダーボルトから金星を上げた Q VS トレイン2。トレイン2はノーマルクラスの中で最も安定した動きを見せていた

HAUSERは全勝で、アスリートクラスの優勝を決めた ノーマルクラス優勝決定戦。トレイン2は再三回転浴びせ蹴りを見舞うが、なかなか決まらない。奪ったポイントを守りきって九共大KHRが優勝 スペシャルマッチのサンダーボルト VS スーパーディガー。第12回ROBO-ONEの3位決定戦の再現だが、今回もスーパーディガーが勝利して、サンダーボルトのリベンジはならなかった

 上位の成績は以下の通り。

●ノーマルクラス
・優勝 九共大KHR 4勝1分 ※優勝決定戦により優勝
・2位 トレイン2 4勝1分
・3位 ダイナスター3 3勝2敗

●アスリートクラス
・優勝 HAUSER 5勝
・2位 Automo03 4勝1敗
・3位 サンダーボルト 2勝3敗

 この中で台風の目となったのは、関東からやってきたサンダーボルト。とにかく歩行が速く、高速を誇る九州勢のロボットですら追いつけない場面が何度も見られた。スピードなら日本でもトップといっていいもので、観客はその速さに驚いていた。

 また休憩タイムには、Blaserシステムを搭載したロボットによるレーザーシューティングのデモも行なわれた。

 今回は競技会であると同時に、今までロボットを見たことない人たちに、二足歩行ホビーロボットの面白さを伝える目的もあった。そのため、試合前には九州ロボット練習会のメンバーが試合をするロボットについて解説するなど、随所に工夫が見られた。

 結果として観客の反応もよく、手作りフェアin九州でYOKAロボを開催したことは成功だったと思う。


休憩中に行なわれた「Blaser」レーザーシューティングデモ。Blaserシステムを組み込んだRB2000の実験機も登場した 総当りリーグ表 大会に参加したロボットたち

URL
  手づくりフェアin九州
  http://www.hobby-kyusyu.net/
  クラフトハウス天神
  http://www.crafthouse.jp/
  Hotproceed
  http://members2.jcom.home.ne.jp/hotproceed/mainA.htm


( 大林憲司 )
2008/02/29 15:13

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