準決勝第2試合は、「You're so Guy」(伊那市立東部中学校)VS「スズ竹ローメンII」(伊那市立東部中学校)の同校対決だった。ちなみに「You're so Guy」は「よそうがい」と読む。
試合開始直後、「スズ竹ローメンII」がフェンスの上のリングを落として先制ポイントを取った。その間に「You're so Guy」は素早くリングを取り込みバーに掛けた。リングを取り込む機構は、基本的に同じなのだが、スピードと正確性で先輩チームである「You're so Guy」が上回っていた。
「You're so Guy」は、上下のバーに4つずつ規定数のリングを掛けた後は、しばらくアームに掛けたリングを保持したまま待機していた。というのも、バーに掛けたリングを外すのはルール違反だが、ペットボトルに掛けたリングは相手が外せるため、試合終了間際に掛ける作戦だった。「スズ竹ローメンII」がリングを投げ込んできたのを見て、投げ込まれた数だけ相手フィールドに返した後に、リングを拾いに行く余裕を見せていた。タイムアップ10秒前に「You're so Guy」がリングを相手チームに送り込むことに成功したが、「スズ竹ローメンII」は失敗。場内から一斉にため息が漏れた。
【動画】準決勝第2試合、「You're so Guy」(伊那市立東部中学校)VS「スズ竹ローメンII」(伊那市立東部中学校)。先輩後輩の同校対決となった。「You're so Guy」が先輩らしく余裕の勝利をおさめた
決勝戦は、You're so Guy(伊那市立東部中学校)VS 福神漬tobu(伊那市立東部中学校)。特許数の差で「You're so Guy」が「福神漬tobu」からリングをひとつもらいうけて試合を開始した。
「You're so Guy」は試合開始とともにリングを4つアームにとり、バーに掛けた。その間にリングの保持数でハンデを負っている「福神漬tobu」が、フェンス上のリングを2つアームにとって、開始のハンデを解消。その後にアイテムエリアのリングを取りに行った。「福神漬tobu」が上下のバーにリングを掛ける間に、「You're so Guy」も規定数のリングをバーに掛けた。
一方の「福神漬tobu」はフェンス上に残っているリングも自分のものにすることに成功した。ここまで両者ともに素早く順調に試合を進めている。「You're so Guy」はペットボトルにひとつだけリングを掛けて、状況をチェック。「福神漬tobu」はペットボトルに掛かっているリングを外そうとしたが、失敗。ルールで相手ロボットの動作を妨害することは禁じられているため、どちらもアクションを起こさず試合開始1分少々で膠着状態となった。
結局、タイムアップ直前までリングを保持したまま睨み合いが続き、両者が終了間際にリングを送りあった。21-20で「You're so Guy」が優勝した。
ポイントは僅差であったがロボットの安定性とスピードでは、「You're so Guy」が圧倒的に高かった。
今大会では、リングを扱う機構は、トラックベルト式を使っているロボットが一番多かったが、「You're so Guy」のロボットにはいくつも工夫がされていた。トラックベルト方式では、フィールドに平置きしてあるリングは、一度起こしてからでないと取り込みができない。「You're so Guy」はこの動作を素早く行なうために、平置きリングの上の部分に斜めにトラックベルトがあたるようにし、先端に大小2つのホイールを設置した。トラックベルトを下向きに回転させると、リングが起き上がるため、取り込みが高速に行なえる。