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富士通の「enon」が西村京太郎記念館に導入 |
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enonは、オフィスや商業施設において、2005年9月に市場を限定した形で販売を開始し、実証を続けてきた。今回、導入されるenonは、これらのフィードバックを反映した最新型となり、ミュージアム向けに導入されるのは初めてのケースとなる。 来館者が訪れると、入り口付近の待機位置から自律的に館内を移動。身振りや手振りを交えながら、展示品などの案内を、音声および胸部の液晶を通じて行なう。展示室を約8分間かけて紹介する。 また、液晶画面には西村京太郎氏が登場し挨拶。さらに、enon自身が自らの機能を紹介する。 そのほか、西村京太郎氏に関するクイズを液晶画面に出し、来館者とのコミュニケーションを図る。全問正解者には、成績優秀者として西村京太郎氏による認定書を贈呈する。
enonは、2005年から富士通グループが販売を開始したサービスロボット。オフィスや商業施設などの人がいる環境において、案内、搬送、巡回などの作業支援を行なうことを目的に、富士通フロンテックと富士通研究所が開発した。人の役に立つ実用的なロボットの実現を目指しており、enonの名称は、「ネットワークの躍動的な新星」の意味を持つan exciting nova on networkの頭文字から命名した。 外形寸法は、肩幅560mm、底面径550mm、高さ1,300mm。重量は約50kgで自走方式となっている。 西村京太郎記念館に導入する新型機は、安全性を強化。両腕の小型軽量化を図るとともに、間接部分に関わる負荷を検知する機能を追加。アームに異常な力が加わったときに、アームの力を自動的に抜くことができるようにした。また、アーム先端部のグリッパの材料をウレタンゴムに変更し、形状にも丸みを持たせたほか、自律走行時の障害物検知センサーの数を5個から11個に増やすとともに、センサーの配置場所を大幅に見直し、前後方向の障害物検知能力を高めた。 そのほか、enonのサービス状況を外部からモニタできるサーバー連携機能を新たに追加した。サーバーから配信されるデータをもとに、スケジュールに沿ったサービス提供を可能としたほか、enonが撮影したライブ映像のサーバーへの取り込み、構内PHS通信によるデータ通信などが可能になった。 西村京太郎氏は、「enonを来年の作品のなかに登場させたい。ただし、安全性が強化されたので、犯人に仕立て上げるのは難しい。enonの50kgという重量を使ったり、遠隔で操作できるという点で利用できるかもしれない。犯行に使ったら、富士通の人に怒られてしまうかもしれないが」などと語った。 もしかしたら、十津川警部対enonという構図が、作品のなかで実現するかもしれない。 ■URL 西村京太郎公式ホームページ http://www.i-younet.ne.jp/~kyotaro/ 富士通フロンテック http://www.frontech.fujitsu.com/ ニュースリリース http://www.frontech.fujitsu.com/release/prs070920.html 富士通サービスロボット「enon」 http://www.frontech.fujitsu.com/services/products/robot/servicerobot/ 富士通研究所 http://jp.fujitsu.com/group/labs/ ■ 関連記事 ・ 「第59回ビジネスシヨウTOKYO2007」レポート ～ロボットサービスの共通仕様をベースにしたデモンストレーション（2007/07/19）
（ 大河原克行 ）
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