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全国各地から集まった「夏戦III ロボカントリーIV in 香川」参加者達
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8月19日(日)に、香川県高松のさぬきこどもの国において、二足歩行ロボット競技会「夏戦III ロボカントリーIV in 香川」が開催された。主催は、Robo Country IV香川ヒューマノイドロボット研究会。
ロボカントリーIVは、四国在住のロボットビルダーの熱意から生まれた大会だ。四国でロボットイベントを開催したいというホビーストの熱意と、「子ども達が科学的なものを見て・触れて・作り、科学に親しんでほしい」というさぬきこどもの国の思いがクロスして実現した。イベントの企画運営や、司会は有志のボランティアによって行なわれている。
今回は、第12回ROBO-ONE大会の決勝認定大会に認定されたこともあり、トーナメント主体のイベントになった。
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四国のロボットビルダーである中川電機氏は企画運営、および参加者と大活躍だった
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ロボットマニアの松岡忠幸氏(NHK高知放送局アナウンサー)が、ボランティアで司会をかってでて、会場を盛り上げていた
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「こども達が科学に親しむきっかけになってほしい」と語る、東文夫氏(さぬきこどもの国 園長)
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● 予選競技は、ペットボトル倒し
決勝トーナメントの取り組みを決定するために予選を行なった。
予選競技は、満水のペットボトルを倒す競技。一番重い4リットルボトルを倒すと6ポイント、2リットルが3ポイント、1リットルが1ポイント。制限時間2分以内に倒したボトルが予選ポイントになる。ロボットがリングアウトした場合は、競技終了だ。
中央の大きなボトルで高ポイントを狙う人や、コツコツ1ポイントずつ稼ぐ人など、戦法はいろいろあった。小さいペットボトルのサイズがまちまちなので、倒すのに意外と手間どるロボットも多かった。また、ボトルを倒すと、リング上のボトルをよけて歩かなくてはならいないので、高得点を取るためにはパワーと共にロボットの旋回性能がより求められた。
ROBO-ONE大会の第4回(2003年夏)、第5回(2004年冬)の頃は、予選で2リットルのペットボトルを倒すと驚かれていたことを思い返すと、この数年で、ロボットの安定性やパワーがアップしたことを改めて実感した。
最高ポイントは「rsv3」(吉田ファミリア氏)と「Lancer」(えまのん氏)が19ptで同点1位。
既に第12回ROBO-ONE大会の決勝出場認定権を獲得している「レグホーン」(NAKAYAN氏)は、今回ゲストとして来場した。ペットボトル倒しではデモンストレーションで模範演技をし、あざやかに全てのボトルを倒してみせた。
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「KUMACO」(DreamDrive氏)はパタパタしているうちにタイムアウトになってしまったが、愛らしさでこども達の人気を集めた
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rsv3(吉田ファミリア氏)は素早く確実にボトルを倒していった。後半、パーフェクトを意識したのか、操縦ミスでタイムロスしたのが残念であった。19ptで予選1位
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Lancer(えまのん氏)は、終了カウント直後にラストのボルトを倒し、惜しくもパーフェクトを逃した
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招待ロボット「レグホーン(NAKAYAN氏)」がペットボトル倒しの模範演技を披露した。4リットルボトルも一撃で倒し、1分足らずで全てのペットボトルを倒したのはお見事だった
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● 四国勢の活躍とトーナメント優勝ロボット
初参加の「Va'n」(高知東工業高校情報技術部)は学校の課題研究と部活のメンバーでロボットを製作している。4月にKHRを購入して二足歩行ロボットを研究し、サーボを追加し機体設計をオリジナルで製作した。ロボット歴半年で、ここまで作り上げるのはすごいが、1年の時にマイコンカーラリー、2年でロボット相撲をやっていたという。二足歩行ロボットは、その発展として挑戦したかったという。課題研究リーダーの田中剛さんは「アルミを手曲げで加工すると剛性がでないため、アクリルを使っています」と語った。
もちろん、来月、地元で開催されるROBO-ONEにも出場する。「胸にセンサーを追加して、両手でボールをキャッチしたい。予選を通過して本戦に出たい」と田中さん。
オペレーターの近藤良麿さんは「サイドステップや後退といった基本モーションをしっかり作りこみたい」と、語った。ROBO-ONEで戦いたいロボットは、キングカイザーだという。
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高知東工業高校情報技術部のメンバー。最前列左から、部長の島井孝明さん、中央:チームリーダーの田中剛さん。右:オペレーターの近藤良麿さん。後列の紺シャツの方が今村朋仁先生
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Va'nは体当たりでペットボトルを倒し、9pt獲得して決勝トーナメントへ進出した
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佐賀県から参戦した「KR-04」(かつまろ氏)のロボットは蛍光グリーンのアクリル製。昨年12月にKHRを購入し、3月にロボットデビューした。KR-04は5月に新規設計でこの大会に合わせて完成したという。今大会では準決勝に進出。最近好調のrsv3に惜しくも敗れた。
KR-04をアクリルで製作したのは、「モデラでフレームを切り出すときにアルミだと処理が面倒だから」という。アクリル板の厚みがサーボホーンと同じ3mmでサーボを面で支え剛性が出るのも理由だという。かつまろ氏は「モーションを作りこんで、ROBO-ONEに挑みたい」と今後の抱負を語った。
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アクリル製のKR-04(かつまろ氏)。グリーンはかつまろ氏のテーマカラーだという
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HSWR-13.ガルダ2(中村氏)VS KR-04(かつまろ氏)。KR-04はROBO-ONE常連ロボットに勝ち堂々のベスト4入り
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決勝戦は、KZR-6(KAZZ氏)VS rsv3(吉田ファミリア氏)。両者とも緊張した表情のまま試合を開始した。最初にダウンを奪ったのは、rsv3だった。背が高いrsv3に対して、KZR-6は、低い姿勢から肘先で鋭いパンチを放ちダウンを奪い返した。
トーナメントを制して優勝し、第12回ROBO-ONE大会決勝出場認定権を獲得したのは、KZR-6(KAZZ氏)。予選のペットボトル倒しではロボットが転んだ後に起き上がることができず苦戦していたが、トーナメントまでにはモーションを調整し、順調に勝ち上がってきた。
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KZR-6(KAZZ氏)VS rsv3(吉田ファミリア氏)。KZR-6が低い構えから鋭い攻撃を放ちダウンを奪った
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第12回ROBO-ONE大会決勝出場認定証を獲得したKAZZ氏
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● 総合優勝の行方
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最強決定戦は、バトル大好きなレグホーン(NAKAYAN氏)が、KZR-6に圧勝。来月開催される第12回ROBO-ONE大会でレグホーンが台風の目となるか?
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トーナメント戦はKZR-6が優勝したが、会場にいる最強ロボットを決定しよう! ということで、招待ロボットのレグホーンとKZR-6のバトルが行なわれた。
前日から徹夜でKZR-6の調整をし、緊張のトーナメントを終えたばかりのKAZZ氏は、傍で見ていても虚ろな状態で、最強ロボット決定戦に臨んだ。一方のNAKAYAN氏は、デモンストレーション以外は、招待選手席で「俺も戦いたい!!」オーラを出しながら1日観戦していた。試合は両者の気合がそのまま現れて、あっさりNAKAYAN氏の圧勝。
KAZZ氏にROBO-ONE本戦でのレグホーン対策を尋ねると「レグホーン強すぎー。神頼みで本戦が別ブロックになること祈ります」とおとぼけ口調で言っていた。
● キングカイザーのデモンストレーションとふれあいタイム
第10回ROBO-ONE大会優勝のキングカイザーが特別ゲストとして、デモンストレーションを行った。マスタースレーブを実演し、ふれあいコーナーでは子どもがマスタースレーブを使った操縦体験をした。
また、第12回ROBO-ONE大会の予選規定であるキャッチボールを披露した。まだ、開発途中のため、センサーを使ってキャッチするところまでいっていないが、手の中にはいったボールを投げ返した。現在は投げ返すのをコントローラーで操縦しているが、自律モーションを開発中。「手を大きくするとキャッチしやすくなるけど、カッコよくないんですよね」と丸さん。自律でキャッチボールをするのは、かなりレベルが高い課題で苦戦中だという。
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ゲストの丸さんによるマスタースレーブ実演
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キングカイザーが第12回ROBO-ONE大会の予選規定のキャッチボールを披露した
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ロボカントリーIVは、子ども達がロボットを操縦するふれあいタイムをたっぷりとっている。ふれあいタイムには、トーナメントで敗退したロボット達が次々登場し、子ども達は今まで目の前で動いていたロボットを自分が操縦できることに大喜びだった。
女の子にはKUMACO、男の子には大会に出場していないが、エスケイパンのGogic5にオプションパーツを追加しトランスフォーマーにした「Gogic Racer」が人気だった。オプションパーツは近日発売予定だという。
いよいよ9月15日~16日に、香川県民ホールで第12回ROBO-ONE大会が開催される。多くの人が大会を見学し、ロボットの魅力を感じてくれたら嬉しいと思う。
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ふれあいコーナーでロボット操縦を体験するこども達
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会場で配布されていた「第12回ROBO-ONE in 高松」のチラシ
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■URL
ロボカントリーIV
http://www.robocountry4.com/index.php
さぬき子どもの国
http://www.sanuki.or.jp/
ROBO-ONE
http://www.robo-one.com/index.html
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・ 「第20回高松冬のまつり with ロボカントリーIV」レポート(2006/12/19)
( 三月兎 )
2007/08/24 15:29
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