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ヴイストン、おそうじ機能付台車型ロボット教材「Beauto」を発売
~拡張パーツでロボカップジュニアへ挑戦可能


 8月10日、ヴイストン株式会社は、掃除機能付台車型ロボット教材「Beauto(ビュート)」を開発し、大阪のロボットラボラトリーにて製品発表会を行なった。

 Beautoはロボカップ世界大会4連覇を果たしたメンバーが開発したロボット教材。本体の大きさは長さ18.3cm、幅13.7cm、高さ6.5cm。CPUはルネサステクノロジのH8/36064Gを搭載したヴイストン社製「VS-WRC001」。電源は単三乾電池×4。標準で本体駆動用にDCモーターを2つ、おそうじ用ブラシに1つ、接触センサと赤外線センサを各2つ装備。パソコンなしの単体で、本体付属の液晶画面とボタンを使って簡単に動作プログラミングを行なえる。ロボットの移動制御の仕組みやシークエンス制御概念、センサの仕組みや機構を理解するための教材である。

 価格は17,850円(予価)。10月初旬から、全国のロボットショップやヴイストンのウェブサイトでの販売を予定している。

 標準機能に加え、市販のセンサやモーターなどの増設が容易に行なえる教材となっており、ラジコンサーボモーターも4つまで追加してPWMで制御できる。また、USB端子を備えており、パソコンと接続して、専用のソフトウェアを使ったアルゴリズムやフローチャート概念の学習、分岐・演算の学習、C言語を使った本格的な学習も行なえる。ユーザーの学習レベルに応じてステップアップできる教材となっている。


「Beauto」 外装を取り外したところ 掃除用ブラシのある裏面

横から 本体のみでプログラミングできる 制御基板

 オプションとして無線コントローラー用アダプタやサーボモーター制御用端子をつけることもできる PCソフトウェアを使った制御・学習も可能

仕様 ロボットをデコレーションするデカール

ヴイストン株式会社代表取締役社長 大和信夫氏
 ヴイストンでは二足歩行ロボットの教材も出しているが、初心者向けのセンサー・フィードバックの学習の教材としては台車型のほうが優れていると考え、あえて今回は台車型としたという。主な対象ユーザーは工業高校や高専で、組み立てに必要な時間は3時間程度。講習を含めて丸一日を使った教室のなかで完結することを想定している。

 台車型ロボット教材は他にもあるが「お掃除機能」をつけた点が大きな特徴となっている。ヴイストン代表取締役の大和信夫氏によれば、教材として作られたものは授業が終了すると、そのまましまわれてしまい、その先へと進んでいかないことが多い。それをなくすためにはどうすればいいのだろうかと考え、長く使ってもらうための「実益」として、掃除機能をつけたという。

 またロボットは、単なるモノとは異なった扱われかたをする。Beautoでも思い入れを抱いてもらうために自由にデカールを貼ることで気軽にオリジナルの外装とすることができるようにした。大和氏は「自分たちの創意工夫を簡単に生かせるキットとなっている。我々がいままで蓄積したものを投入したのがこの商品」と語った。

 もうひとつの特徴はロボカップジュニアへの参加を想定した設計になっていること。ロボカップジュニア参加用の拡張キットも別売りされる予定だ。

 デモでは掃除機能やライントレース等の基本的な動作の他、ロボカップジュニアを想定したデモが行なわれた。


【動画】掃除の様子 【動画】掃除の様子。意外と実際に掃除している 【動画】ギヤボックスをいじれば素早い動作も可能

【動画】改造すれば無線操縦もできる 【動画】ライントレースするBeauto。上にのっているパンダの中身も制御されたサーボモーター 【動画】サーボモーターを使ったアームでボールを操作

 「Beauto」は既に、大阪市、大阪市教育委員会、社団法人関西経済連合会、大阪大学等で構成される「ロボット人材育成プロジェクト実行委員会」が大阪市内を中心とした1,300名の小中学生に対して実施する「未来のロボット技術者育成プログラム」におけるロボット工作教室の使用教材に採用されている。8月16日からは全8回にわたってBeautoを使用したロボット工作教室が開催される予定で、参加者に1人1台配布される。これは「かつて例を見ない規模」だという。なお、この工作教室で使用される「Beauto」は1時間程度で組み立てられる簡易版で、一部仕様が市販品とは異なる。

 一般販売は10月初旬を予定しているが、販売に先立ち、学校など教育機関向けに50台限定のモニター募集を行なう(1校1台の先着順。申し込みは本日から。問い合わせ先は下記)。今年の目標年間販売台数は3,000台(上記工作教室用など初期ロットの2,000台を除く)。今後は、主に学校を対象に展開していき、ロボカップジュニアや、ロボット教材のスタンダードになることを目指すという。

 なお「Beauto」という名前は、「Be Auto(自律、自動)」という意味と、掃除ロボットとしてきれいにすることから「beautiful」という意味がかけられている。


教育機関を対象にモニターを募集 名前の由来


お問い合わせ先
  ヴイストン株式会社 経営企画室
  Tel.06-6467-6601
  メール:infodesk@vstone.co.jp

URL
  ヴイストン株式会社
  http://www.vstone.co.jp/
  製品情報
  http://www.vstone.co.jp/top/products/robot/beauto/
  ロボットラボラトリー
  http://www.robo-labo.jp/

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( 森山和道 )
2007/08/10 20:11

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