三井造船株式会社は24日、水路点検用の水中ロボット「RTV-KAM」4号機を発表した。
水路や管路内の状況や損傷などを、流れを止めることなく調査可能な水中ロボット。1988年に関西電力と共同開発した1号機以来、火力・原子力発電所などでの取水・放水路、護岸点検などで180回以上の調査実績を踏まえて開発された。
本体には360度旋回が可能な18倍ズームカメラを新たに搭載し、従来機よりも高品質な調査が可能になった。搭載カメラは観察用旋回式TVカメラ・操縦用前方TVカメラ×2台、後方TVカメラ、カメラ用照明など。従来の3号機よりも長距離での運用を想定し、最大2,500mの水中ケーブルを内蔵できる。移動用のスラスタも垂直2台、横2台、前後2台を備え、水中ケーブル経由で遠隔操縦が可能。
本体サイズは700×1,829×550mm(幅×奥行き×高さ)、重量は106kg。直径1mの入り口があれば調査が可能という。最大深度は100m(海水時)。
水流の激しい地域では、上流から下流にかけて、水中ケーブルで曳航しながら運用する。曳航時の最大対水速度は2.5m/sec。水の流れが緩い場所などではスラスタを使用して自力航行を行なう。静水時の最大自航速度は1.5m/sec。
同社では発電所だけでなく、工業用水や水道の管路、農業用水路などへの応用が可能としている。
■URL
三井造船株式会社
http://www.mes.co.jp/
ニュースリリース
http://www.mes.co.jp/press/2007/20070424.html
( 清宮信志 )
2007/04/26 17:44
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