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フィグラ、多目的掃除ロボット「フィグラ・アイ」を大阪で実証実験


 フィグラ株式会社は19日、ユニバーサル・シティウォーク大阪にて、多目的ネットワークサービスロボットの対人処理能力の観察実証実験を行なった。

 この実証実験は、大阪市の次世代ロボット産業創出拠点「ロボットラボラトリー」が、商業施設での多目的ネットワークサービスロボットの機能検証を行なう中で実施された。ロボットラボラトリーは、19日〜26日の8日間、実証実験やサービス開発のために、ユニバーサル・シティウォーク大阪内に「ロボシティプロジェクト」を設置している。

 3階にある観光案内サービス所に「RTコミュニケーションボード」と呼ぶ無線LANを活用したユビキタスショーウィンドウを設置し、コンテンツ配信とネットワークロボットのサービス提供を行なう。多目的清掃ロボット「フィグラ・アイ」を使い、RTコミュニケーションボードと連携したロボットサービスや、人がいる中で障害物を回避し人の移動に応じた挨拶機能をテストした。


ロボシティプロジェクトを開設し、実証実験を行なっている RTコミュニケーションボード。大阪の企業が持つロボット紹介や、大阪市ベイエリア観光情報を配信している。ネットワークロボットの操作もできる

 フィグラ株式会社は、化粧品やガラスの特殊加工などの技術を持つ会社である。9年前、自社技術を応用し「環境」をキーワードにした新規事業としてロボットの開発に取り組んだ。

 フィグラ・アイの本体サイズは、集塵ユニット搭載時で767×664×508mm(幅×奥行き×高さ)、重量約30kg。動力はバッテリを左右に1つずつ搭載。フルパワーで約1時間、ゴミセンサーによる省電力モードなら約2時間稼働する。1時間あたりに掃除できるスペースは、約1,000平方m。左右に駆動タイヤを持ち、前後に小さな自在キャリアがある。基本的に左右と後部の車輪3点で床に接地している。前輪は段差センサーの役割を兼ねており、階段などの段差での転落を防止する。通常はリモコンで操縦する他、今回のように屋外ではPCで操縦できる。


フィグラ・アイ 屋外ではPCを使って操作していた PC操作モニタ

通常はリモコンで操作する。操作は5分ほどで覚えられるという フィグラ・アイの走行パターン、障害物回避機能

【動画】テキスト音声合成によるフィグラ・アイの挨拶 【動画】RTコミュニケーションボードからの操作で掃除を始める

 本体の前面に赤外線センサーとネットワークカメラ、両サイドにジャイロセンサーと超音波センサーを搭載している。センサーを複合的に用いて、壁や障害物までの距離や方向を測定し、自動的に障害物を回避する。万が一、障害物と接触した場合は、本体の両サイドと吸引ノズルの前後にあるバンパーセンサー、および走行モーターの負荷状態を検知する過負荷センサーによって自動停止する。

 フィグラ・アイは、壁の凹凸や角度を認識して壁に沿って走行する。例えば、フロアに円柱の柱や四角い柱がある場合、柱の形状に合わせて周回ができるという。この時、吸引ノズルが左右にスライドし、壁際回転ブラシでホコリがたまりやすい壁際まで清掃を行なう。

 ただし、進行方向に人が立っている場合は、安全な距離を確保して停止しなくてはならない。障害物の形状と動きの有無で判断し、人と認識した場合には、「お掃除したいので、道をあけてもらえませんか?」と丁寧に頼む。開発者の川越氏は、「ロボットが丁寧に話し掛ければ、人もロボットに対して優しく接してくれると考えた。それは今までの実証実験から手応えを感じている」という。


【動画】屋外での実証実験は、今回が初めての試み。進行方向に人がいると、どいてもらうようにお願いする 【動画】吸引ノズルは、壁の凹凸に沿って掃除するために左右にスライド機能をもつ。バンパーセンサーで、障害物を検知した場合には停止する

 フィグラ・アイは、走行ユニットと作業ユニットから構成されている。作業ユニットを交換することにより、カーペットの吸引集塵や床のワックスがけなど、複数の作業に対応可能だ。ワックス機能にする際は、市販のワックス缶をフィグラ・アイにそのままのせることができる。走行スピード、ジグザグ走行ピッチなどの情報からポンプ出力を自動調整して塗布する。均一に塗布できるため、ワックスが必要最低量の使用で済み、乾燥時間も短縮できる。

 さらに新しい作業ユニットや周辺システムを開発中。今後はコミュニケーション機能を活かして、案内や搬送、遠隔コミュニケーションといった分野への用途拡大に取り組んでいきたいという。


走行ユニット 吸引集塵の作業ユニット 両サイドに大容量バッテリを搭載している

【動画】屋内でゴミの吸引集塵テスト。大型吸引ノズルの回転ブラシでゴミを掻き上げ、サイクロン方式吸引集塵部に捕集する 【動画】ユニットの交換することで、複数の作業に対応ができる 【動画】ワックスがけのデモンストレーション

 オプションのネットワークカメラと無線LANを搭載することにより、遠隔監視機能が行なえる。今回の実証実験のために、セキュリティー用カメラとレーザー式測域センサーを追加し、RTコミュニケーションボードにフィグラ・アイから映像を送ったり、コミュニケーションボードでロボットの操縦を行なった。この実験を通じ、多目的掃除ロボットから、多目的ネットワークサービスロボットに進化させるための改良点の実用性検証を行なうという。


フィグラのガラス製品と連携し、清掃だけではなくセキュリティーロボットへの応用も検討している 今回の実験を通じ、フィグラ・アイを多目的ネットワークサービスロボットへと進化させたいという

フィグラ株式会社 開発技術部長 川越宣和氏
 開発技術部長の川越氏は、フィグラ・アイのコンセプトは「働き者の可愛いロボット」だという。全ての作業をロボットに任せるのは現実的ではない。例えば、椅子があったらどかして掃除するといったことは、人がやった方が確実だ。そういう点からも、安全性からも人とロボットが作業を分担して共働できるのがよい。そのためにも、人が可愛いと思うデザインや性能を追求していると、川越氏は語った。

 これまでに病院やオフィスビル、ホテル、空港などでテストを重ねてきた。1,000体以上の受注があれば、1体100万を切るところまでコストダウンが可能となっている。2008年春の実用化を目指し、清掃会社などと提携し、高齢者施設や公共施設などへ導入していきたいという。


URL
  フィグラ株式会社
  http://www.figla.co.jp/
  ロボットラボラトリー
  http://www.robo-labo.jp/


( 三月兎 )
2007/03/23 00:01

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