1月9日(現地時間)、本田技研の米国法人であるAmerican Honda Mortor Co.は、米・ラスベガスで開催中の家電関連展示会「International CES 2007」で、「走るASIMO」を米国ではじめて公開した。
American Honda Mortor Co.のJeffry Smith アシスタント・バイスプレジデントは、「我々車メーカーにとって、新製品は大切なもの。今度のASIMOは、文字通りの『フルモデルチェンジ』」と語り、ASIMOを壇上に招き入れた。
「日本から輸送したものであり、細かなソフトの改良をのぞけば、これまでのものと大きな違いはない」(スミス氏)とのことで、日本人にとってはそろそろおなじみとなったデモだが、米国でははじめてのデモということもあり、アシモが動くたびに大きな歓声が上がっていた。
公開されたのは、歩く、押されてもバランスを取って姿勢を保つ、といった基本動作から、「サッカーボールを蹴る」、「ウォーミングアップとして手首・足首をひねる」、「踊る」といった応用的なモーション、そしてもちろん「走行」、「階段昇降」といった、比較的難易度の高い動きまでを含めたトータルなもの。1つ1つの動きは日本のデモと同じなのだが、アメリカらしくショーアップされ、また違った印象を受けた。
当然ながら、ASIMOの声も日本語ではなく、英語。米国人の女性が担当しており、この辺も日本版とは異なる。
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デモを実施したASIMOは日本から空輸されたもの
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【動画】デモの内容は日本とほぼ同じだが、派手にショーアップされ、まったく別の印象を受ける
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最後には、プレスを含めた聴衆から、ASIMOに関するさまざまな質問を受けつけ、デモは終了した。質問の多くは、バッテリ持続時間や走行可能な路面といった一般的なスペックに関することであったが、中には「ASIMOは自動車を運転できないのか?」という、いかにも米国らしい質問も飛んでいた。
回答は、「あくまで独自のモビリティを実現するための機器なので、いまは出来ないし、想定もしていない」という当たり前のもの。しかし、「でも、いつかは覚えるかも。もちろん、ホンダ車しか乗らないだろうけど」と付け加えるあたりが、日本とはちょっと違うところだ。
ちなみに、日本ではデモ終了後、ASIMOはすぐにステージを降りるのだが、今回は会見に同席。ただし、さすがにバッテリが足りないのか、バックステージからケーブルを引っ張り、背中のバッテリへつないで「充電」を行ないながらの会見となった。
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American Honda Mortor Co.のJeffry Smith アシスタント・バイスプレジデントとともに質疑応答に同席したASIMO
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質疑応答前には電源ケーブルを接続
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■URL
American Honda Mortor Co.
http://www.honda.com/
( 西田宗千佳 )
2007/01/11 00:01
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