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【 2009/04/17 】
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姫路ロボ・チャレンジ第3回大会

~子ども達の歓声を浴びて、白熱のバトル

 12月9日、10日に姫路科学館において、姫路ロボ・チャレンジ第3回大会が開催された。
主催は姫路ロボ・チャレンジ実行委員会、姫路科学館。

 姫路ロボ・チャレンジはロボット競技会を通じ、未来を担う子ども達に先端技術に触れる機会を与えると同時に、年齢に応じたロボット競技に自ら参加する場を提供することを目的としている。

 競技は、二足歩行ロボット初心者が気軽に参加できるエントリークラスと、ハイレベルなスタンダートクラスに分かれて行なわれた。スタンダートクラスは、ROBO-ONE決勝出場権認定大会になっている。


エントリークラス

 2カ月前に姫路科学館で行なわれた二足歩行ロボット製作講座の受講者や飾磨工業高校の生徒を中心に19体のエントリーがあった。

 午前中は各ロボットが2分間のデモンストレーションを実施。ロボットの特徴や工夫した点を、製作者がアピールする。

 初心者がメインのクラスだが、センサーを使った自律制御や、ロボット自身が音声を発して自己PRするデモンストレーションもあった。

 その後、3m走でタイムを競う。観客は、この2つの競技を見て、総合優勝ロボットを予想し投票する。投票結果もロボットの得点となる。優勝ロボットを的中させた人の中から、抽選で特製キーホルダーが当たるため、午後に行なわれるバトルの応援には力が入る。


最年少参加者のHIROMU君とヒロムロボ(製作者:泉川氏)のデモンストレーション 授業と部活で製作したロボットで参戦した飾磨工業高校のメンバー

【動画】優勝は飾磨工業高校のサイコBOX(製作者:大岡聖氏)
 エントリークラスのメイン競技は、「落ちたら負けよミニバトル」。

 300×30cmの板の両端からロボットをスタートさせ、相手のロボットを落としたほうが勝ちというシンプルなゲーム。3分1本勝負のトーナメント戦だ。落とす方法は問われず、板の上であればダウン数もカウントされない。

 ただし、自力で立ち上がれない場合は、レフェリー判断により落下とみなされる。もちろん、ダウンしているロボットを押し出してもよい。

 30cm幅の板を移動するのは、意外と難しい。方向転換にも気を使う。よく動くロボットが操縦ミスで落下し、勝敗が決定するバトルもいくつかあった。

 ロボットバトルと思うと物足りないかもしれないが、観客には勝敗が判りやすいこと、ユーモラスな動きのバトル内容でウケていた。


スタンダートクラス

2体のロボットを競演させ、寸劇形式で紹介するGUARDIAN-JUSTICE(製作者:まぼたん氏)のデモンストレーション
 スタンダートクラスもロボットのデモンストレーションで始まった。こちらは、全国レベルの二足歩行ロボットが28体参加した。

 歩行競技は、曲がりくねった5mのコースを走る「ロボカーナ」。ご覧のとおり、コースには直線、クランク、ターンが含まれている。コースアウトした場合は、元の位置まで自力で戻れば競技を続行できる。

 スタート直後にあるクランクとコーンが難関で、ここをいかに素早くクリアするかがレースの決め手となっていた。

 ロボットバトルゲームは、3分1ラウンド制。3ダウン先取または、ダウンしたロボットが10カウントで復帰できない場合に勝敗が決定する。

 足裏以外がリングに設置する攻撃は、成功失敗を問わず1度しか認められない。スリップダウン3回で1ダウンとなる。

 全身攻撃に制限があるため、打撃系の技やキックが多くバトルに見ごたえがあった。たくさん転んだ方が負けというのも、観客から見ていてわかりやすい。決勝に進むに連れて、子ども達の応援にも熱が入り大きな声でロボットの名前を連呼していた。


女の子ロボット「りりあ」。姉妹で参加 見事、1本背負いを決めた震武改(製作者:中川デンキ氏)

 決勝戦は、大きな手が特長のヨゴローザ(製作者:ダウト氏) VS KZR-4(製作者:KAZ氏)。両ロボットはともに大阪を本拠地として、さまざまな大会に出場している。対戦歴も多く、互いの技や癖を熟知している。バトル内容も決勝戦にふさわしく白熱したものとなった。

 軽いフットワークで動き回り、隙を突いて攻撃するKZR-4が、ヨゴローザから1ダウンを奪い勝利を手にした。


【動画】決勝戦。ヨゴローザ(製作者:ダウト氏)vs KZR-4(製作者:KAZ氏) 総合優勝を決め第11回ROBO-ONE大会出場権を得たKAZ氏

わくわくするロボットの魅力

 「姫路の子ども達に最先端の二足歩行ロボットを見せたい」という意図から、観客のロボット体験時間も充実している。

 大阪でロボットイベントを主催する岩気氏による講演「わくわくするロボットの魅力」では、子どもたちにロボットの操縦を教えながら、二足歩行ロボットの歴史や、イベントの楽しみ方などを判りやすく解説した。

 岩気氏は「大人が本気で頑張る姿が、子どもに夢を与える」などとコメントしながら、子供達にロボットの楽しさを伝えていた。


岩気氏による講演&操縦体験 ペンギンロボットの「ぺんと」とじゃんけん大会 ふれあいタイムでロボット操縦を体験する子ども達

 競技終了後には、子ども達が参加ロボットを操縦するふれあいタイムが設けられた。

 姫路ロボ・チャレンジ実行委員会代表の中村氏は「今日、観戦した人たちもロボットを始めてほしい。イベントをみなさんと一緒に発展させていきたいと思っている」とコメント。姫路ロボ・チャレンジは、来年度も夏と冬に大会が予定されている。

 大会前には二足歩行ロボット製作講座も開かれるため、初心者の方もチャレンジしてはいかがだろうか?


二足歩行ロボット講座で製作したロボットで参加 スタンダートクラス参加者

 また新春企画として、姫路ロボ・チャレンジ・ミニが2007年1月4日~8日に開催される。ロボットを持っていない人も、二足歩行ロボットを操ってロボット競技が体験できる(当日、先着順)。


URL
  姫路ロボ・チャレンジ2006
  http://www.hsworks.co.jp/ROBOCHA/
  姫路科学館
  http://www.city.himeji.hyogo.jp/atom/index.html


( 三月兎 )
2006/12/15 16:01

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