札幌商工会議所創立100周年記念事業の一環として『こども未来博』が、札幌の月寒グリーンドームにおいて7月29日(土)~8月20日(日)の会期で開催された。
ドーム周辺に設けられた展示館や広場でも、科学技術や自然、防災などに関したさまざまな展示・実演が行なわれていたが、やはりメインはセンタードームのロボットゾーン。トヨタのi-unitやパートナーロボット、愛知万博プロトタイプロボット展で登場したロボットを中心に、多数のロボットがそれぞれのブースやドーム中央のステージでデモンストレーションを行ない、来場した子ども達の歓声を浴びていた。
夏休み期間中であり、またステージでデモを行なうロボットを中心に会期中にロボットの入れ替えが何度か行なわれたので、二度、三度と来場する子ども達も多かった。本レポートでは8月10日の会場の様子を、画像を中心に紹介する。
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会場となった月寒グリーンドーム
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センタードームを入るとすぐに、株式会社ココロのアクトロイドDERと三菱重工業のwakamaruがお出迎え。どちらも北海道初上陸だ
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場内の一角には、会場で出会えるロボットたちがシルエットで登場する壁一面のイラストも
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円形の会場内の円周に沿うように設けられた各ブースでは、昨年の愛知万博プロトタイプロボット展で登場したロボット達を中心に、たくさんのロボット達がブース展示やデモンストレーションを行なっていた。
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東工大広瀬研究室の水陸両用蛇型ロボット“ACM-R5”。会場の熱気も手伝ってか、水槽前には子ども達がべったり張り付く人気
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北海道から唯一プロトタイプ展に登場した、はこだて未来大学とNECソフトウェア北海道の“着せ替えロボット”。バリエーションが増えた着せ替えパーツと一緒に展示
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【動画】着せ替えロボットの隣にはなぜか、ネコ型コミュニケーションロボット“Nekoro”とAIBOの姿が
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名工大梅崎研究室の鬼ごっこロボット“ASKA”、北海道でも元気に子ども達と鬼ごっこをしてくれた
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富士電機グループのブースの一角には、街角ロボット“ライフボット”の姿が。会場に溶け込むその姿を、親子連れも自然と見上げる
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こちらは万博でも警備の仕事を行なった綜合警備保障の“Guard Robo i”。胸のタッチパネルで、子ども達とインタラクション
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【動画】株式会社ニルバーナテクノロジーのキャディロボット“Candy-05”。キャディながら見事なパッドの腕を披露し、会場からは大きな拍手が
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日立製作所の“EMIEW”を囲んで、塗り絵をする子ども達。しかもただ塗り絵をするだけではなく……
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【動画】自分の塗った塗り絵と同じデザインのEMIEWが、スクリーンの中で動き回る! マイデザインのEMIEWと、記念撮影を行なうことも可能
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紹介した他にも、広島大ロボティクス研究室のバッティングロボットや、会期の前半には名大生田研究室の遠隔手術ロボット“ハイパーフィンガー”がそれぞれのブースで、カメラを用いた投球診断など、子ども達が参加できるような体験型のデモンストレーションを行なっていた。
円形会場の中央には2つのステージが設けられ、片方ではトヨタの“i-unit”の走行デモが、もう片方ではさまざまなロボットが会期中に入れ替わり、ステージデモを行なっていた。
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【動画】“i-unit”の走行デモ、手の届くほどの目の前にロボットが近付く。7月29日~8月3日にはトヨタのパートナーロボットも登場してトランペットの演奏を披露
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各走行デモの後には先着100名限定で、i-unitに座って記念撮影を行なうことが可能。乗ると急に笑顔になる赤ちゃんも
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【動画】筑波大山海研究室のロボットスーツ“HAL”のステージデモでは、子どもに取り付けられた電極の信号をもとに、マネキンに装着したHALが運動。会期中には実際に人が装着したデモも実施された
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産総研の恐竜ロボットは、札幌でも子ども達に大人気。会場内では『恐竜の化石展』としてティラノサウルスの化石が展示されていたが、実際に動く恐竜の姿に子ども達も大歓声を上げていた
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村田製作所の“ムラタセイサク君”の平均台走行を、息を呑んで見つめる子ども達。登場時には「こんなに小さいの?」との驚きの声も聞こえたが、その頑張りに最後は拍手喝さい
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ステージデモの後には、ムラタセイサク君を抱っこしての記念撮影が行なえる。小柄なムラタセイサク君だが、持ってみると意外とずっしり
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会期中には紹介した他にも、東北大内山・近野研究室の“インパクト動作ヒューマノイドロボットHRP-2”の和太鼓演奏や、先にも登場した“EMIEW”のショー、九工大大橋研究室のAIBOを用いたロボカップサッカーや本田技研工業のASIMOなどが、ステージでその技術と技をアピールした。もちろん今回唯一の道産子ロボットである、はこだて未来大とNECソフトウェア北海道の着せ替えロボットもステージに登場。よさこいソーランの音楽に合わせたダンスなどを披露した。
ステージから再び周囲のブースへと視線を戻すと、夏の暑さに負けない涼しげな姿を見せるロボットや、子ども達と楽しく遊ぶロボットが。
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万博では金の鯱ロボットを出展していた菱明技研が、会社名をMHIソリューションテクノロジーズに変更して、シーラカンスロボットと鯛ロボットを出展。ちょうど子どもが両手を広げたくらいの大きさで、迫力満点の泳ぎ
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シーラカンスロボットの口の中には、尖った歯までもがリアルに再現されている。喉に見える金属部分は充電用の端子
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鯛ロボットも水槽の中で悠々の泳ぎ。北海道とはいえ30度を越す暑さも忘れるような涼しげな姿
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【動画】有限会社マイテクの“メカロボ旗揚げゲーム”。ロボットの掛け声に合わせて人間が持った旗を上下させ、その成否をロボットが判定
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どこに行っても可愛がられている、メンタルコミットロボット“Paro”。会期中触られっぱなしで、自慢の毛皮もちょっとへたり気味
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他にもブースではビジネスデザイン研究所の“Hello Kittyロボット”と“ifbot”、テムザックの“番竜”が展示され、NTTドコモ北海道のブース『ドコモダケの森』では、FOMAを用いた“Robonova”の操作が体験できるコーナが。どのロボットも子ども達の手の届くところでデモやインタラクションを行ない、子ども達との触れ合いを大事にした会場の雰囲気を作り出していた。
センタードームの外に設けられたステージイベント館・創造体験館でも、千葉工大fuRoの古田博士によるなどなど、ロボットに関連するさまざまなイベントが行なわれ、たくさんの参加者を集めていた。
ロボット以外でも米村でんじろう先生のサイエンスショーや秋山仁先生の算数・数学おもしろ大サーカスなどが行なわれ、科学技術の魅力を子ども達に伝えるイベントであった『こども未来博』、夏休みにピッタリのイベントだったのではなかろうか。
■URL
札幌商工会議所
http://www.sapporo-cci.or.jp/
こども未来博
http://www.sapporo-cci.or.jp/kodomomirai/index.html
こども未来博事務局ブログ
http://www.sapporo-cci.or.jp/kodomomirai/diarypro/diary.cgi
( baby touch )
2006/08/21 16:35
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