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VisiON TRYZとルイ・ヴィトンカップ
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大阪市は28日、ロボカップ2006ブレーメン大会で行なわれたロボカップ国際委員会理事会で決定された、大阪市内へのロボカップ国際委員会本部移転について、記者会見を実施。同時に、ロボカップヒューマノイドリーグで三連覇を飾った、Team OSAKAの優勝会見も行なわれた。
現在スイスに置かれているロボカップ国際委員会本部および、東京のロボカップ本部事務局を、早ければ今年10月にも大阪市内に移転する見込み。これまでも実務は東京の事務局で行なっていたという。また、移転後も本部登記はスイスにそのまま残される。
ロボカップ国際委員会プレジデントの浅田 稔氏は、「大阪はロボットで盛り上がっており、この機運に乗って移転を実現し、国内外へのメッセージの発信地としたい。また、学会の開催や産業振興などいろいろな形で活性化させていきたい」などとコメントした。
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ロボカップ国際委員会プレジデント 浅田 稔氏
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大阪市長 關 淳一氏
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大阪市長の關 淳一氏は、「ロボカップ国際委員会理事会では、大阪市の産学官協調の姿勢が高く評価されたと感じている。今回の移転によって、大阪駅北地区の「ナレッジ・キャピタル構想」がまたひとつ現実味を帯びてた。大阪を国際的なロボット・研究開発の拠点にすることを目指していきたい」などと語った。
ロボカップについては、「ジュニア部門が非常にアクティブで、若い人たちがロボットに大きな関心をもっていることを強く感じる。これはロボット研究、産業が急速に進歩している力の源になっていると思う」と述べた。
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TeamOSAKA監督 大和信夫氏
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ロボカップ ヒューマノイドリーグに、新型ロボット「VisiON TRYZ」で出場し、見事に優勝した「TeamOSAKA」だが、これまでの大会と違い、苦戦した場面もあったという。TeamOSAKAの監督を務める大和信夫氏によると、「今年は競技のレベルが各国とも格段にあがり、特に2 on 2の競技では前半で4点を先制された。なんとか後半で挽回することができ、結局は9-5で勝利を収めた」と、これまでの大会では圧勝とも言える成績を収めてきた同チームにとっては、冷や汗の出る経験をしたという。
大和氏は、「優勝したのは、応援をしてくださった皆さんのおかげ」とし、「現状では、競技に使っている技術をそのまま産業化するには課題があるが、いずれは社会に貢献できるような技術を育てていきたい」などと、将来の抱負を語った。来年の出場予定は未定だが、各国の競技レベルが上がってくるなか、再度の挑戦と活躍に期待したい。
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【動画】VisiON TRYZによるシュート。キーパーは2005年の優勝ロボットである「VisiON NEXTA」
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【動画】調整中ということで最後に転んでしまうが、新ワザも公開。ボールが放物線を描いて飛んでいく。将来的にはこうした立体的なシュートも使われるようになるとのこと
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ルイヴィトンカップとVisiONは、現在、大阪 阪急百貨店のショールームで展示されている
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ショールームに展示中のVisiONとルイ・ヴィトンカップ
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■URL
ヴイストン
http://www.vstone.co.jp/
Team OSAKA
http://www.vstone.co.jp/top/products/robot/v2/
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( 清宮信志 )
2006/06/30 00:01
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