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近藤科学、実売9万円のホビーロボット「KHR-2HV」


 5月25日、ラジコン部品メーカーの近藤科学株式会社は、新型ホビーロボット「KHR-2HV」を6月2日から出荷すると発表した。秋葉原にある同社のロボット教室「ロボコンスクール」にて記者会見が行なわれた。

 KHR-2は2年前の2004年6月に発売された組み立てロボットキット「KHR-1」の次世代機。サイズは183×353mm(幅×高さ)、重量1,270gで、小型のコントロールボードを使って、関節に相当するサーボモーターを制御して動く小型二足歩行ロボットだ。歩行のほか、側転や両足ジャンプなど軽快な動きができることが特徴。

 KHR-1をベースにしながら高性能化した。同時に部品点数を減らし、より組み立てやその後の動作設計を容易にしたという。価格はオープンプライスだが、店頭実勢価格は9万円を切ると予想されている。


KHR-2HV KHR-2HV背面 従来機「KHR-1」(右)との比較

外見のイメージは従来機とあまり変わらない パッケージ内容

パーツ一覧その1 パーツ一覧その2
【動画】歩行 【動画】缶蹴り 【動画】起きあがり動作
【動画】側転 【動画】前転 【動画】両足跳び


 コントロールボードは「RCB-3J」。サーボモーターは「KRS-788HV」、軸数は17。バッテリは9Nニッケル水素300mAh。10分から15分程度の動作が可能だという。

 KHR-1に対しハイボルテージ(高電圧)化されて全体のパワーが上がった。インターフェイスもUSBに標準で対応した。標準のシリアルUSBケーブルでPCと接続して動作設定そのほかを行なうことができる。

 また大きな変更点としてサーボホーンが廃止され、剛性と強度をより高めた強化樹脂によるサーボアームを採用。これにより動きがよりスムーズかつ確実になるという。サーボを止めるブラケット部分も強化樹脂になっている。コントロールボードも従来2枚だったところが1枚になり、そのぶんケーブル収納も楽になった。

 全体のパーツ点数はおよそ15%(50点)減少している。またネジの本数も半分程度になっており、組立時間も2/3ほど(3〜4時間程度)ですむようになったという。

 機構の大きな変更点は脚部で、足が完全に曲げられるようになり、階段上りなどのモーションを造りやすくなった。背面には大きなメインスイッチを採用。またロボット本体の左右にケーブルガイドを採用することで、ケーブルもすっきりまとめられるようになった。ロボットを組み立てる上で目印になる「ニュートラルゲージ」をつけることで簡単にホームポジションをつくることもできるようになった。

 本体の設計は、KHR-1同様、株式会社イトーレイネツの吉村浩一氏が担当した。吉村浩一氏はロボットの二足歩行格闘大会「ROBO-ONE」の常連としても知られている。「KHR-1のイメージを残しつつ、軽量化、可動範囲の拡大をコンセプトに設計した」という。部品の品質管理も吉村氏が行なうことで、高い精度を維持できるという。


肩を守るアームサポーターも標準になった 首の後ろの延髄部分にメインスイッチが配置されている

ケーブルガイドでケーブルがまとめられるようになった。関節基部、アームのところにポツンと開けられた穴がニュートラルゲージ。これをガイドにしてポジションを調節する (株)イトーレイネツ 吉村浩一氏

 新採用されたコントロールボード「RCB-3J」は面積比で半分と大幅に小型化された。24個のサーボを制御できる。複数サーボの一元管理がより容易になり、複雑なモーションをこれまでよりも簡単に作成できるように改良された。製品には前進後退など基本的なサンプルモーションが22個記録されている。

 近藤科学製のラジコン機器とPCとの間で通信を行なうための「ICS」規格を採用しており、双方向通信を行なう。それによって機器の内部設定の変更が可能となっており、たとえば動作中にサーボの強さを3段階に切り替えることができる(キャラクタリスティック・チェンジ)。また現在のサーボの出力軸の位置をコントロールボードに返すことができる(ポジションキャプチャー)。KHR-1の特徴であるロボットの腕や足を直接動かす「教示機能」は、ポジションキャプチャー機能を使っている。

 また集中管理機能を新規に搭載した。これによって、従来はサーボ1つずつパラメータ設定を変えなくてはならなかったものが、一度に複数個のサーボの設定を、ボードに繋げたまま変更できるようになった。これによって複雑なモーションをより簡単に組めるようになった。1つのモーションに30ステップ、トータルで2,400ステップの動作を記録できる。

 200モーション再生が可能な5バンクのシナリオを記録することもできるので、ロボット競技における自律デモなどで利用することもできるという。モーションは標準のソフトウェア「HeartToHeart3J」を使って行なう。フローチャートを描くように簡単にモーション設計を行なうことが可能だ。

 どのサーボにどの程度、ジャイロの感度をかけるかといったことも細かく設定できるようになり、よりダイナミックな動きが容易に作成できるという。


コントロールボード「RCB-3J」 標準添付のソフトウェア「HeartToHeart3J」でモーションを作成する

 なお、ロボットを無線で操縦するための無線コントローラーや、より安定した動作を行なわせるために必要なジャイロセンサー、加速度センサーなどは別売りオプションとなる。たとえば肩をより可動範囲の広いサーボに換装することもできる。

 今後、近藤科学では他社とも協力し、外装を含めたオプションパーツを幅広く展開する予定。「組み立てて終わりではなく、オプションを使ってチューンナップし、ずっと楽しむことができるホビーとしていきたい。1つのホビージャンルの形成を目指したい」(近藤社長)という。


オプションパーツ 外装の例

 近藤科学の近藤博俊社長は「コストダウンによって、より幅広いユーザーに拡販できるのではないか。また、ホビーだけではなく、学校教育や企業研修の教材としても採用されることを期待している。ロボットでどんどん飛躍していきたい」と語った。

 目標販売台数は累計で8,000台だという。なおKHR-1の出荷台数は「4千数百台」とのことだ。

 記者会見では秋葉原でロボット専門店「ロボット王国」を展開する九十九電機株式会社代表取締役の鈴木淳一氏も挨拶に立った。


近藤科学 代表取締役 近藤博俊氏 九十九電機 代表取締役 鈴木淳一氏

記者会見出席者。左からテクノクラット(有)代表取締役 秋山好司氏、近藤科学常務 中園勝久氏、近藤博俊社長、鈴木淳一社長、吉村浩一氏
 鈴木氏は「いま、この場に立てて感無量。ロボット王国を造ったばかりのときは売るものがなかった。ロボットの業界全体はまだ小さいが、今はとても賑わっている。KHR-1は世界のロボットの歴史に残る機械だと思っている。2年間、安定して売れている製品は九十九電機が取り扱っている商品のなかでも他にはない。性能が上がって値段も下がったKHR-2に期待している。これからもロボットを多くのお客様に広げていく役目を担っていきたい」と語った。


URL
  □近藤科学
  http://www.kopropo.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.kondo-robot.com/html/KHR2HV_ProdctNews.html
  【2005年7月4日】ROBO-ONE GP in 秋葉原 & KHR-1ファーストアニバーサリー開催(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0704/robo.htm
  【2005年2月10日】【石井】夢の二足歩行ロボットキット「KHR-1」徹底レビュー(第3回)(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0210/digital013.htm
  【2005年1月14日】【石井】夢の二足歩行ロボットキット「KHR-1」徹底レビュー(第2回)(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0114/digital012.htm
  【2004年12月24日】【石井】夢の二足歩行ロボットキット「KHR-1」徹底レビュー(第1回)(PC)
  http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1224/digital011.htm


( 森山和道 )
2006/05/29 00:06

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