【iREX2009】NEDO、10のロボットとソフトウェア研究を出展
~「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」と「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」の成果を展示
NEDOブース |
サービスロボットゾーンのなかで、NEDO技術開発機構のブースもかなり大きな面積を占めている。「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」と「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」の2つのプロジェクトで開発されているロボット研究、ソフトウェア研究が合計10のブースに分かれて出展されているためで、中は各研究成果がブースでひしめきあっている。また、ブース内のステージでもロボットのデモンストレーションが行なわれており、多くの人を集めていた。
●次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト
次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト |
まず「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」とは、ロボットの機能要素をモジュールとして捉え、それを効率的に組み合わせることでロボットを開発できる技術を確立しようとするプロジェクト。ロボット知能化技術を「RTコンポーネント」としてモジュール化することで、短期間で高性能のロボットを低コストで開発できるようになるという。プロジェクトではさまざまなロボットシステムで動作するRTミドルウェア、ロボットシステム設計、シミュレーション、動作生成、シナリオ生成を実行できるツール群の開発を行なっている。研究展示では主に知能モジュールとソフトウェアプラットフォームをパネル等で解説している。
●戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト
戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト |
「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」は、社会に必要とされるロボットシステム及び要素技術の開発と実用化を目指しているプロジェクトで、市場ニーズや社会ニーズに応え、4~5年後の事業化を目指すロボットの展示、デモンストレーションを行なっている。
NEDOブースのなかでも特に多くの人の注目を集めていたのが、株式会社プレックスらによる「洗濯物ハンドリングロボットシステム」だ。乱雑に積まれた布製品の中から頂点を3次元形状認識センサーで見つけ出し、マニピュレーターで拾い上げて、広げ、処理することができるロボットシステムである。今後、認識機能、ハンドリング機能をさらに向上させ、病院やホテルのリネン品を洗濯機へ自動投入する自動分類投入装置の開発、そしてコンパクトな仕上げ投入システムを完成させ、これらを組み合わせることでランドリー工場の一貫自動化ラインを目指す。2013年度の事業化を目指している。会場ではひたすらデモが行なわれており、失敗はたまにしかなかった。
株式会社プレックスらによる洗濯物ハンドリングロボットシステム | 洗濯物の山の中から、比較的高い場所を見つけ出し、そこをつかむ |
【動画】洗濯物ハンドリングロボットシステム | 【動画】腕先の動きを中心に。エアを吹き出してハンドリングする様子が良く分かる |
村田機械株式会社、慶応義塾大学、産総研による「公共空間向け全方向移動自律搬送ロボット」の研究に使われている「MKR-003」 | 病院内や公共機関での搬送ロボットとして2013年の事業化を目指している。 | 国際レスキューシステム研究機構ほかによる「被災建造物内探査群ロボット」 |
手前は千葉工大の「ケナフ」。 | 多目的レスキューロボット「UMRS2009」 |
2009/11/26 18:12