NEC、コミュニケーションロボット「パペロ」の有償貸し出しを実施中


NEC「PaPeRo」

 日本電気株式会社(NEC)は、同社が研究開発中のコミュニケーションロボット「PaPeRo(パペロ)」の新型を開発し、「トライアル有償貸し出し」を始めた。「パペロ」を使った実験やアプリケーションの検証を行ないたいという法人や研究者を対象としたもので、新型パペロ「PaPeRo R500」と開発ツール「PaPeRo Creator」を貸し出す。

 「パペロ」はNECが開発を続けているコミュニケーションロボット。自宅での見守りや家電総合リモコン、移動中のエージェントとしての利用、会社での受付業務、公共施設等での子供や高齢者の相手をすることが用途として想定されている。これまでに愛知万博そのほか、さまざまなイベントで活躍してきた。

 今回の有償貸し出しは、日本国内の法人向け限定で、ロボットの応用開拓を目的とし、貸し出し期間は3年間固定、自社施設のみでの利用などの制限がある。問い合わせ先はNEC企業ネットワーク事業企画部ロボット事業推進グループ。同グループでは「積極的にトライアル利用を呼びかけていきたい」としている。

 新型パペロ「PaPeRo R500」はこれまでのパペロの研究成果を活かして今回のトライアル用に開発されたもの。高さは38.5cm、幅28.2cm、奥行き25.1cm。重量は約6.5kg。Windows XPに、NEC独自のロボットアーキテクチャを組み合わせたシステムで動作する。

 顔認識機能を持ち、顔を覚えて名前を呼んだり、音声認識・音声合成によるコミュニケーションや、タッチセンサーを使ったリアクション、クイズやゲームをして遊ぶことができる。人とやりとりしないときにはセンサーを使って自律移動で散歩する。また半径3m以内に充電ステーションがあれば自動でステーションにドッキングし、自動充電する。無線LANを使った遠隔操作も可能だ。USBポートも2つついている。

 開発ツール「PaPeRo Creator」はパペロ用のRoboStudioで、簡単な操作でパペロの動作をプログラミングできるという。



(編集部)

2009/11/12 14:18