東京おもちゃショー2009レポート
~バンダイ「Myドラえもん」などが展示
東京おもちゃショー2009は、東京ビッグサイトで開催されている。最終日は16:00までとなっている |
7月16日(木)~19日(日)、東京ビックサイトにおいて、東京おもちゃショー2009が開催されている。7月16日(木)と17日(金)は、業界関係者向けの商談見本市となっており、一般の入場はできないが、18日(土)と7月19日(日)は一般公開日となり、無料で入場できる。
おもちゃショーは、玩具の総合展示会であり、ベビートイやぬいぐるみからラジコン、エアガンにいたるまで、さまざまな玩具が展示されている。本格的な二足歩行ロボットは、価格も高く、買ってすぐ遊べる製品ではないため、玩具というカテゴリーには入らないが、最近はタカラトミーの「i-SOBOT」や「ROBO-Q」に代表されるロボット系トイが登場し、注目を集めている。そこでここでは、ペットロボットやロボットをモチーフにした玩具など、本誌の読者が興味を持ちそうな製品を紹介したい。
●ドラえもん型コミュニケーションロボットに注目が集まるバンダイ
バンダイは、タカラトミーと並ぶ最大級のブースをかまえ、多くの新製品を展示していたが、その中でも注目が集まっていたのが、9月3日発売予定の「Myドラえもん」だ。Myドラえもんは、ドラえもんのアニメ放送30周年を記念して開発された製品で、全高約16.5cmという卓上サイズのドラえもん型コミュニケーションロボットだ。
全身7カ所に赤外線センサー、近接センサー、光センサー、音響センサー、温度センサーを搭載し、ニューラルネットワークを応用した技術によって、会話やアクションを行なう。首は上下左右に動かせるほか、目はペーパー液晶になっており、10種類の表情を表現できる。音声認識は搭載していないが、ドラえもんの問いかけに対するユーザーの反応を、ドラえもんが感じ取り、相づちを打つことで実際に会話をしているような雰囲気を醸し出せるという。
ドラえもんの台詞は1,300種類以上用意されており、「音のどこでもドア」機能や四次元ポケットをあけると、秘密道具の名前を言うなど、多くのギミックが搭載されている。ブースでは、中身のパーツなども展示されていたので、Myドラえもんが気になるという人は、是非チェックしてほしい。
9月3日発売予定の「Myドラえもん」。全高16.5cmと、なかなかコンパクトなので、気軽に卓上に置いておける | 【動画】Myドラえもんの首には2軸のモーターが組み込まれており、上下左右に動かせる | Myドラえもんの中身。メイン基板が2枚ある |
ペーパー液晶で表現できる10種類の表情 | 玩具にペーパー液晶が搭載されたのは、このMyドラえもんが初めてだという |
●次世代チョロQやトランスフォーマー関連製品に力を入れていたタカラトミー
タカラトミーといえば、当時世界最小の二足歩行ロボットである「i-SOBOT」や、超小型ロボットトイ「ROBO-Q」など、ロボット系トイに力を入れているメーカーであるが、今年は残念ながらロボット系トイの新製品の展示はほとんど行なわれていなかった。代わりに力を入れていたのは、次世代チョロQ「チョロQハイブリッド」だ。
チョロQといえば、筆者のような30代後半から40代の世代なら、プルバックモーター(ゼンマイ)で走り回るかわいらしいミニカーとしてよく覚えているだろうが、今年でチョロQが誕生して30周年になるのだという。チョロQハイブリッドは、チョロQ30周年を記念して誕生した究極のチョロQで、アクションパーツの追加により、さまざまな遊び方ができることが特徴だ。
チョロQハイブリッドは、プルバックモーター搭載のゼンマイタイプとリモコンで動くリモコンタイプの2つのラインナップがあるが、両者でボディの互換性があるため、ボディ部分を交換して楽しむことも可能だ。
ゼンマイタイプの第一弾は、日産 GT-R、ランボルギーニ ムルシエラゴ、日産 セレナの3台で、価格はそれぞれ525円、10月発売予定だ。リモコンタイプの第一弾は、2代目チョロQ「Qupe」、ランボルギーニ カウンタックLP400、日産 フェアレディZ、トヨタ 2000GT、ホンダ インサイト、トヨタ iQの6台だ。こちらも発売は10月の予定で、価格は2,100円だ。リモコンタイプは、付属のリモコンに単4アルカリ乾電池4本を入れて、チョロQ本体に内蔵されているリチウムイオン電池を充電して遊ぶ。
チョロQハイブリッドの最大のウリは、アクションパーツを取り付けることで、さまざまなアクションができるようになることだ。アクションパーツは、各車種に一つずつ付属しており、例えば、Qupeにはリバースタイヤが、カウンタックLP400にはスピンパーツが、フェアレディZには片輪走行パーツが付属する。もちろん、これらのアクションパーツも互換性があり、車種を問わず利用できる。
アクションパーツを装着することで、バックスピンやウィリースピン、トルネードスピンなど、非常にダイナミックなアクション走行が可能になる。また、アクションプレイセット(10月発売予定、3,675円)には、このセットでしか手に入らないチョロQリモコンタイプが1台と、ジャンプ台×2、コーナー×4、パイロン×5、後転パーツ、凸凹タイヤ×2、スタート&ゴールゲート、ターゲットシートが含まれており、チョロQハイブリッドの醍醐味であるアクション走行を存分に楽しめる。
さらに、チョロQハイブリッドは、車にガイドピンを取り付けることで、専用サーキットの上を走らせて遊ぶこともできる。いわゆるスロットレーシングやミニ4駆に近い遊び方だ。こちらは、オーバルコースが作れるミニサーキット(10月発売予定、2,625円)と、チョロQリモコンタイプが1台付属し、ジャンプやループ、スピンなどを含むコースが作成できるDXアクションサーキット(10月発売予定、6,825円)が用意されている。
実際の走行の様子は動画を見てもらいたいが、アクション走行もサーキット走行も非常に動きが速く、見ているだけでも面白い。
また、超小型ペット玩具「マイクロペット-i」の新製品も展示されていた。マイクロペット-iは、赤外線センサーを搭載した手のひらにのるペット玩具で、自分の前の障害物を避けながら歩く「お散歩モード」、ボールや指を追いかける「お遊びモード」、歌をうたってくれる「お歌モード」、2匹が向き合って通信し、仲良く歌を歌う「通信モード」、1人で勝手に動き回る「自動アクションモード」の5つのモードで遊べる。
そのほか、新作映画公開中の「トランスフォーマー」関連玩具も多数展示されていた。東芝と共同で開発したUSBメモリや光学式マウスもなかなかよくできていた。
●ダイナミックに動く恐竜ロボットを展示していたマテル・インターナショナル
マテル・インターナショナルのブースでは、フィッシャープライスブランドの玩具を多数展示していたが、その中でも興味を持ったのが、全長90cmの巨大恐竜ロボット「ウルトラ恐竜スパイク」だ。ウルトラ恐竜スパイクは、リモコン操作が可能で、四足歩行で前進したり、立ち上がって首を伸ばして動かしたり、口に骨やボールをくわえたり、雄叫びをあげたり、いろいろなアクションを行なえる。
ウルトラ恐竜スパイクは、その精巧さが支持され、2009年米国のトイ・オブ・ザ・イヤー「革新的商品部門」にノミネートされた。コントローラーの形もユニークで、ボタンの組み合わせによって、多くの動きが可能だ。日本での発売は7月18日の予定で、価格は26,250円だ。9.6Vのニッケル水素電池パックで動作し、ボール2個と骨が付属する。
フィッシャープライスの巨大恐竜ロボット「ウルトラ恐竜スパイク」。全高90cm9なので、迫力がある | 【動画】ウルトラ恐竜スパイクの動きの様子。背中のトゲが光ったり、動きもダイナミックだ | ウルトラ恐竜スパイクのパッケージ |
ウルトラ恐竜スパイクのコントローラー。ボタンの同時押しなどの隠しコマンドもあるようだ | ウルトラ恐竜スパイクのバッテリと、パッケージに付属する骨とボール |
●ペットロボットシリーズの新製品を展示していたセガトイズ
セガトイズは、以前から夢ペットシリーズとして、ペットロボットに力を入れていたが、今回も夢ペットシリーズや、より低価格で低年齢層向けのトイペットシリーズが多数展示されていた。
夢ペットシリーズの新製品の目玉は、7月30日発売予定の「夢ねこヴィーナス」で、5つのセンサーを内蔵。生き物に触れる感覚で、自然な反応を再現。ペットとふれあうことで、認知症などを改善するペットセラピーという療法があるが、夢ねこヴィーナスは、東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授の指導のもと、脳に与える効果測定を実施したところ、夢ねこヴィーナスと遊ぶことで脳活性効果があるという結果を得たという。そのほか、手のひらサイズの手のひらペットシリーズの新製品も展示されていた。
2009/7/17 19:18